がんに克つ

父のがんを治すためにがんを研究しました。がんは意外と簡単に治ることを知ってもらえたら、亡き父も喜んでくれると思います。

藤田式息心調和法

2015-07-19 15:31:37 | 健康・病気

『現代強健法の真髄』(大津復活:著、大同館書店:1918年刊)という本をご紹介しています。今回は第8回目です。

◆藤田式息心調和法

藤田式息心調和法は、藤田靈齋氏が主唱した強健法で、肉体で最も大切な呼吸と、精神で最も大切な観念を、同時に鍛錬して調和させることを目的としています。

まず、呼吸法について説明すると、姿勢は自由で、立っていても、座っていても、寝ていても可能ですが、次の点に注意する必要があります。

1.背筋を伸ばし、下腹を前に張り出して力をそこに満たし、鳩尾(みぞおち)は力を抜いて凹ます。

2.首はまっすぐにし、肩の力を抜き、両手は体に近づけ、口は閉じ、目は軽く閉じて腹の中を観る心地にする。

3.呼吸は腹式呼吸で、鼻から静かに息を吸いながら下腹部を膨らませる。

4.息を吸い終わったら、下腹部に気力を満たすようにして息を止める。

5.その際、ごくわずかだが鼻から息を出し、胸が苦しくならないようにする。また、息を止める時間は人それぞれで、無理のないようにする。

6.息を吐き出す際には、最初、下腹を張り出すようにし、鼻からソロソロと線香の煙のように息を出すと、そのうち下腹が凹んでくるので、下腹を緊張させるようにして息を吐き切る。

次に、調心法ですが、これは呼吸と同時に次のように強く念じます。

3と同時に、「空気中に充満している不可思議な霊薬が鼻から入ってきた」

4と同時に、「その霊薬が、患部にめぐってゆき、現に病気を治しつつある」

6と同時に、「もはや病気はすっかり治り、病毒を息とともに吐き出している」

この呼吸法(3~6)を数十回繰り返し、その後、静息(下腹だけに力を入れた胸式呼吸)でしばらく休みます。

これは、以前ご紹介した『願望を実現する「正心調息法」』とよく似ていて、とても興味深いですね。

なお、インターネットの情報によると、藤田氏は真言宗の僧侶だそうで、そのためか、この修行法は最終的に「反省と感謝」にまで行き着き、人格形成にも役立つようです。

また、初伝(初心者レベル)から中伝(中級)、奥伝(上級)と、高度な技法も伝わっているそうなので、前回ご紹介した岡田式静坐法と同様、藤田式息心調和法も熟練者から直接指導を受けるのが望ましいと思われます。

次回は、禊式強健法についてのお話です。

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