まつや清の日記 マツキヨ通信

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岩手県の放射能濃度と静岡市の比較

2011年12月06日 | ニュース・関心事
放射能がれき問題での市長答弁を昨日ご紹介しましたが、読んだ方から岩手県のレベルは静岡市より高いのでは、とのご意見をいただきました。

ご意見に対しては、質問はほかの項目もあり、2日の総括質問での放射能レベルに関してのやり取りについて、紹介する形でお返事しました。

※※

山田町と大槌町の理論値は確かに静岡市より高いです。実測値がないので受け入れの山田町と大槌町のがれきとの比較はできませんが、東京都が受け入れている宮古市の例でいくと焼却後の実測値と理論値では相当な開きがあります。ここから類推すると、山田町と大槌町の焼却灰と静岡市を比較すると同程度の濃度になります。

焼却場の放射性物質の排出基準はなく、原子力発電所の排出基準を採用。環境省が開催する第3回専門家会議で国立環境研究所・大迫正浩氏の主導で、京都大学高岡昌輝准教授の2年前の論文を根拠にして、バグフィルターでセシムは99,99%除去できると結論。

800度から900度の焼却場でセシウムは気体となるが200度c以下のバグフィルター入口で塩化セシウムの固体となり吸収されると云うもの。『廃棄物と生活』11月号 大迫正浩氏論文。四日市大学の河田昌東氏は、気体のセシウムと固体のセシウムの割合がどれくらいか不明であり、実測でなく過去の文献で結論付けているが排出濃度の測定をやる必要がある。

※静岡市の受け入れ可能量 1年間 2万9000t その1%290t
受け入れた場合の岩手県の放射能汚染廃棄物(環境省 2011年10月11日資料)がれきは焼却後3%に減容その分濃縮。290kgの灰総量8,7t、濃縮理論値(ストーカー炉の場合)は以下の通り。
山田町 がれき平均46ベクレル/kg  焼却後 濃縮 1524ベクレル/kg
大槌町 がれき平均80ベクレル/kg  焼却後 濃縮 2673ベクレル/kg

※3月11日以降、測定を始めた7月~10月の沼上最終処分場への静岡市の放射能汚染濃度実測値と焼却灰埋立量。

沼上清掃工場   飛灰 平均213ベクレル/kg 2056t 
沼上溶融飛灰      平均293ベクレル/kg  205t 
西ヶ谷清掃工場  飛灰 平均238ベクレル/kg 1066t

※ ただ、何箇所かで焼却後の実測値がある。宮古市では、
がれき平均69ベクレル/kg 濃縮理論値は2,281ベクレル/kg(ストーカー炉) 1144ベクレル/kg(流動床式)。
宮古清掃センター(流動床式)での実測値2回分が紹介されている。
 7月21日  主灰 40ベクレル/kg  飛灰 240ベクレル/kg
 9月14日 主灰 10ベクレル/kg 飛灰 133ベクレル/kg