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津波生存者の証言がないまま中間報告へ 大川小遺族に募る検証委員会への不安とモヤモヤ感

2013-07-07 15:43:45 | 日記
ダイヤモンド社より転載
津波生存者の証言がないまま中間報告へ
大川小遺族に募る検証委員会への不安とモヤモヤ感

東日本大震災の大津波で児童74人と教職員10人の死者・行方不明者を出した宮城県石巻市立大川小学校。今年2月にスタートした事故検証委員会の第3回会合が今月7日に開かれ、中間報告が発表される予定となっている。3月の2回目の検証委会合後の説明会以来(第22回参照)、3ヵ月半ものあいだ進捗の見えない状況におかれた遺族たちのモヤモヤした思いは、募るばかりだ。
3月末、委員の解任を求める声が上がった

「検証途中ですが、数名の委員さんの解任をお願いします。浮いた費用は捜索費用に充ててください。その方が合理的かと思います」
 3月31日の遺族向けの説明会で、検証を求めてきた遺族のひとりが、検証委に対する不信感を文科省や県教委に訴えた。3月21日の第2回の検証委会合から10日後のことだ。
 前回も触れたとおり、過去2回の会合は、委員同士の会話のなかに、事故の概要等基本的な情報をふまえていないやりとりがみられた。取材を続けてきた私たちが聞いていても、いったい何が話し合われ、何を決めたのか要点がつかめない会議だった。
 その会合の説明会で、父親は委員の解任を求めた後にこう続けた。
「数名の委員さんの態度ですが、子どもたちが亡くなった原因究明の場にもかかわらず、笑いながら話していました。何がそんなに楽しいのでしょうか? 不謹慎極まりないとしか言いようがなく、愕然としました」
「2回目の検証委員会にもかかわらず資料の読み込み不足が露呈しています。もっと資料を読み込んでから委員会に臨んでもらいたいです」
「聞き取り調査書を読み込めば複数証言により事実とは違うと簡単に分かる事(筆者注:当日、地域住民が校庭に集まっていたという話など)を話したり、時間のないなかで、そのような不毛な話はやめてもらいたいと思います」
「議論は原則公開といいながら、議論らしき議論がないまま中間報告するのはなぜか?」
 会合を傍聴した遺族たちのショックは小さくなかった。複数の遺族によればこの意見は、ひとりだけのものではなく、一部の遺族たちの共通した思いだという。
 解任してほしい委員の具体的な名前の明言こそ避けていたが、専門家に対する当初のかすかな期待感が、会合での相次ぐ不真面目ともとれる発言や態度を受けて、はっきりと失望に変わったようだ。
 当然ながら、遺族たちは会合で、委員たちの資料を読み込んだうえで専門知識を生かした、真剣な議論を傍聴できるものと期待していた。ところが、実際の2回目の会合で委員たちは、何をどう調べるかを話し合っただけだった。
 そんな議論以前の状態にあるにもかかわらず、今月7日に開かれる次の会合が、もう中間報告となってしまうことに、遺族たちが戸惑うのも無理はない。そもそも検証委側と遺族側では、進め方に抱くイメージが大きくかけ離れているのだ。
「聞くべき人に聞いていない」
全く見えない検証委の動きに募る不安

遺族への聞き取りのために集合する検証委員(2013年6月、宮城県内)
Photo by Y.K.
 そのズレは、4月以降に行われた個別聞き取り調査期間における遺族側の行動からも明らかだ。
 遺族のなかには、「中間報告前に私の話を聞いてほしい」「周辺の聞き取りではなく、まず生存者など当事者の話を聞くべき」などと、委員会側に直談判した人もいる。
 検証委による聞き取り作業は当然ながら非公開のため、3ヵ月半の検証委側の動きは、誰にも知らされない。だが、地域の中で生きていれば、誰が聞き取りされたらしいといううわさは、耳に入ってくる。これが遺族の不安な気持ちを余計に刺激するのだ。
「6月の終わりに<現在の活動状況について(ご報告)>というプリントが(事務局から)送られてきて、6月20日現在で児童・教職員の遺族の聞き取りはのべ37名って書いてあった。でも私は委員に会ったことがなく、もう聞き取りされないのか、すごい不安な気持ちがムラムラとわき上がってきた」
 6年生だった次女のみずほさんを亡くした佐藤かつらさんはそう話す。遺族たちの直談判のアクションは、検証委の進め方への不安の裏返しなのだ。
「ずっとモヤモヤしているんです。いまの検証委の動きを見るとすごく不安があります。検証委員会ってこういうものなんでしょうか。
 色んな人に聞き取りをしているようだけど、まず聞くべき人に聞いていないという感じを受けますね。現場にいた子どもたちに聞き取っていない。聞く努力もしていない。何でだろうと思うんですね。
 私たち(遺族)にしてみれば、74人が亡くなったという事実に対して、検証委からは切迫感、切実感、責任感、覚悟が感じられない。2回目の検証委の報告会で遺族側から批判されてから、資料を読み込んできたという感じは受けたんだけど。真剣味がまだ、ね」(佐藤かつらさん)
 佐藤さんはそれでも、中間発表までは検証委の動きを静観しようと3ヵ月半を過ごしてきた。ただ、中間報告の内容次第では、傍観しているのではなく、検証委側のそういうスタンスに声を上げていかなければとも思っているという。

僅かな生存者より周囲の証言
遺族が調べてきた2年分の蓄積は?
 佐藤さんだけではない。遺族の只野英昭さんも、検証委の進め方に不満を感じている1人だ。
「生存したA先生や子どもたちの聞き取りをしないで何が見えてくるのか。いまのままでは、ここまで聞き取りましたってことだけしか言えないでしょ。単なる経過報告に何の意味があるの? って感じです」
 只野さんは、津波から生還した当時5年生の哲也君と、亡くなった当時3年生の未捺(みな)さんの父親だ。大川小の津波からの生存者は、当時の児童では哲也君の他に3人、教諭はわずか1人で、全部で5人しかいない。
 中間報告にその生存者の貴重な証言を盛り込んで欲しいと、只野さんは哲也君の証言の聴取を検証委に何度も申し入れたという。しかし叶えられなかった。
「検証委には、子どもたちへの聞き取り項目を絞るために、先に他の人の聞き取りから進めていくと説明された。でも、子どもたちの負担を減らすためだったら、無駄な時間を使わず、こちらから話すと言っている哲也にまず聞き取ればいい。その方が、当時のことを思い出したくない(他の)子どもたちの負担を減らせるはずなのに……」
 当事者ではなく周囲の人たちの証言が優先されたことについて、只野さんはそう残念がる。
 もちろん、検証が中立公正に行われるためには、調査手法に則った適切な進め方があり、検証を依頼した関係者といえども要望を通せるものでもない。
 だが、今回の事故検証については、遺族が先に調べてきた2年間分の蓄積があり、遺族の協力なくしては検証自体が成り立たないことも事実である。
 このことを考えると、遺族の不安や不満は、ひとつのファクトとして検証に反映されたり、進捗状況の共有や作業の進め方のイメージのすりあわせなどを経て、遺族自身がケアされたりしていかなければならないのではないか。

文科省・事務局が明言した
遺族への「報告の場」はどこへ行ったのか
 12年の11月3日に文科省と宮城県教委が、市教委と遺族に配布した「大川小事故検証委について」資料の「基本的考え方」という項目には、「検証委員会が収集した資料、ヒアリング結果などの情報は、可能な限り積極的に公開する」 「公正中立な検証の必要性と円滑化についてご遺族の理解を十分得る」とある。
 検証委側は、第2回会合から7月の中間報告までのこの3ヵ月半の間、遺族側とは個別の偏ったコンタクトになりがちと事前に充分にわかっていながら、公式に共通理解を図るための努力を怠ってきたといえるだろう。
 そもそも、文科省の子ども安全対策支援室長の大路正浩室長補は、第2回の検証委から中間報告まで4ヵ月近いブランクが空くという再三の指摘を受けて、冒頭の3月31日の検証委報告会後の囲み取材の場で、「中間報告前にご遺族に報告する機会を設けることを検討したい」と話していた。
 また、事務局の社会安全研究所の首藤由紀所長も、5月16日の筆者の電話取材に対し、「委員会のほうで、(中間報告前の報告の場を)検討しているところです」と答えていた。「報告の場」の話は、結局どこへ行ってしまったのか。
 その事務局も、筆者が取材で電話をしても、たった1人の担当者の首藤氏がほとんど不在であるなど、大川小の検証で多忙を極めていると聞く。市の検証委設置予算も2000万円とそう多くなく、できることは限られているだろう。
 とはいえ、今回の大川小の事故検証委員会は、被災から2年経って検証が始まったこと、遺族の数が児童・教諭合わせて64家族にものぼること、遺族などの関係者が狭い地域に集中する学校事故であることなどの事情にあった運営になっていない印象を受ける。
 中間報告を前にした遺族たちの思いから、早くも第三者検証委員会そのものの課題が見えてきた形だ。
(加藤順子)

全国は一つ「比例は共産党」の大波を「自民と対決」に共感と期待

2013-07-07 14:29:35 | 日記
        しんぶん赤旗         2013年7月7日(日)
全国は一つ「比例は共産党」の大波を

「自民と対決」に共感と期待

自民・公明は争点隠し

民・維・み 偽りの“対決ポーズ”



 参院選が公示され最初の週末となった6日、日本共産党は党幹部や比例・選挙区候補を先頭に「全国は一つ、比例は日本共産党」の大波を起こそうと懸命の訴え。支部と後援会も宣伝、対話・支持拡大に奮闘しました。政党間の力関係の激変が起こるなか、自民党と対決し、抜本的対案を示す日本共産党への期待と共感が広がっています。

 連日、仙台市の中央通り商店街で、メガホン宣伝に取り組んでいる宮城県の日本共産党青年・女性・労働者後援会は6日、10人が参加し、長さ約1メートルのジャンボメガホンで日本共産党の政策を宣伝。「アベノミクスでくらしは大変。消費税増税はやめさせよう」「賃金上げて景気回復」「若者の使い捨て許しません。ブラック企業をなくしましょう」との“コール”が街に響きました。

安倍暴走に不安


(写真)巨大メガホンで訴える青年=6日、仙台市


(写真)有権者との対話がはずむ後援会の人たち=6日、札幌市北区
 対話のなかでも、安倍政権の暴走に不安と危機感が―。愛知県犬山市の日本共産党城東支部が6日朝からとりくんだ電話作戦では、「年金は目減りするばかり。アベノミクスで何もいいことがありません」との声。大企業職場のつながりで対話した女性には、「連合系労組は会社いいなりで役にたたない。民主党へのカンパは拒否した。いよいよ共産党だね」と期待の声がかけられました。

安定した雇用で

 「限定正社員」や残業代ゼロなどの雇用破壊と消費税大増税で国民の所得を奪うアベノミクスではなく、賃上げと安定した雇用で国民の所得を増やす政策への転換を―日本共産党の訴えに共感が広がっています。「朝日」6日付は「共産は『アベノミクス』に対する一定程度の批判の受け皿になっているようだ」と報じています。

 こうしたなかで、自民、公明両党は、すべてを「ねじれ解消」にわい小化し、争点隠しに走っています。アベノミクス批判には、「まだまだ実感がない」と認めつつ、「この道しかない」(安倍首相、4日、福島市)と開き直り。石破茂幹事長は、直近で株価があがったことで、ふたたび「株価」に言及(5日、熊本市)し始めています。

 原発、環太平洋連携協定(TPP)、米軍基地などの重要争点には口をつぐんでいますが、実際には原発再稼働の申請を受け付け、憲法改悪は選挙後に一気に具体化することを狙っています。

あべこべの主張

 一方、対決の足場をもたない民主党、補完勢力ぶりが明確な日本維新の会、みんなの党などはここにきて、偽りの“対決ポーズ”に躍起。「自共対決」隠しに出ています。

 民主党の海江田万里代表は、政権時代からTPPを推進しておきながら、「TPPによって暮らしが破壊される、町が破壊される、ふるさとが破壊される可能性がある」(5日、北海道函館市)と絶叫。みんなの党の渡辺喜美代表も96条を含めた明確な改憲派でありながら、「民主主義を壊す憲法改正は絶対に認めない」(4日、東京・豊島区)とあべこべの主張。6日には、「何でも反対の共産党ではありません」(東京・新宿)と、対案を示して自民党と対決する日本共産党攻撃を始めました。

 維新の会の橋下徹共同代表もアベノミクスを礼賛しながら「だまされてはいけない」(4日、大阪市)と“批判ポーズ”です。

2013年7月3日 6月定例県議会・本会議議案に対する質疑(大要)

2013-07-07 00:20:43 | 日記
斎藤信 ホームページより転載
2013年7月3日 6月定例県議会・本会議
議案に対する質疑(大要)


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・介護サービス施設の整備について

【斉藤議員】
 日本共産党の斉藤信でございます。議案に対する質疑を行います。
 議案第議案第6号、2013年度岩手県一般会計補正予算(第1号)について質問します。
 総額51億円余、うち震災復興分は7億9400万円余の補正予算となっています。第一に、老人福祉費として6億5140万円が補正されています。その中身は、施設開設準備経費特別対策事業費補助が9240万円、補正後は合わせて4億6620万円。介護サービス施設等整備特別対策事業費補助5億2900万円、補正後の総額は20億2900万円となります。これによって、どれだけの施設と介護従事者の確保ができるのか。小規模特養、小規模老健施設と定員がどれだけ整備されるのか示していただきたい。また、これによって待機者がどう解消されるでしょうか。

【保健福祉部長】
 介護施設の整備は、今回の補正後で小規模特養12施設、グループホーム15施設をはじめとして、計39施設、583床を予定している。
 介護従事者については、3床にたいして1名の介護職員を配置すると想定した場合、195名の確保が見込まれている。このうち、小規模特養は321床、小規模老健は29床の整備定員となっている。
 また、平成25年3月末の特養ホームの入所待機者は、現在とりまとめ中だが、平成24年3月末の在宅の待機者で、早期入所が必要なものは1164人で、これにたいし、平成24年度中の整備が828床あり、今回の小規模特養321床の整備により、一定程度の待機者の解消が図られると見込んでいる。


・保育士等の処遇改善、乳児家庭の全戸訪問について

【斉藤議員】
 第二に、子育て支援対策臨時特例事業費が10億1154万円余補正計上されています。このうち保育士等処遇改善臨時特例事業費が4億4020万円余となっています。これは、民間保育園の保育士等の処遇を改善しようとするものです。どれだけの保育士が対象で、平均すると1人当たりどれだけの処遇改善となるのか示していただきたい。これは、新規の事業のようですが、単年度限りなのでしょうか。保育士の処遇改善は緊急の課題ですが、県内における保育士不足の状況と保育士の給与水準はどうなっているのでしょうか。全国的には民間保育園では、約4割が非正規雇用となっていますが、県内の状況はどうなっているでしょうか。

【保健福祉部長】
 平成23年社会福祉施設等調査によると、本県の私立保育所における常勤職員として換算した保育士数は2931人となっており、同程度の人数の保育士が対象と見込まれている。
 一人当たりの処遇改善額は、国の試算によれば、一般の保育士で月額約8000円、主任保育士で月額約1万円となる見込みとなっている。
 本事業は、国の子育て支援対策臨時特例交付金を活用するものであるが、交付金による事業は本年度までとされているため、保育士の人材確保対策の継続的な実施および拡充を図るよう国に要望している。
 保育士不足の状況については、県全体では把握していないが、待機児童が発生している市町村では、保育士不足が要因という状況もあり、現在市町村を通じて、保育士確保に関する調査を実施しており、その結果により保育士不足の実態が把握できるものと考えている。
 保育士の給与水準は、厚労省が実施した平成24年賃金構造基本統計調査によると、保育士の平均給与月額は19万5千円となっており、全国平均の21万4千円と比較し1万9千円低い額となっている。県内の民間保育所の非正規雇用に関する詳細なデータは把握していないが、先ほど述べた通り、保育士確保に関する調査を実施しており、勤務形態等についても、実施が把握されるものと考えている。


・乳児家庭全戸訪問事業費について

【斉藤議員】
 乳児家庭全戸訪問事業費が1777万円余、養育支援訪問事業費が762万円余となっています。これは、全ての乳児のいる家庭を訪問し、子育てに関する情報把握を行い、特に支援が必要な児童等に対し、居宅で養育相談・指導等を行う経費を補助するものです。昨年度の訪問実績と支援の状況、訪問しきれなかった家庭の課題と対策はどうなっているでしょうか。今年度の取り組みと合わせて示していただきたい。

【保健福祉部長】
 平成24年度実績は、現在市町村においてとりまとめ中であることから、平成23年度の実績では、乳児家庭の訪問件数は、対象家庭9065件のうち、6814件・75.2%となっている。また、乳児家庭全戸訪問事業等により把握した、養育を支援することが特に必要と認められた家庭への訪問件数は1126件となっており、訪問した家庭に対して養育に関する相談、助言等必要な支援が行われていると認識している。
 乳児家庭を訪問できなかった理由としては、乳児が入院している、里帰り出産のため長期間の不在等があるほか、多忙を理由に訪問を断られた例もある。これらの家庭への対策として、乳幼児健診や予防接種等の機会を通じて、養育環境等を把握し、必要な支援に努めている。
 県としては、乳児家庭全戸訪問事業および養育支援訪問事業は、子育てや養育支援のほか、児童虐待の未然防止をはかる観点から重要と認識しており、今年度も市町村のヒアリングを通じて、積極的な取り組みについて働きかけを行ったところである。


・先天性風しん症候群緊急対策費補助について

【斉藤議員】
 第三に、先天性風しん症候群緊急対策費補助が新規の県単独事業として2793万円が計上されたことは評価したいと思います。対象者と人数、補助基準額はどうなっているでしょうか。すでに市町村でも6月議会等で措置したところもありますが、市町村の実施状況はどうなっているでしょうか。全国ではすでに1万人を超える流行となっています。先進国では異常な事態で男性の感染が多い状況です。国の取り組みが全くないのが問題ですが、流行を防ぐ対策が必要ではないでしょうか。予防接種が必要な人数は県内ではどうなっているでしょうか。

【保健福祉部長】
 対象者と人数、補助基準額については、今回の補助事業は県内における先天性風しん症候群の発生予防という母子保健対策の観点から、緊急的な措置として実施するものであり、対象者は妊娠を希望している女性および妊婦の夫とし、本県の平成23年の出生数の2倍にあたる18620人、補助基準額は風疹ワクチンの接種料金の半額である3千円として積算し、補助率は2分の1としている。
 県内市町村の実施状況は、7月1日現在、実施中が18市町村、実施予定が10市町村、検討中が5市町となっている。
 県内の予防接種が必要な人数については、国による最新の風疹ウィルスの抗体保有状況調査から推定すると、過去の予防接種制度上、接種率が低く、現在の流行の中心である20代から40代の成人の15%である約62000人が必要な人数と推定される。


・延滞金の状況について

【斉藤議員】
 次に、議案第22号、地方自治法に基づく延滞金の徴収等に関する条例の一部改正について質問します。これは、延滞金の割合の特例を1カ月以内4.3%を年3%に、1カ月経過後の場合の14.6%を年9.3%に改正しようとするものです。これまでの延滞金があまりにも高利貸しではなかったかともいますが、これまでの延滞金の状況はどうなっているでしょうか。1カ月過ぎれば9・3%の延滞金がつくのではサラ金と同じではないでしょうか。抜本的な見直しが必要ではないでしょうか。経済的な理由で支払えない場合の減免措置はどうなっているでしょうか。

【総務部長】
 地方自治法に基づく延滞金の徴収等に関する条例に基づく延滞金の状況だが、平成22年度は調停額36800円、23年度は調停額90600円、24年度は現時点では見込みだが調停額23万800円となっている。
 延滞金の割合だが、条例の対象となる債権は、公法上の収入または公法的要素の強い債権であり、その性質が地方税に近いものであることから、県税の例にならい、延滞金の額について、地方税法の定めと同様の割合としたところである。
 減免措置についてだが、災害その他延滞金の納入が困難なやむを得ない事情がある方々に対しては、全部または一部を免除することができることとしている。


・医療療養病床の転換について

【斉藤議員】
 議案第23号は、国民健康保険法に基づく岩手県調整交付金の交付に関する条例の一部を改正する条例です。これは病床転換支援金の特例期間を平成30年3月31日まで延長しようとするものです。これまでに、医療療養病床がどれだけ老人保健施設や居住系サービス施設に転換されたでしょうか。

【保健福祉部長】
 県では、医療機関が療養病床を介護保険施設に転換する場合に、その整備費用について、医療療養病床転換事業費補助により助成しているところであり、これまで当該事業により平成21年度に44床、22年度に159床の計203床が医療療養病床から老健施設に転換されている。


・災害公営住宅の新築工事の請負契約について

【斉藤議員】
 議案第31号から34号、45号は、災害公営住宅の新築工事の請負契約について議会の議決を求めるものです。それぞれの一戸当たりの建設費はどうなっているでしょうか。47戸から72戸の集合住宅となっていますが、被災者のコミュニティを守る対策は講じられているでしょうか。最大限内装などに県産材を活用すべきと考えますが、どうなっているでしょうか。1人暮らしの場合、1DKの間取りとなっていますが、長期にわたって終の棲家として生活するためには、1LDKを検討すべきではないでしょうか。災害公営住宅の建設に被災者の声を反映させる手立てが必要と考えますがいかがでしょうか。
 議案35号から37号は、財産の取得に関するものです。災害公営住宅の敷地提案型買い取り事業を行なおうとするものです。取得予定価格が提案されていますが、土地価格、1戸当たりの建設費はどうなっているでしょうか。どれだけこのことにより工事期間が短縮されるのでしょうか。

【県土整備部長】
 1戸あたりの建設費用は、議案第31号~33号までの大槌町屋敷前地区3工区が約1930万円、34号の山田町豊間根地区が約1730万円、45号の陸前高田市中田地区は今後契約する予定の他の工区の費用も含めて約1630万円となっている。
 コミュニティを守る対策については、通常の公営住宅と比較して広い集会所を整備すること、共用部分のバリアフリー化を図ることにより、入居者が外出しやすくしていること、県営住宅については、希望する複数の世帯が応募できるグループ入居を実施することなどの措置を講じている。
 県産材の活用については、原則として地元の資材等の活用に努めるよう義務付けるとともに、地元の資材等の活用ができない場合に、その理由を求めることにより、その活用を図っている。
 一人暮らしの方の間取りについては、通常原則として1DKに入居していただくこととしているが、県営の災害公営住宅については、一人暮らしの方も2DKに入居していただくことを可能としている。
 災害公営住宅の建設にあたっては、予算や工期などの一定の制約もあるが、市町村が行っている意向調査等を通じて、被災された方々の声をできる限り反映させていきたい。
 敷地提案型買い取り方式の災害公営住宅についてだが、宮古市3地区の土地価格と1戸当たりの建設工事費については、議案第35号の佐原地区は土地が約2億7800万円、工事費が1戸当たり約1850万円、36号の河南・磯鶏地区は土地が約1億5700万円、工事費が1戸あたり約1420万円、37号の中心地区は土地が約1億円、工事費が1戸当たり約1630万円となっている。なお、土地価格については、提案者が提示している金額を申し上げたが、実際に県が購入する際の金額については、完成した宅地を鑑定評価した価格となる。工事期間の短縮だが、設計と工事をそれぞれ発注するために必要な期間が2ヶ月程度短縮されるとともに、定量的な数値をお示しできないが、県が用地取得に費やす時間が短縮でき、また設計を進めながら工事の準備を進めることによる短縮効果もある。


≪再質問≫

・災害公営住宅の整備について

【斉藤議員】
 約6000戸の災害公営住宅を県・市町村で建設する。被災した方々の8割は今まで1戸建てで生活をしていた。かなり敷地の広いところで生活していた方々もやむなく災害公営住宅に入居せざるを得ない。それがかなり規模の大きい集合住宅である。できるだけ、被災者の要望をしっかり聞き取って、集合住宅であってもどういうものにするのか、また本当に被災者の希望に沿って形態も考えていくべきではないか。
 県土整備部長の「被災者の声を聞きたい」という答弁があった。これはぜひ具体的にやっていただきたい。入居者が決まっていなくとも、希望する人たちがいるので。希望する人たちから私も直接聞いたが、一人暮らしの問題を提起したのはそういう要望があったからである。1LDKというのは、一人暮らしであっても、盆や正月には家族や親せきが来る。1DKは食卓と寝室が一緒である。それでは終の棲家にならないと切実な声を聞いた。だから、一人暮らしであっても、終の棲家―人間的な生活としてそういうものをつくっている県営住宅もあるわけなので、もっとそういうことを生かしていただきたい。具体的に要望をどのように聞くのか。
 それから、グループ入居や県産材活用も進めているということだった。これはぜひやっていただきたい。特に、鉄筋コンクリートの場合でも、学校などはほとんど内装はかなり木材を使って、快適な生活環境・教育環境になっている。木材の活用は、そういう集合住宅であってもかなり生活環境を改善させるのではないかと思うので、ぜひ徹底していただきたい。
 災害公営住宅は1700~1900万円の1戸あたりの費用だと。だとするなら、持ち家再建にもっと支援をした方が効果的ではないか。維持管理費もかからない、そして持ち家を進めたいという人たちの希望にも沿う、復興の土台にもなる。そのことを知事に考えていただきたい。

【達増知事】
 災害公営住宅の建設にあたっては、入居希望者の要望・意向をよくうかがってやること、災害公営住宅ではなく自力で住宅を再建したい人たちには支援をしっかりということ、それぞれその通りだと思うので、しっかり対応していきたい。
【県土整備部長】
 具体的に要望を聞くべきということだが、市町村と協議しながら建設する場所、仕様を詰めながら建設を進めてきている。これからもそういう市町村と協議の場を通じながら、市町村の意向も把握するよう努めていきたい。
 県産材の徹底活用については、私ども技術提案の段階でそういう計画をもっている場合にはインセンティブが高い評価をさせていただく、あるいは実施後具体的にそれがなされた場合には評価をさせていただくというような取り組みなど、できる限りの県産材の活用に努めていきたい。


・保育士の処遇改善について

【斉藤議員】
 残念ながら交付金事業は今年度末と。今年度はいいが、これでは保育士確保にならない。今の保育士に8千円や1万円の支援金が出ると。これでは保育士確保にならない。現場の声を聞いたが、保育園というのは、4月にみんな入るわけではない。6月に生まれる人、8月に生まれる人、途中で入ってくる。途中で保育士を増やさないと、定員を増やせない。ところがそういう手立てがない。募集しても応募がない。一番大きいのは待遇が低いからである。東京と比べても他の産業と比べても低い。ここは抜本的に改善する必要があるのではないか。それと、臨時が多い。だいたい岩手県内の場合には5割を超えているのではないか。この改善が必要である。そういう改善策を今調査しているというので、ぜひ検討してほしいし、県内で保育所をどれだけ要請して、県内にどれだけ定着しているか分かれば示していただきたい。

【保健福祉部長】
 保育士確保については非常に重要な課題だと思っている。
 この事業の基金については今年度限りということで述べたが、これについてはいずれ拡充する、延長するという方向で、必要な継続的実施拡充を要望している。さらに平成27年7月から新しい子育て新制度が始まるので、それについて保育士・幼稚園が同じ、例えば認定子ども保育園・保育所・幼稚園とも施設型給付という形になるので、それについては保育士・幼稚園教諭とも待遇改善が必要だということで、これについても全国知事会を通じて要望するようにしている。
 保育士の不足の現状については、現在調査中なので、その中でそれぞれの保育所の状況が把握できるものと思っている。
 県内の保育士の要請の関係だが、正確な数字は手元にないが、保育所の養成施設、保育士の試験もあるので、そういった中で養成されているが、その実際岩手県の方がどれだけ定着しているかというのはまだ把握していない状況なので、その辺も含め何らかの形で把握しながら、岩手の方が岩手に定着できるにはどうすればいいかということも含めいろいろ検討したい。


あきらめず声をあげよう

老いも若きも安心して暮らせる世の中を 最低年金月七万円 戦争する国つくりダメダメ 投票に行かなければ何も変わらない