今日のインタビューは、先日のアイラナマーケットで画期的なエコクッションを
発表した「手作り道楽小屋ちょっぺ」(三根)オーナーのちょっぺさんです。
ちょっぺさんのこの素晴らしいアイディアを少しでも世に広め、
素敵なアイディア作品を次々に生み出すちょっぺさんの魅力をみなさまに
お伝えするためのインタビューです。
「手作り道楽小屋ちょっぺ」の場所は、底土海岸近く、底土海岸通りの左手にある
バー「D」の角を曲がり、「パパズイン」を左に見て少し行った先の右側にあります。
※底土通りには画像の看板が出ています。(画像左のお店がバー「D」)
「手作り道楽小屋ちょっぺ」外観
◎ちょっぺさんのお店は、先日、「癒香ブログ」でも紹介されました。
当ブログでご紹介しきれない店内の模様などはこちらをご覧くださいね。
ちょっぺさん、こと伊藤芳枝さん 昭和40(1965)年1月10日生まれ(44歳)
●ちょっぺさんがこのお店をはじめて何年になる?
2004年の8月からだから、もう5年経ったところ。
●最初はタコの葉細工が多かった?
そうだね。最初はタコの葉と布ものだね、ほとんど。
●「猫まつり」の頃から、猫ものを作るようになった?
うん、そう。「猫まつり」がきっかけかな。
大量にもらった色糸と粘土で作った猫の置物(ちょっぺの人気商品)
●「猫まつり」は、発案はちょっぺさん?
あれは別の人がいいだして、猫好きの人達みんなで考えて始めたかんじ。
●一番最初に「猫まつり」をやったのは、神湊の上の公園でしょう?
そう。てか、まだ2回しかやってないけど。今年はちょっとできなさそうだね。
●ほんとは年1ぐらいのペースでやろうと思ってた?
やりたかったんだけどね。でも、あれは、やりたいことをやりたいようにやろうよ、
て、それが猫なかんじじゃない?気まぐれにさ。
だから、気分が乗らないときに、そろそろ時期だからというのじゃなくて、
みんなのテンションが上がったときにやればいいじゃん、と思ってるわけ。
●あれは準備も大変でしょう?
大変。ぜんぶ手作りだからね。
ゲームにしても看板にしてもぜんぶ手作りだから…それにこだわりたいわけ。
だから準備期間は半年ぐらいかかってる。
●じゃあ、それから猫ものをはじめて、いまはどういう品揃え?
タコの葉細工、猫もの、ビーチコーミング系=拾いもの系。
海岸に流れ着く漂流物でもいろんな作品を作ってる。
■ちょっぺの商品ラインナップ■
◎商品紹介 ねこ系
◎商品紹介 ひらめき系
◎商品紹介 タコの葉系
◎商品紹介 布系
◎手作り道楽小屋「ちょっぺ」の紹介(ちょっぺさんのご主人のブログより)
ウキで作ったウエルカムのカエルがショップの前に置かれてある
●だんだんバラエティに富んできたね。
目がそういう目で見るようになってきてるから、これなにかに使えないかな?
て、いつも思ってるからね。ビーチだけでなく、木の実でもなんでも、何に対しても。
●今回のエコクッションが画期的で、食品トレイを素材に使うというのが
とてもいい発想で、エコに関心のある人たちの注目を集めるだろうし、
大喝采だと思ってるんです。
わたしはスーパーのブログをもう3年以上書かせてもらっていて、
いつも売ることばかりを一生懸命に書いてることが、自分の中でバランスが
とれているだろうか?と感じることがあるのね。売ることに関わる人は、
その反対側、回収する側も考えないといけないと思うけど、
実際にはわたしはなにもしてないから、これならできそうと思うし、
それでよけいに惹かれるのね、このエコクッションには。
あぁ、そうなんだね。そういうタイミングもあったのね。
ちょっぺさん発案のエコクッション(カバーをかけてない状態)
●だって、これ、中身がスーパーのトレイでしょう?
スーパーはこれをどんどん出すわけだから、これを回収して上手く利用して
くれるということには、ぐっと心惹かれるよね。
わたしは人にお料理のお裾分けをするときに、このトレイを洗っておいて、
そこにラップを1枚してからお料理をのせてあげてるの。
でも、そんなことぐらいではたいして使えないから、たくさん捨ててるのね。
それがクッションになって、島の各家庭にはこのクッションがいっぱいあったら、
すごく楽しいだろうなと思ったの。それっていいよね!
わたしは自分がクッションが好きだから、クッションカバーを作るのも好きだし、
意味なくクッションが家にいっぱいごろごろしてるのが好きなのよ。
抱えるのと足のせるのと頭のせるやつとかね。
●今度のP連作品展でもやってくれない?エコクッション講座とか。
今度の作品展には出そうとは思ってるけどね。
でも、もともとの出だしはエコとかそんな大袈裟なことじゃないから。
水海山の活動をしてる友人達から、ゴミのことを考えるようになったという話を聞いて、
ゴミか~ゴミのことなら自分でもなにかアイディアが出せるかもと思って、
前々から気になっていたトレイをとりあえず捨てるのをやめてみるか、と思ったの。
とりあえず捨てないでためてみて、なにか作れるか考えてみようと。
そしたら、たまったたまった!何ヶ月か経ったらワサワサすごい量になってるじゃない。
どうしようかな~と思って、平らな底の部分だけを重ねて猫を作りはじめたの。
そしたら、周りの部分のカスがいっぱい出るじゃん。
そのカスを捨てたら意味ないな~と思って、なんとなく切り刻んでみて、
あ、これはクッションの中身にできるかも、と思って作ったのが試作品第1号。
だから、「エコ」とか「ゴミの減量化」とか、そんな風には書かないでほしい。
このクッションは、呼び名が思いつかなくて「エコクッション」としたけど、
ほんとはそんな大袈裟なものじゃないから。
あのトレイだって、それなりの技術で作られてるものだと思うわけ。
いろんな形状だってあるし、それを1回で捨ててしまうのはもったいないな~
と思ったのがきっかけなので。そんな大それたことじゃないから。
●で、作ってみたら意外とよかった、というかんじ?
そうそう、意外とよかったの。ちょっとこのカシャカシャ音が気になるかな~?
とは思うけど。でも、悪くない、と。
試作品は、座ってみたり踏んづけてみたり、いろいろやってみたけど、
潰れないから大丈夫だと思う。アイラナでもみんなに座ってもらったの。
アイラナマーケットでエコクッション販売の模様 中身は700円(カバー別売り)
●このクッション1個に、ゴミ袋1袋分のトレイが入ってるんでしょう?
ちゃんと量ってないけど、たぶんゴミ袋1ぱい分くらい。
それを6時間かけて切ったんだよ。
●6時間!?これ、6時間かかってんの!?Σ(°Д°;)ノ
わたしが切って6時間だからね。(笑)
たぶん慣れない人が切ったら、わかんないけど、1日かかるかもしれない。
●なにかいい方法ないかな?
それをいま考えていて、シュレッダーを2つ持ってる友人がやってみてくれると
いってて、できたら1つシュレッダーをくれるといってるんだけど。
電熱線を組んで溶かし切るとか、カッターの刃を組んで切るとか、ちらりと考えたけど、
それをやってる間に切った方が…わたしは単純作業が好きだから、
これを黙々と切るという作業が嫌いじゃないんだよね。
でも、もっと早く作れて、もっと安く提供できれば、それはその方がいいんだろうな、
とも思うし。いろんなアイディアがあればね、やってみたらいいと思うし。
●1回これをみんなが45ℓの袋にためてみて、作ってみるといいよね。
そうそう。アイラナのとき、「これを切ったら持って行っていい?」といわれたけど、
せっかく自分で切ったら、自分で作ってみたらいいと思う。
できないなら持ってきてもらってもいいけど、できる人はやってみたらいいと思う。
●これはいくらで販売するの?
まだはっきり決めてないけど、市販のが1.000円オーバーだから、700円ぐらいかな。
●手間的にはぜんぜん合わないけどね、それぐらいが買いやすいね。
これをこれからもっと作るの?根気が必要で、大変そうだけど。
うん、需要があればね、作る根気はあるよ。作る自信はあるけど、需要があればだね。
キッチンのテーブルで制作中のちょっぺさん
●ちょっぺさんの生まれはどこ?
千葉の松戸。
●八丈島の前は小笠原にいたそうだけど、海が好きで島に暮らしてるの?
小学6年生のときに一度ダイビングのライセンスを取ったけど、
高校生になって自分の意志でもう一度ライセンスを取り直そうと思って、
アルバイトをしてお金を貯めて、高2のときに取り直したんだ。
そこからずっとアルバイトをしながら海に潜りに行ってた。
OLをしてたときに、ダイビングをやりたくて、OLを辞めて小笠原にひとりで行ったの。
●え?そうなの?じゃあ、ご主人とは小笠原で知り合ったの?
そう。向こうで結婚したの。ほんとは小笠原に骨を埋めるつもりでいたのだけど、
内地の転勤族の人と結婚してしまったから、旦那の任期が終わって、
一緒に内地に引きあげたのね。
●いままでどの辺に転勤したの?
小笠原→内地→大島→内地→小笠原→八丈島。
●それは、ちょっぺさんがご主人をそそのかして島へ行ってるわけ?
違うよ、行きたいのは旦那の方だからね。(笑)
●八丈島は何年目?
いま、8年目。
●それは、子どもが大きくなって、学校とかの問題で動けなくなったってこと?
そう。小笠原の赴任が終わるときに、長男が中2だったから、
もうこれで島は終わりだね、と覚悟を決めてたの。
もう東京へ行って、家でも買って、という計画でいたのだけど、
たまたま八丈島と大島に空きが出て、どうか?と声がかかって、
(え~~!?あんなに覚悟を決めたのに…)と、人参をぶら下げられたみたいに…
それで、家族会議を開いたら、子どもらに「どうせもう行くって決めてんでしょ?島に」
といわれて、(笑)「もうこれで最後だから、もう1回だけ島に行こう!」といって、
大島は一度暮らしたことがあるから、八丈島の方を選んで、来たの。
で、小笠原を出るときに子ども達を見てて、(転校が)これはかわいそうだな、
と思ってて、そしたら八丈島で暮らしてしばらくしたら、いつもクールな長男から、
「八高を卒業させてくれ」といわれたのね。そうだよね、と思って、それまでは、
いろんなところを転々とはするけど、家族はいつも一緒だという方針でいたけど、
それはもう譲ろうと、だから旦那が単身赴任になっても子どもはここに残せるように
しようって(夫婦で)話してね。(※ご主人は現在、東京に単身赴任中)
●その辺の悩みは、転勤族には共通の悩みでしょうね。
じゃあ、末っ子(現在高校1年生)が卒業するまでは八丈島にいる予定なんだね?
その後は、どうするの?
わかんない、まだ決めてない。それまでには旦那も赴任終わって、こちらへ
帰ってくると思うけど。でも、子どもが全部出ちゃったら、わからないね。
旦那は五島列島が好きだっていってた。わたしは行ったことがないけど。
わたしはね、ほんとはね、北に行きたいの。わたし的にはね。
小笠原にいたときに作ったタペストリー
●これからの創作活動は?エコクッションみたいなものをどんどん作っていく?
そうです。エコに限らず、閃き勝負で、どんどん新しいものを作っていきたい。
●こういうエコクッションみたいの閃いたときは嬉しいでしょう?
そう、すっごい嬉しい。それと、いろんな人がいろんなものを持ってきてくれるから、
「捨てる」という言葉に弱くて、なんでももらっちゃうんだけど、そういうものを
使っていいものを思いついたとき、失敗もいっぱいするけど、いいものができたときが
すごく嬉しい。
●気に行ったものを創り出したときに、手放すのが惜しくならない?
よくいわれるんだけど、わたしは売れないものは値段落としてでも売って、
次のが作りたい。あまり執着はしない方だと思う。売れないとたまっちゃうから、
次のが作れないでしょう?
●よくこれだけ細かいものを次々に作るよね。感心する。
止まってないよね、いつも手を動かしてる。最近腰が痛いから、夜なべできないけど、
腰が痛くなければ、ず~と作っていたいぐらいなんだよね~。
わたしは生き方が不器用だから、作ることでしか表現できないというか、
わたしが作るのをやめちゃったら、だめな気がするのよ。
作るのに頼り過ぎてる気はするんだけど。作るのは好きだけど、発信するの下手だし。
●そう!今日はそれもいいたかったの!このいい作品を見せないともったいない。
ちょっぺさんにブログをやるように、またいおうと思って来たの。(笑)
はい。(笑)新しいものを作ったときに、見てもらいたいなと思うから、
前は旦那のブログにUPしてもらってたんだけど、いまはそれができないから、
もっと自分で宣伝しなきゃいけないとは思ってたところ。じゃぁ、教えてね!
●了解!いつでも喜んで!ちょっぺブログ作ろうね!
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…というわけで、ちょっぺさんにブログを作らせる作戦も成功しました!(`・ω・´)ゝ
ちょっぺさんの作品には、どの作品にもちょっぺらしさが溢れている。
捨てられてしまうものに心の引っかかりを感じて、閃きと止まらない指先で
新しい作品に甦らせることのできるちょっぺさんのブログをお気に入りに入れたい人は
きっと多いことでしょう。一緒にエコクッション展をやろうね、なんて話もしました。
きっとやります。やりたいです。
追記(11/1) ちょっぺブログ開設されました!
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