アメリカ国立がん研究所(NCI)の統計を見ると、乳がん死亡率(人口10万人あたりの年齢調整死亡率)は、白人で1990年から、黒人も1998年から、それぞれ減少に転じています。
この原因については、マンモグラフィー検査による早期発見、早期治療が効果を上げていると考えられているようです。
ただし、マンモグラフィーが有効なのは50歳以上だそうで、2009年11月には、アメリカ政府の予防医学作業部会(USPSTF)が、40代の女性が年に1度マンモグラフィー検査を受けることは勧められないと勧告しています。
その理由は、40代女性の場合では、マンモグラフィー検査による誤診やそれに伴う不必要な手術、またはがんの見落としがしばしば起こっているからだそうです。
また、欧米人では乳がん発症のピークが60代以降だそうなので、これがアメリカでのマンモグラフィー検査の効果を高めているようです。
ところで、2003年以降の乳がん罹患率の減少には、ホルモン補充療法(HRT)があまり施されなくなったことと関係があるようです。
ホルモン補充療法とは、更年期障害の症状を緩和するため、女性ホルモンを投与する治療法ですが、2002年にアメリカ国立衛生研究所(NIH)が、ホルモン補充療法はメリットよりもリスクの方が高いと発表し、急速にすたれてしまったそうです。
やはり、健康を維持するためには、薬に頼らず、自分自身で生活習慣を改善することが大切なようですね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます