『現代強健法の真髄』(大津復活:著、大同館書店:1918年刊)という本をご紹介しています。今回は第7回目です。
◆岡田式静坐法
岡田式静坐法は、岡田虎次郎氏が広めた心身修養法で、この本に「今更紹介する迄もない」と書かれるほど全国的に大流行したそうです。
また、岡田氏の邸宅跡は愛知県田原市の観光地になっており、岡田氏は地元の名士だったようです。なお、田原市観光ガイドを見ると、岡田氏の名前は「虎二郎」となっています。
岡田式静坐法の特徴は、全身の力を臍下丹田に籠(こ)めることで、そのために独特の姿勢(臀部は後方、腰は前方、胸をすぼめ鳩尾(みぞおち)を落とす)で正座し、息を吐くときに腹を出す「逆呼吸」を行ないます。
また、この本には、岡田式静坐法は「病気の退治法」であると同時に「精神の修養法」であると書かれていて、単なる健康法を超越した存在だったようです。したがって、岡田式静坐法を習得する際には、熟練者から指導を受けるのが望ましいと思われます。
なお、前回ご紹介した二木謙三氏は、1873年生まれで93歳まで生きたそうですが、岡田虎次郎氏は、1872年生まれで49歳のときに亡くなったため、その後、岡田式静坐法は急速にすたれてしまったそうです。
ただし、岡田式静坐法は現在でも継承されていて、「静坐の友」というサイトがあるので、よかったら参考にしてください。
次回は、藤田式息心調和法についてのお話です。
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