まつや清の日記 マツキヨ通信

静岡市議会議員 まつや清の日常を毎日更新!

静岡空港収用委員会での意見陳述

2006年10月11日 | 静岡空港
 制限表面区域を対象とした第一回収用委員会、権利者側は静岡空港の公益性を巡る却下・無効の陳述を展開しました。起業者からの簡単な説明、制限表面区域の地権者である大井寿生さんの全体の進め方についての発言から始りました。

 裁判例と判例から見た却下事由の考え方、不適切な任意交渉の実体、土地物件調書の作成過程の瑕疵、環境価値算定過程における瑕疵、公益性について、私は需要予測における瑕疵について陳述しました。
 
 パワーポイントを使ったのですが、スクリーンが暗く効果半減でした。公益性の議論を展開したTさんの静岡県政治史から見た空港建設の決定過程と其処に生きる本来地権者を歴史的社会的に位置付けるその筋立ては、なかなかの出来映えでした。

 そして、ナチスドイツがユダヤ人の墓を単に石ころとして破壊してしまうその姿に、所有するトラストの生きている樹木が単に木材にしか見えない静岡県の姿を重ねるその主張にも感心してしまいました。

 次回は11月16日、次次回は12月15日。明日は県議会本会議最終日、今から反対討論の準備です。10:30からです。常任委員会質問も予定しています。傍聴もできます。おそれく、午後になると思います。

 こうしているうちにも刻々と動く北朝鮮情勢、予断を許しません。

北朝鮮核実験報道を横目に

2006年10月10日 | その他
 朝からTV番組も、休刊日明けの夕刊、各新聞社も、ネットニュースも一斉に北朝鮮核実験報道です。国会審議中継も気になりました。こうした中、アメリカは国連において国連憲章7条にもとづく制裁決議を準備とのことです。

 当然にも、県議会でも12日の最終日の緊急決議の準備が各会派で行われています。ただ、核実験との公式の確認ができていないこと、失敗説もあり、明日10:30からの議会運営委員会で案文が準備できるか微妙です。

 その明日は、私は静岡空港制限表面区域に関する収用委員会の第1回目で、需要予測について代理の意見陳述、1日拘束されます。その翌日12日は県議会最終日で、反対討論原稿、収用委員会での陳述原稿と、その準備で無茶苦茶な毎日です。

 今日も、知事提案の対応について急ぎでの資料収集でした。反対する議案は
1、第127号議案ー県立3病院独立法人化補正予算
2、第129号議案ー収用委員会の定数増員の改正条例
3、第135号議案ー拡声器の暴騒音規制条例の改正
4、第137号議案ー空港に関わる県営土地改良事業に対する市町の負担額
5、第138号議案ー静岡空港本体用地造成第2工区請負契約
6、第139号議案ー静岡空港エプロン舗装請負契約
7、第145号議案―新型インフルエンザ対策・タミフル備蓄

の7議案です。

 賛成するかどうかで迷ったのは、第150号専決処分議案で、2002年に富士高校の登山部の富士川河川敷での月例山行で、たまたま昼休みに部員が川遊びをした時、一人の生徒が溺れ死ぬ事件が発生。それを許可した教員の責任を巡る訴訟。

 亡くなられた生徒のご両親が、県を訴えているものです。判決は、原告勝訴判決でしたが、県が控訴しました。その専決処分を認めるか、どうかというもの。判決文を読みましたが、まさに其処には教員の監督責任と高校生のドラマがあります。

 辛くて読めない程に事件のあらましが其処に描かれています。昼休みに迷いながら生徒の水泳を許可した教員、そして泳ぎが得意でなく最後まで泳ごうとしなかった被害者が友達に誘われて川に入り溺死してしまいます。

 私の現段階での判断としては、県の控訴を認めるが「和解」と言う解決はできないのか、というものです。いろんな議論があると思います。

北朝鮮の核実験をどうみるべきか

2006年10月09日 | その他
 安倍首相の中国、そして韓国、その韓国訪問直後の北朝鮮の核実験は、安倍外交を狙い澄ましたかのような形で、そして、本来的に北朝鮮の後ろ盾であるはずの中国をも無視する形で強行されました。

 これをどう見るべきでしょうか。まずは、言うまでもなく北朝鮮の「瀬戸際外交」に対する抗議です。このことによって、一体どのような外交的成果をあげると言う事ができるのでしょうか。軍事優先のその姿勢は直ちに改められるべきです。

 日本においては、それ見たことか、北朝鮮ってそう言う国だ、経済制裁だ、圧力だの日本世論がナショナリズムを媒介にどっと巻き起こることが十分に予想できます。安倍政権にとって大歓迎の世論です。

 今日の東アジア平和フォーラムでは、加藤紘一衆議院議員や韓国のハンナラ党、ウリ党の前国会議員の方々のディスカッションもまた核実験直後に開催されていました。当然にも深刻な、そして、真剣な議論がなされたようです。

 一つは、日本が北朝鮮ーアメリカ対話の仲介を行うべきではないか。二つ目に、6ヶ国協議を担当事務レベルから、6ヶ国首脳会議にすべきではないか。キム・ジョンイル、ブッシュ、胡錦濤、プーチン、ノ・ムヒョン、安倍の6者会議。

 さすが、議論の質が違います。核実験と言う軍事カード、しかし、GDPでいえば2兆円規模の北朝鮮。200発の核塔載トマホークがいつでも北朝鮮に発射できるようになっているのです。北朝鮮の方が追い詰められています。

 だからこそ、この小さな国に先制攻撃論、内部崩壊願望、日本の核武装論対応でなく、目的はアメリカとの交渉なのだから、日本は、この際、アメリカとの仲介を引きうけるべきではないのか、は説得力があります。直ちに6ヶ国首脳会議。

 明日は新聞休刊日。世論がテレビによって作られていきます。こうしたことを誰が明確にアピールできるのか。東アジアの平和、東北アジアの非核化を考える私達が今、冷静に対応する事が求められます。

寺島実郎さんの「アジア太平洋研究所」構想

2006年10月08日 | イベント
 始った「東アジア平和フォーラム」、顔ぶれはなかなかでした。開会の挨拶は日本側は岩波書店社長・山口昭男さん、韓国側は前・翰林大学・日本学研究所所長、基調講演を日本総合研究所会長・寺島実郎さんでした。

 寺島さんのお話に対しては、韓国文化観光政策研究院ー責任研究員・鄭貞淑さんのコメントがあり、質問として坂本(名前聞き取れず)さん、除勝さん、和田春樹さん、そしてそれに対しての寺島さん、鄭さんの再コメントがありました。

 更に、このフォーラムの事務局を務める世界編集長・岡本厚さん、韓国平和フォーラム事務局長・李起豪さんからの主催者としてのコメントと声明採択に向けての問題意識の紹介がありました。尚、同時通訳は英語を使わず韓国・日本語。

 非常に刺激的な議論のやり取りで、今日・明日と全部参加したいという気持ちが強く沸きました。しかし、午後2時からは静岡大学・エコリーグの仲間の結婚式で静岡に戻らざるを得ませんでした。

 フォーラムの今後については、「世界」編集部からの出版に期待する事にします。因みに日本側40名のメンバーには、土井たかこ前社民党党首もいて、実は席が私の隣でした。議員としては私と阿部知子衆議院議員の二人でした。

 午前中の企画が終わって全員写真を取りました。そして、参加者には韓国での平和キャンペーン用グッズ(ボールペンと名刺入れ)がプレゼントされました。韓国側のこうした気配りにはいつも感心します。

※※寺島さんのレジュメ
1、安倍政権の発足と中韓訪問外交の背景ーこの半年間におけるアメリカの中国評価の転換、9:11反テロ戦略の行き詰まり、中韓に信頼されない日本では、アメリカ外交に足かせ

2、日本近代史とアジアー
・戦後日本の視界からアジアが消えた理由:「米国への物質に敗北」と総括した日本
・日本近代史の二重性:「親亜」が「侵亜」に反転した理由
・「脱亜入欧」とアジア主義のバイオリズム
・21世紀の世界潮流をどう認識するかー全員参加型世界秩序と国際法理に基づく国際協調型

3、東アジア連携の必要性と必然性についてー
・アジアGDPの世界に占める比重:現在の20%から2030年には50%へ
・アジアはネットワーク型発展の局面へ:「雁行形態論」型発展からの脱却
・連携を必要とする相互依存構造の深化:貿易構造など
・環境問題はボーダレス

4、東アジア共同体よりも個別の課題ごとの実利的連携の積み上げ
・金融危機:アジア資金をアジアに還流させる知恵
・エネルギー危機:アジアの需給安定化のための共同プロジェクトの推進
・環境問題での連携

5、「移動」「交流」を通じた活性化ー交流の知的インフラとしての「アジア太平洋研究所」構想
・アジア大移動時代の到来;2005年の中国の海外出国者数は3103万人(VS日本は1740万人
・「移動の価値」:「移動すれば人間は賢くなる」
・アジアの日帰り圏としての21世紀
・交流の知的インフラとしての「アジア太平洋研究所」構想

池明観先生に会う

2006年10月07日 | イベント
忙しい1日でした。朝から城北町内会ミニ運動会、福祉施設つばさ開設1周年太鼓演奏、協立電機15回チャリティ企画への参加、そして、夕方から東アジア平和フォーラム2006レセプション。

 レセプションでは、私たちが学生時代、『世界』に連載されたいた『T,K生への通信』の著者、池明観先生にお会いすることができました。安倍首相の中国、韓国電撃訪問の中での歴史的出会いでした。



「鑑定偽装」状態の収用委員会

2006年10月06日 | 静岡空港
 10:00から開始となった静岡空港土地収用委員会は17:30過ぎの増田尭会長により結審となりました。損失補償に関しての審議方針を巡り、権利者内部で激論を交わしながらも、すばらしいコンビネーションで強制収用の不当性を訴えました。

 冒頭、塩沢・藤沢良代理人が、9月20日に畑の部分の審理打ちきりに対して、抗議の意思表明と同時に「土地を売る意思のない」ことと、強制的に土地を取り上げる以上、「正当な補償」がなされる憲法的法律的根拠を明確にしました。

 この問題について、本来地権者の大井寿生さんが、更に踏込んで反対派の自分が損失補償を語る事が、ここに来て「補償の多い、少ない」を論じはじめたと宣伝をする一部の人々を意識しながら「公正な鑑定」とは何かを論じました。

 任意で土地を売った地権者へは「不透明な鑑定」により多額な補償を行い、「さからうものにはムチ」というその手法、更に石川知事が「円満解決」といいながら「人を介して札束で頬を叩くような」裏工作をしている実体を明らかにしました。

 代理人から午後の冒頭、権利者で鑑定士の陳述から「鑑定偽装」という指摘や本来地権者からの境界確定の要求に対する起業者の釈明、また、収用委員会自身が9月29日までの行った独自鑑定の結果の公表を求め、次回審議を求めました。

 しかし、増田会長は独自鑑定については1968年の最高裁判決を盾に非公開、起業者に回答を求めるポーズを示し、小松所長の「これまでの内容」で十分という陳述を受けると「損失補償の十分な主張が聞けた」と審理打ちきり宣言。

 ただし、「偽装鑑定」に対しては、標準地の非公開視察、不明の権利者、境界確定については13日の現地視察を約束しています。審理終了後に記者会見。第1次収用委員会の結審に、本来地権者は言葉少なに「不当な打ちきり」と強く抗議。

 代理人が公開審理の体をなしていない収用委員会運営を厳しく批判。私からは11日から始る第2次収用委員会を睨んで今回の6回の収容委員会から学んだもの、闘いは終わっていない、ことを述べました。

 今日の収用委員会、審理は打ちきられましたが、損失補償審議で反対派の主張の論理が明確になった点や女性の権利者から空港の不当性が感性豊かに述べられ、今までの中で一番よかった収用委員会でした。私だけかな?

東アジア平和フォーラム2006の開催近づく

2006年10月05日 | イベント
 10月7日から9日まで、東京グリーンパレスホテルで『私達は東アジア人になれるか』をテーマに韓国・平和フォーラムが中心になって「東アジア平和フォーラム2006日本委員会2006」が開催されます。

 韓国平和フォーラムの事務局長が李・起豪(イ・キホ)さんで、昨年2月の京都で開催された「アジア太平洋グリーンズ」の韓国代表メンバーとして来日した際に知り合いました。80年代の韓国学生運動世代です。

 在野勢力の中で東北アジアの安全保障を幅広い視点から議論が出来る数少ないメンバーの一人で、ざっくばらんに日本・韓国を語れる友人です。昨年10月に韓国で韓日の平和運動団体・学者によるシンポジウムを開催した中心人物です。

 今回、日本側からは岩波書店、庭野平和財団、韓国側は韓国クリスチャン・アカデミーが後援団体となっており、ピースボートが協力団体になっています。韓国・20名、日本・40名と限定された60名による徹底討論となっています。

 セッションは、基調、歴史、平和、環境、政治家によるパネルの構成になっており、それぞれに両国を代表する方々が発題し、ディスカッションします。私も40名の日本メンバーに選考されましたので、いくつかの分野での発言を考えています。

 北朝鮮が核実験声明、安倍首相の8日中国、9日韓国訪問という中でのシンポジウム、大いなる期待が湧いてきます。日本側政治家としては、自民党の加藤紘一衆議院議員、民主党の仙石由人衆議院が参加します。

企業局の公営企業法全部適用の選択

2006年10月04日 | 県議会
 今日の常任委員会は企業局で、質問は昨日に引き続き、中谷多加二議員、林芳久仁議員、吉川雄二議員、鳥澤寅雄議員、早川育子議員、そして私の6人でした。企業局は答弁者が5人で小さな委員会になりますが、中身は「濃い」です。

 集中したテーマのひとつに、裾野市と県でリスクを分散する協定を結んでの工業団地の造成問題がありました。1985年頃に購入した36haの土地を二分割して17ha分を4区画に分け33億円をかけ、08年に完成し地元に引き渡します。

 4区画のうち2区画しか企業は決まっていませんが、残りが見つからなくても裾野市が責任を持つとのことで県のリスクは解消されています。ただ、市議会で団地までの道路の渋滞問題が未解決のままでいいのかとの指摘があり、質疑しました。

 もうひとつ、興味深い答弁が企業局長からありました。太田川ダム問題の質疑の中で、企業局の中期計画を立てていますが、地方独立行政法人化についてはどのような認識を持っているのか、質問しました。

 答弁は、第三者期間への委託、指定管理者制度、PFI、独立行政法人化を検討したが、独立法人化はコスト削減効果に疑問、債権が発行できない、法人格の移行経費がかかる、小さな組織で人事交流ができないなどで現状を選択したとの事でした。

 こうした議論が現場で議論されて一つの選択が出てきているという点、更に地方独立行政法人にしてもいろんな問題を抱えているという事が確認されている点は、県立3病院問題を考える上で、大いに参考になります。


※※ 今日の質問項目
1、裾野市の工業団地計画について
2、太田川ダム問題について(出資金と剰余金、日本一安い料金、ダム工事での骨材問題、工事費の増額対応)
3、空港事業との企業局について
4、企業局職員飲酒運転追放署名について
5、地方独立法人化に対する認識について

商工労働委員会終わる

2006年10月03日 | その他
今日は野澤義雄委員長の下、商工労働委員会、準備不足の中の委員会でした。質問者は、中谷多加二議員、林芳久仁議員、鳥澤富雄議員、天野進吾議員、吉川雄二議員、早川育子議員、そして私の7人でした。

 議論が集中したのは、景気回復と非正規雇用の拡大についてでした。景気回復というがゼロ金利による設備投資が牽引してきた、倒産は増加、中小に実感が無い、働いても食えないワーキングプアの登場、景気は本当に回復しているのか。

 そして、障害者自立支援法の10月完全施行の中で、施設から地域生活移行と就労支援議論。就労と言うと福祉サイドでは作業所、授産所、一方で労働サイドでは一般企業への就労、この棲み分けと連携、人的サポートをどのようにすすめるか。

 7人の質問者がどこか共鳴し合う部分があり、議論は少しづつ深化していました。杉山栄一部長がわりと委員の質問に自分で答弁する部分を選んで最初に発言するので結構しまった委員会になりました。

※※私の今日の質問項目
1、第8次静岡県職業開発計画について(景気回復、非正規労働、派遣法、契約法など)
2、若者対策について(フリーター・ニート対策、海外青年協力隊帰国者の就労支援など)
3、障害者の就労支援について
4、外国人労働者の社会保障について
5、知的・産業クラスターについて
6、外資企業のトップセールスについて
7、中心市街地活性化法施行について
8、技能五輪について

単位制・中央高校の後期入学式に参加

2006年10月02日 | イベント
 凱旋門レースでディープインパクト、最後の直線でトップに立つものの結局3着、思わず「がんばれ」と大声を出したのが昨日の夜中でした。そして、つい、どうしてこんなに興奮してしまったのだろう、ナショナリズムかと、自己分析。

 今日は、私の住む城北町内会にある単位制・中央高校の後期入学式に参加しました。37名の新入生を代表しての女子生徒の挨拶に感動してしてしまいました。今年の4月、普通高校に入学したけれども不登校になった、とのこと。

 だけれども、これではダメと中高校を見つけて入学したと言うその経過を詳しく話しながら「初志貫徹」について語ってくれました。この入学式で、あんなに自分の気持ちを話せる彼女に驚きました。

 中央高校の環境を活かして自分の道を探してほしいと言う気持ちと、あまり張り切りすぎないようにね、という気持ちと両方を感じて入学式をあとにしました。いつも学校に通う中央高校の生徒が歩く町内、街に活気が出ています。

 明日から商工労働委員会、川田さんを招いての県政報告集会、外国人検診会チャリティコンサートと、委員会準備が遅れています。さて・・・。