旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

500系〔のぞみ〕の旅 筑豊本線

2010-05-24 00:45:00 | 列車の旅

朝食[和食] (ホテル1F「レストランれいせんかく」)

平成22年2月20日土曜日。博多のホテルで目覚める。昨夜は何も食べないで寝てしまったので、いい具合にお腹が空いている。さっそく朝食を。和食を選ぶ。バイキングではないので、面倒くさくなくてよい。納豆をつけて、ご飯をお代わりする。よく寝て、よく食べて、気持ちよくチェックアウトする。


冷泉閣ホテル駅前 (福岡市博多区博多駅前)

昨日は新幹線で九州まで来たけれど、今日は新幹線には乗らない。福岡周辺で乗車していない線区を乗りつぶす。JR九州の券売機で博多-原田間の普通乗車券(360円)を購入。鹿児島本線経由の切符だが、実際に乗車する線区(篠栗線・筑豊本線)と異なる。しかし不正乗車ではない。大都市近郊区間のみの利用なので、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することが出来るのだ。

大都市近郊区間内のみをご利用の場合の特例JR九州


metro 博多から出発symbol5

これから乗車する篠栗線のプラットフォームに上がる。隣では九州新幹線全線開業にむけて、プラットフォームの増設工事が行われている。開業のあかつきには新大阪と鹿児島中央との山陽・九州直通運転も始まるという。今から楽しみだ。


九州新幹線プラットフォームの工事が進む! (博多)


駅ビルの工事も進む! (博多)


自動販売機にはSUGOCAの読み取り部が!

JR東日本SuicaJR西日本ICOCAのように、JR九州にもIC乗車券のSUGOCAがある。この時点では相互利用は出来ないが、3月13日よりSuicaSUGOCAと相互利用が可能となる。それだけではない。Suica福岡市交通局はやかけん西日本鉄道nimocaとも相互利用可能となる。つまり関東の駅からSuica1枚で羽田空港へ行って、Suica1枚で福岡空港から先も使えるのである。ICOCASUGOCAの相互利用はまだ決まっていない。


篠栗線 快速 4622H列車 [813系車両] (博多)

以前、篠栗線に乗った時は非電化路線で、ちょうど電化工事が進められていた。今では電化され、電車が走っている。併せて筑豊本線の折尾-桂川間も電化されたのだが、この区間と併せて、福北ゆたか線の愛称が付けられたが、例によって知った事ではない。博多を出発すると、右に新幹線、左に鹿児島本線にはさまれた線路を走る。鹿児島本線とは別の線路だが、博多-吉塚間の戸籍は鹿児島本線で、次の吉塚からが篠栗線となる。

列車は福岡市と近郊の住宅地を走ってゆく。快速なので通過駅もあるが、単線なので運転停車となる駅もある。香椎線との乗換駅、長者原に停車。ここは後で訪れる。線名にもなっている篠栗に到着。適度に乗っていた乗客の多くが降りてしまった。ウォーキングの催しがあるらしい。途端に山峡の車窓となった。ウォーキングに参加した人が歩くのが見える。線路も結構な登りとなった。電車なので軽快に登ってゆく。城戸南蔵院前に到着。博多から20分程度で山の中である。長い篠栗トンネルを抜け、筑豊に入る。列車は坂を下ってゆく。トンネル前の山峡と変わって長閑な車窓となった。農家の庭に梅が咲いている。筑豊本線の線路が近づいてきて桂川に到着した。列車は直方行だが、ここで下車する。


metro 桂川に到着symbol5

桂川と書いて「けいせん」と読む。同じ字で「かつらがわ」と読む駅が函館本線と東海道本線にある。さて、筑豊本線は若松-桂川間には乗っているのだが、桂川-原田間には乗っていなかった。この区間は非電化である。運転本数は少ないが、予定を組めない程でもない。しかし10時06分の列車を逃すと、次は13時18分まで無い。午前中に乗ってしまう。跨線橋を渡った先に気動車が1両、出発を待っている。


筑豊本線 普通 6625D列車 [キハ31形車両] (桂川)

桂川を出発。実に長閑な車窓である。昨日の新幹線の旅より、こういったローカル線の旅の方が楽しい。単線非電化のローカル線といっても筑豊本線。かつては石炭輸送で列車本数も多かったのだろう。途中駅のプラットフォームも長い。以前はブルートレインも走っていた。長閑な車窓も山が迫ってきた。道路は新しくて立派なのが見えるが、筑豊本線は古そうである。長い冷水トンネルで筑豊を後にする。坂を下り、平野となり、西鉄線や国道3号を越え、終点の原田に到着した。これで筑豊本線の乗りつぶし終了。


metro 原田に到着symbol5


鹿児島本線 原田駅 (福岡県筑紫野市大字原田)

原田は「はるだ」と読む。九州では原を「はる」と読む事が多いように思う。ちなみに筑豊本線桂川-原田間には原田線の愛称があるが知った事ではない。さて、次に香椎線に乗ろうと思う。香椎線は起点、終点とも他の路線と接続してない終着駅で、途中駅から乗り換えてゆく事になる。原田から片方の終着、宇美までの乗車券(630円)を買う。原田を出発した快速は途中で特急の通過待ちがあるものの、鹿児島本線を快走する。博多の次の吉塚で下車し、本日二度目の篠栗線に向かう。 (つづく)


鹿児島本線 快速 4336M列車 [813系車両] (吉塚)
いずれも平成22年2月20日撮影

篠栗線 快速 4622H 博多(9:25)→桂川(9:55) クハ813-228
筑豊本線 普通 6625D 桂川(10:06)→原田(10:34) キハ31-5
鹿児島本線 快速 4336M 原田(10:42)→吉塚(11:05) クハ813-1103

500系〔のぞみ〕の旅 博多へ

2010-05-18 11:00:00 | 列車の旅

ジェイアール東海パッセンジャーズ 日本の味博覧(1,000円) 東京駅

進行方向右の窓側(E席)に座る。北側で概ね日が射さないので車窓を楽しむのに都合よく、お手洗いに行くのには隣の通路側の一人を煩わすだけなので大体E席を選ぶ。そして何よりも富士山側。隣の通路側のD席には男性が座っている。新幹線〔のぞみ29号〕は東京を12時30分に出発した。隣の男性は早速弁当を食べ始めたが、自分はまだ食べない。品川停車中に弁当の写真を撮る。12時37分、品川を出発してから缶ビールを開け、弁当を開く。


中身はこんな感じ!

昨年、寝台特急〔はやぶさ〕で食べたのと同じ弁当だが、季節ごとに内容が変わり、去年とはおかずが違っている。去年の方が好みの内容だった。新横浜12時49分発。列車は速度を上げる。富士山は見えない。新丹那トンネルを抜けても富士山は見えない。新富士を過ぎてウトウトして目を覚ますと浜松を通過したところだった。浜名湖を眺める。新横浜から長時間の無停車で名古屋に到着。プラットフォームには500系車両をカメラに収めようという人が多く見られる。名古屋14時15分発。白い伊吹山を眺める。昨日は関東にも積雪があり、雪自体は珍しくもないが、雪化粧した山というのはまた格別である。京都に到着。こちらにもカメラを構えた人たちが。小さい男の子が500系に手を振り、それをお父ちゃんが撮影という姿が何組か見られた。上りのプラットフォームから手を振る人もいる。何ともいい感じ。京都を14時52分発。桂川を渡ると隣の席の男性が荷物を持って席を立った。新大阪で降りるんだろうが、随分支度が早い。自分が広島で降りる時、荷物を網棚から降ろすのは、瀬野川を渡ってからである。隣が空いたのでこの間に用を足す。隣のグリーン車の手前の広いスペースはサービスコーナー。かつては売店だったが、今は営業をしていない。食堂車もビュフェもない現在では列車内を何両も歩く事はなくなった。列車は新大阪に到着した。

新大阪にもカメラの人たちが。新大阪でJR東海管内からJR西日本に変わる。乗務員が交代、車内販売の売り子さんもジェイアール東海パッセンジャーズからジェイアール西日本フードサービスネットに交代。分割民営化後も食堂車・車内販売は交代しなかったのだが。隣のD席に女性が乗ってきた。東海道区間は混んでいても山陽区間に入ると空いてくるものだが、今日は引き続き乗車率が良い。みんな500系を選んで乗ってくるのだろうか。新大阪15時09分発。新大阪以西では500系は今後も走り続ける。ただし16両から8両編成となり、グリーン車は連結しない。そういえば500系のグリーン車には一度も乗らなかった。100系の2階建て車両で東京-広島間を一往復しただけである。長大な六甲トンネルを抜け、新神戸到着。これまでの停車駅と違い、カメラを構える人が激減した。短編成でも500系が走り続けるからだろうか。実際、山陽新幹線に入ってから500系と何度かすれ違い、何だか安心する。

国鉄時代と変わらず、新大阪-岡山間では車内の屑物の回収がある。今ではカタカナの名前で呼ばれているようだが。姫路を通過する。初めて500系に乗った時に、この先で車内案内で時速300キロの表示があったので期待していたのだが、表示は無い。時速300キロで運転していないのか、それとも表示を止めてしまったのか。前方の席で携帯電話を持った腕が伸びている。表示を撮影しようというのだろう。岡山15時57分発。新倉敷を通過。時速300キロ表示を忘れていた頃、突然表示された。

「ただいまの速度は300km/hです。」
「We are now travelling at 300 km/h.」

前方の携帯電話氏は首尾よく撮影に成功したようだ。そして福山で下車していった。ぎりぎりである。福山16時14分発。弁当はJR東海子会社の売店で購入したので、デザートはJR西日本子会社の車内販売でと思っていたが、福山を過ぎてようやくワゴンがやってきた。アイスクリームと水を買う。アイスクリームは固くなっているので、しばらく置いてから食べるように売り子さんに言われる。子供の頃、仙台からの帰りで乗った〔ひかり〕の車内で買ってもらったアイスクリームも固かった。アイスといえば50円のカップのラクトアイスばかりで、初めてアイスクリームを食べたのが新幹線だったかも知れない。固さも味わいも当時のままである。


スジャータ アイスクリーム<バニラ>(270円)

瀬野川を渡ったが降りる準備はしない。マツダスタジアム(広島市民球場)を見て、広島到着。今日はここで降りない。広島16時39分発。次の停車駅は九州の小倉である。山口県内の各駅は通過する。小瀬川を渡り、山口県に入る。長い岩国トンネルを抜け、次に古市トンネルを抜けると、錦川を渡って新岩国である。新岩国停車の列車なら減速している頃だが、〔のぞみ29号〕は高速を保ったままである。新岩国付近を動画で撮影しようと準備をしていたが、カメラの調子がおかしいままに通過してしまう。短いトンネルをいくつか抜けると、新欽明路トンネルに入った。長いはずなのだが、もう走り抜けて、旧玖珂町、旧周東町内を走っている。徳山が近づくと速度が下がってきた。徳山駅付近の曲線半径が小さいので、随分速度を落す。そもそも新幹線はもっと山側の国道2号周南バイパス付近がルートだったが、在来線の徳山駅に併設するよう変更されたため、この急カーブとなった。

徳山を通過すると速度を上げる。新山口(旧小郡)、厚狭と通過してゆく。山口県は東西に結構長く、在来線で岩国から下関まで3時間くらい掛かるのだが、新幹線は広島から小倉まで47分しか掛からない。もう新下関を通過。山口県最後の駅である。すぐに新関門トンネル(18,713m)に入る。本州と九州とを結ぶ、長大な海底トンネルである。ちょっとわくわくするが、程なく地上に出て小倉に17時26分到着。もう九州にいるのかと不思議な感じだが、車窓の関門海峡の向こうに本州が見えるので九州なんだろう。小倉を出発すると次は博多。九州自動車道と並んで遠賀川を渡る。新幹線は在来線よりも内陸部をショートカットして行くので、僅か17分で小倉-博多間を走破する。福岡市内に入り、鹿児島本線に沿って走り、終点の博多に17時44分到着した。5時間14分の旅だった。

新幹線〔のぞみ29号〕 29A 東京(12:30)→博多(17:44) 527-408




500系普通車内


東海道・山陽新幹線プラットフォーム (博多


鹿児島本線 博多駅 博多口 (福岡市博多区博多駅中央街)
以上、いずれも平成22年2月19日撮影

JR西日本の改札で特急券に「乗車記念 使用済」の押印をしてもらい、切符は持ち帰る。博多口から駅の外に出る。ブルートレインで博多を発って約一年後、再び同じ場所にやって来た。初めて東京-博多間を新幹線で乗り通して、改めて速いなと思う。しかし現在では航空機を利用する旅客の方が多いのだそう。そして旅情あふれるブルートレインは、もう九州にはやって来ない。一年振りの博多駅は、駅ビルの工事が随分進捗していた。下は去年の写真。


鹿児島本線 博多駅 博多口 (福岡市博多区博多駅中央街)
平成21年2月17日撮影


以下、いずれも平成22年2月19日撮影

九州新幹線鹿児島ルート全線開業に向けて準備の進む博多駅を後にして、今夜の宿に向かう。チェックインして部屋に入りテレビを見る。総合テレビでは松尾アナと秋山千鶴さんがニュースをやっている。なかなか豪華メンバー。さて、シャワーを浴びてサッパリすると夜勤明けの疲れか、夕食もとらずに眠ってしまった。博多の夜なのに… (つづく)


冷泉閣ホテル駅前 (福岡市博多区博多駅前)