ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

やっちゃった子

2022-04-28 | ユーモア

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私の「なんでも取っておくノート」は, 小さな切り抜き記事コレクションと言っても良く、そのひとつ、もう9年も前に書かれた小さな話がある。 それを再び読み、そうだ、私の孫にも一人こんな子供がいると思い、その記事中の哀れなご両親に少々同情を禁じ得なかった。 この話の作者は不明なのだが、さもありなん、ということでここに書いてみよう。

「愛情豊かな夫婦には、8歳と10歳の2人のまだまだ子供な息子がいて、その子たちは幼いがかなり腕白で何かしら問題を引き起こす子供たちだった。

その息子たちの躾や教育方針に関して、親としてのアイデアが足りなくなり、この哀れな両親は教会に目を向けることにした。

その夫婦は町の聖職者が過去に腕白な子供たちを懲らしめることに成功したと耳にしたので、早速その聖職者に電話をしたところ、二人の息子たちの腕白を正しい方向に導くことに同意してくれた。 その牧師は両親に兄と弟を個別に会えるようにしたいと頼んだところ、まず8歳の息子が牧師の許に送られた。 牧師はその少年を椅子に座らせ、『今、神はどこにいるのか』と厳し気に尋ねた。

その少年は何の反応も示さなかったので、牧師はさらに大きな声で『神はどこにいるのか!?』と繰り返した。

再び少年は答えなかったので、牧師はさらに声を上げ、幼い少年の顔のすぐそばで指を左右に振った。 『さあ、神はどこにいるのかね!?』

すると少年は突然脱兎のごとくに部屋を飛び出し、そのまま家に戻り、クローゼットの中に逃げ込み、ドアをバタンと閉めた。 彼の兄は弟をクローゼットの中まで追いかけ、『一体どうしたの?』と聞いた。

弟は興奮しながら答えた:『今僕たちは本当に大きな問題なんだよ! 神様が行方不明になり、僕たちがなにかやっちゃったと牧師さんは思っているんだよ!』と答えた。」

私の孫の一人は、このクローゼットに逃げ込んだ子供を彷彿とさせる。腕白さに関する限り、超弩級である。 まだこの世に現れてたった2年半という若輩者ながら、素直に言うことを聞いたためしはなく、自分の腕白さから大人の目をくらませんと箱にはいっている小さなクラッカーを床にばら撒くは(人の目を一瞬くらませる忍術を使う)、他の忍術が思いつかないと、お腹の底から精いっぱいの発声練習をするかのように叫び、でもそれが発声練習ではないのは、非常に明白である。 この孫に比べると他の8人の孫たちは天使のようである。

下の子が「その」犯人孫である。 見かけは一応2歳半ではあるが、たとえば、この子は誘拐されても、誘拐犯から熨斗付きで2秒で戻されること間違いなしだ。 不屈の精神を謳うウィリアム・アーネスト・ヘンリーの、ネルソン・マンデラ氏が獄中愛した詩、Invictus*(負けざる、あるいは、征服されざる者)をまるでこの子は読解し、モットーにしたかのようでさえある。

 

負けざる2歳半。一見可愛らしいが、忍術を使うので、気をつけねばならない。

 

先日の家族ヴァケイションでコーストへ行った折、母親に水際であまり飛び跳ねないように気をつけないと、転ぶわよ、と注意されても無視するので、即座に下図の結果となりにけり。

 

 

通常ならこうした幼い子は、海水の冷たさと横に転んだことを恥じて泣くだろうが、この子は、さすがにInvictusを愛する(あくまでも祖母の仮定)子供らしく大笑いし、再びわざと転がろうとしたが、さすがにそれは両親が許さなかった。 

こうした子供は世間には大抵一家に一人いることだろうとうそぶいて、この子の両親と祖父母は、せめてこの次はロングフェローだのワーズワースだのの詩篇を覚えさえなければ、と思うのだ。こうした子供がいて、取扱書がついて生まれてたなら、とつい楽な道を夢見てしまう我が娘夫婦である。

*Invictusについては、過去のブログ記事でご覧あれ。

 

征服されざる者 - ままちゃんのアメリカ

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コメント (3)
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