衣笠山でおさんぽ

  超ハイパーなボブが旅立ち、寂しくなったけれど、老犬Eセターズの鳥猟犬魂は未だに健在。

CACIとの出会い

2011-08-31 23:46:22 | 
ボブとジェッシーを迎えてから半年経った頃、保護犬関連として何気なく覗いたCACI(コンパニオンアニマルクラブ市川)という猟犬専門レスキュー団体のWebページ。

そこで初めて目に触れた犬達の記事や画像は、どれも悲惨なものばかりだった。

猟期が終わり、必要がなくなったと捨てられたらしい、骨と皮だけのようにガリガリに痩せたたくさんの猟犬達。ブリーダー放棄だと明らかにわかる、もう繁殖に使えなくなったらしい老犬達。さらに病気や怪我を負ったまま放棄された犬達の姿もあった。

また、セターやポインター等大型の猟犬類は引きのある犬も多く、その性質から動くものに対して強く興味を持つ傾向があり、飼育してみたものの手に負えないという理由で、トレーニングもせずに勘違いをしてセンターに持ち込む人もいるようだ。


それらの猟犬達を必死に救おうと活動しているCACI代表者が、もう一頭、あと一頭でも多くのガンドッグの命を救うためにと、新しく迎え入れる犬のスペースを確保するために、一時預かりさんを緊急募集していた。


捕獲されると愛護センターでの殺処分は日にちの猶予が殆ど無い。飼主持ち込みの場合は、翌日には処分されてしまうということも知った。


「今、目の前にいるこの子達を救いたい。皆さんの力を貸して下さい。」

我家は二頭を迎えたばかり。しかしCACI代表のこの言葉が胸に響き、亡くなったくーちゃんのことが頭をよぎった。何かしてあげたい...。


「一頭なら預かりが可能です。」


そしてやってきたのがブルトンのモス君。無駄に吠えたり、噛みついたりなどということは一切無く、とても優しい犬であった。預かりが初めてということもあり、いろいろと勉強させてもらった期間でもあったが、モス君はその後、十分なケアをして下さるとても素敵なご家族に迎えられ、幸せを得ることが出来た。


CACIから次にやってきたのが、バレンシアであった。


最終回の「吠える犬、噛む犬」シリーズは、アクティブな魅力たっぷりのイングリッシュセター・バレンシアについてお伝えしていきたい。



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アマゾネスの襲撃

2011-08-30 22:42:53 | 
少し重たい記事が続いたので、ここらでブレークな動画をアップロード。


ワイヤータイプのフレキシリード絡みを防ぐため、カメラがかなりブレてます。

ご気分悪くなりませぬよう....。





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ボブとジェッシー

2011-08-29 19:59:15 | 
「噛む犬、吠える犬」シリーズ第二弾。


保護してから5年ほど共に暮らした犬、くーちゃんが亡くなって3年程は新たに犬を迎える気持ちにならなかった。

時が経ち、犬を飼う事などすっかりと忘れていたある日、夫が外飼育で番犬を飼おうかと言いだした。それがきっかけとなり、私たちが年老いる前に大型犬を飼ってみようかという話になり、それならくーちゃんのように、飼主に放棄された犬を迎えようというところまで話が一気に進んでいった。

もちろん、外飼育での番犬という案は却下。


なぜなら成犬で迎えた犬のことをよく知るためにも、共に生活し、家族の一員として迎えてあげたかったからだ。


そこで探したのが、保護犬団体の里親募集記事だった。Web公開している団体のページは、保護犬の特徴や性格が必ず記載されている。いくつかの団体の保護犬里親に申し込み、そして最終的に縁あったのがボブとジェッシー。

同じ保護元さんのところから一気に二頭がやってきた。


当時の画像を見ると....


あらら、今見ると幼いね~

ボブ1歳半


可愛かったね~

ジェッシー3歳半









ジェッシーはストレスを抱えていたため、他の犬とは遊ばないと聞いていた。



だけどこれは何だ???







それにこんなときだけ助け合うのよね。



キッチン侵入作戦


成功せずに不満顔


やってきた時から二頭共に人懐こく子供にも友好的。子供達はボブの余りの大きさと、ジェッシーのじゃれ噛みが怖く、なかなか近寄らなかったが興味津津。






3日程でご覧のような遊び相手となった。






御主人サマにも上手に甘えるボブ。








痩せこけてガリガリだったボブも、だんだんと肉付きが良くなると共に、いたずらも激しくなり、要求吠えや、寝ている時に足を触ったりすると噛みつくようになった。

もちろん、ボブのような大きな犬の歯で本気で噛まれたりしたら、骨など簡単に砕かれてしまう。ボブの場合、攻撃の噛みつきではなく、甘え噛みまたは軽く噛んで「嫌だ」という意思表示をしているのだ。それでもかなり痛い。歯型が残ったり、血が滲み出ることもある。

ジェッシーの場合は、嫌な時でも噛むことは決してなかった。しかし、調子に乗るとじゃれて噛むという行為が目立った。


そこで子供たちには犬が嫌がること、調子に乗るようなことをしない事を教え、慣れるまでの数か月はボブとジェッシーの動向を可能な限り観察した。


御主人サマは犬との接し方の経験があまり無いため、犬の状況を考えずにボブに突然噛まれることが多かった。痛さから、履いていたスリッパでボブの頭を叩くこともあったため、同時に御主人サマの犬に対する動向とアドバイスも行う必要が生じた。

なぜ噛まれたのか、自分の感情で叱ってはいけないこと、出来なかったことが出来たら必ず誉めてあげること等...。


小型犬では問題にならないような事も、ボブが同じことをすれば問題になることにも気付いた。飛びつき、要求吠え、甘え噛み、意思表示の噛み。


ボブ達が来てから3年近く。それらは少しずつではあるが、共に良い方向へ変化してきている。犬との生活、それは子育てにも似ていると思う。愛情をかけただけ成長する。苦労しながら育てるから愛情がさらに深まっていく。



そしてますます、かけがえのない存在となっている。



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噛む犬、吠える犬

2011-08-27 23:49:10 | 
保護犬を迎えようと思ったきっかけ、それは今から10年以上も前になる。当時、息子が衰弱した白い雑種犬を家に連れ帰ってきたところから始まった。


その白い雑種犬は、くーちゃんという名前をつけた。息子が保護してきたくーちゃんから順に、現在、我家にいる犬共の様子をお伝えしていこうと思う。


くーちゃん(MIX和犬)

すっかりと肉付きが良くなり元気になった頃の画像


くーちゃんは、保護する数日前から当時住んでいた三浦市の車道や農道辺りで放浪していたらしい。弱っているらしいと見た目にも判り、息子も見かけるたびに気になっていたという。


当時の息子から、可哀想な犬がいるという話を聞いてはいたが、老衰で順に旅立った二頭のシーズー犬亡きあと、悲しみのあまり、犬を飼うのはもう止めようと決めていた。息子もそのことを知っている。


ところがある日、帰宅すると薄汚れて痩せこけた白い犬が家の中にいた。どう見ても、家の中で飼うような犬では無かった。抜け毛がひどく、人を見ると歯を剥いて威嚇する。

しかし犬は立つのさえやっと、自分で歩道の縁石にさえ足をかけられぬほどの衰弱ぶり。あばら骨や腰骨が浮き出るほどに痩せこけていた。この衰弱した犬を私が外に放りだせるわけがないと知っている息子は、元気になるまで面倒を見させて欲しいと言った。


人間不信が強く、保護してきた息子以外の家族にはなつかず。目を合わせるだけですぐに歯を剥いて唸る。近づいた瞬間、突然、足や手に噛みついてきた。くーちゃん位の大きさの犬が本気で噛めば大けがをする。だから彼の場合は、脅しの噛みつきであった。さらに来客にも吠える、何かの拍子に、動けば突然噛みつく行為が見られた。


放浪期間が長かったのか、身体にはとても大きなイボのようなダニが無数。掃除機をかけてもかけても床に抜けおちる体毛にも我慢できず、噛みつかれるのを覚悟で、くーちゃんを抱きかかえて浴室に連れて行き、シャンプーを試みた。

すると意外なことに、突然おとなしくなりされるがままの受け身態勢。拍子抜けしたが、どうやら臆病らしいことが判明。身体を拭きながら話しかけてみた。歯を剥いたときも、無理強いせず、ただ話しかけ続けた。言葉が通じるわけがないけれど、彼の心で受け止めてもらえるようにと。


何日かは息子の部屋の中で、与えられた場所から呼んでも動かなかった。最初はフードを与えても食べず、お腹が空くと家の中のゴミ箱をあさったりしていた。獣医に連れて行くとフィラリア陽性であることが判明。心臓の血管にいつフィラリアが詰まるか判らない状況だと診断された。


その後、体力が徐々に回復し、食事と散歩に連れ出す私に心を開くようになっていった。そして一緒に暮らす家族にも心を開いていった。この頃には、突然噛みつくという行為も無くなっていた。それまでに要した時間は既に半年ほど経過していただろうか。それほどまでに、彼は深い人間不信に陥っていたのだと思う。どのような人に飼われていたのだろう。なぜ彼は放浪していたのだろう。彼の反応から、いろいろな人に叩かれたり、いじめられていたのではと思うふしもあった。


ある日TVを観ていたら、拳銃で撃つ真似をすると、死んだふりをするという犬と飼主が出演していた。まさか同じ行動をとるとは思わず、くーちゃんに向かって手で拳銃を撃つ真似をしながらバーンと言った途端、横になり、死んだふりをして驚いたことがあった。

死んだふりを教える愚か者に飼われていたことがあるのね。そんな芸を教えるなんてと心が痛んだ。くーちゃんはあの時、保護していなければ、死んだふりではなく、そのまま死んでしまっていたかもしれないのにと。犬は人間に忠実、一度教え込まれたことは忘れない。


半年も経つと、気付けばくーちゃんの人間不信も和らぎ、不思議な事に抜ける毛の量も季節の生え変わり以外は極端に減った。経験からではあるけれど、犬は環境が大きく変わると、ストレスから抜け毛も多くなるのではないかと思っている。だから温かな家庭に迎えられ、あるいは安心できる場所に迎えられた犬達は、以前の美しい毛並みを取り戻しているように思う。


くーちゃんを見ていると、放浪しながら過ごしてきた犬生が長いように感じた。しかしまた、とても賢い犬だからこそ、放浪しても生き残ることが出来たのかもしれないと思った。家の中では、座敷のテーブルで食事をしていても、欲しいと騒ぐことなく、人が席を外していても盗み食いをすることもなかった。赤ちゃんや子供が家に来ても、吠えたり、ジェラシーを感じたりするということも無かった。トイレも意外なほど早くに覚えた。

とても広いグラウンドを嬉しそうに走り回れる程に体力も回復した。教えずとも呼べば戻ってくる。雑種だけど、今まで迎えた犬の中で一番の利口犬だった。ただ、去勢せずに飼育していたため、一度だけ、放した際にどこかへ行き呼んでも戻ってこないことがあった。そのときは家族総出で散々探し回ったあげく、自宅近くの雌犬の犬小屋前にいたところを発見。無事で何よりであったが、この頃の私は去勢や放し飼いに関して、今のように考えることは無かった。


そして5年ほど経過したのち、くーちゃんは突然腰が立たなくなり、歩けなくなった。歩けないためにおむつを着用。しかし彼は何時間でもトイレを我慢する。可哀想になり、抱きかかえて外へ連れ出すと、そこで安心してトイレを済ませる。そんな日が続いていたが、ある日、私が抱きかかえているとき、腕の中で突然ぐったりと、くーちゃんの力が無くなった。見ると、心臓の動きが止まってしまっていた。

このとき既に、くーちゃんは私達にとってかけがえのない家族。まだ5年しか共に暮らしていない。私は必死に心臓の辺りを叩き、家族を呼び、咄嗟に心臓マッサージを施してみた。すると、驚いたことに心臓の鼓動が再び動き出したのだ。力ないものの再び目も開き、呼吸も戻った。


くーちゃんは丸一日、私にさよならをする時間を与えてくれたのだった。翌日、くーちゃんの心臓は再び止まり、二度とこの世に戻ることは無く、虹の橋を渡っていった。


私は再び悲しみの余り、二度と犬を迎えるのは止めようと決意した出来事であった。

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お留守番

2011-08-25 21:01:59 | 
お留守番の日は、朝散歩後、足を洗うと犬部屋に降りていく日課のワンズ。

ところが今夏のジェッシーは、運動散歩に行かない日が多く、夏休み中の子供たちと家で過ごす事が多かった。だから、「行ってくるからね。お留守番だよ。」と伝えると、一緒にどこかへ連れてってもらえないと理解し、玄関でのお見送りも上手になった。


だけど犬部屋もやっぱり気になるのかしらね。


J「ボクは下へは行かないよ。」



バレンシアとボブが犬部屋に降りていったあと、上テラスからそぉーっと覗いている。だけど決して下へ降りようとしないよね。
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