旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

十年目の台湾 福隆月台便當

2017-09-20 20:00:00 | 台湾日記

臺灣鐵路管理局 宜蘭線 福隆車站 (新北市貢寮區福隆里福隆街)

福隆駅に降り立つ。福隆には海水浴場があるそう。


駅頭の様子!







水着に麦わら帽、日傘や水遊びの遊具など扱うお店が。これから海水浴に出掛ける訳ではないので、こちらのお店には寄らない。


發記福隆月台便當 (新北市貢寮區福隆里興隆街)

福隆に来たのはこちらのお店に立ち寄るため。お弁当屋さんである。ちなみに台湾では「弁当(辨當)」に「便當」の文字を使う。または「飯包」ともいう。福隆は福隆便當が有名なのだそうで、駅前にはお弁当屋さんが何軒もあった。しかし、数分歩いてこちらのお店まで来たのは、月台便當、すなわち月台(プラットフォーム)で立ち売りしているお弁当屋さんだからである。有名店なのか、お昼時だからなのか、注文の列が出来ている。何も駅から出なくても、売り子のおばちゃんから買えたものを、調整元まで来て、出来立てを買ってゆく。お弁当は何種類かあるが、月台便當にする。ちなみに店内で食べる事も出来るが、もちろん持ってゆく。

※福隆駅でのお弁当のプラットフォームでの立売は、中華民國105年(2016)11月30日で終了したそうです。一度、売り子のおばちゃんから買っておけばよかった。




福隆月台便當(60元)+台湾啤酒 金牌(35元)

駅前の7-ELEVENに立ち寄り、冷えた麦酒も買ってきた。これで完璧。悠遊卡で入場し、福隆駅のベンチでお弁当の写真を撮っていたら、乗るつもりの列車が入ってきた。まだ中身は見ずに列車に乗り込む。車内は空いており、クロスシートの進行方向向き窓側(海側)の席に腰掛ける。冷房も効いており快適である。ここでお弁当を食べてしまおうかと思ったが、当初の予定通り、まだ食べない。列車は長い隧道を抜け、新北市から臺灣省宜蘭縣に入った。車窓には海が見える。


車窓には太平洋 (福隆-石城)

この車窓を見ながらお弁当を食べるのもよさそうだが、福隆の隣の駅、石城で下車する。


臺灣鐵路管理局 宜蘭線 區間車 4170次列車 [EMU700型] (石城)


スネ夫号は蘇澳へ…


metro 區間車で石城站到了symbol6

宜蘭線 區間車 4170次 福隆(11:53)→石城(11:57) 45EMC716
◆票價15元(電子票證票價14元?)

車内でお弁当を食べるのもいいけど、列車から降りて、駅から海を見ながら食べようという趣向である。すでに月台のベンチにはお弁当を食べている人が。考える事は一緒か。


出入口には出站(出場)、進站(入場)の簡易改札機が並ぶ!

簡易改札機はあるけど、駅は無人駅である。切符の券売機もない。




臺鐵 宜蘭線 石城車站 (臺灣省宜蘭縣頭城鎮石城里濱海路)

石城駅は台湾で最東端の駅である。最北端は淡水(台北捷運淡水線)、台鐡に限れば基隆(縱貫線)、最西端は台南(縱貫線)、最南端は枋山(南迴線)である。東西南北の全ての駅に降り立った事になる。




駅頭の様子!

神代か大畠あたりの風景を思い出す。瀬戸内海でも、山陽本線でも、国道188号でもないのだが、故郷の風景に似ている。


駅前いい具合にテーブルとイスが!

実のところ、ストリートビューとやらで、神代に似ているとか、テーブルがあるとか、日本に居ながらにして分かっているのである。便利な反面、旅の新鮮味が失われる。しかし、ストリートビューで分からなかった事。石で出来たイスが、真夏の太陽で熱せられて、とても座れないという事。まあ予想出来た事だが。結局、立ち食いとなるが、まずはお弁当の蓋を開ける。


お弁当の中身はこんな感じ♪

ご飯の上に数々のおかずが載せられている。


いただきます♪

これは旨い。どのおかずの味付けも口に合う。麦酒がすすむ。これで60元。日本円で約240円である。これまで台湾でいろいろお弁当を食べているが、この値段でこれだけおかずが充実しているのはなかった。そして旨い。


臺灣鐵路管理局 宜蘭線 莒光 553次列車 (石城)

お弁当を食べている間にも、列車が通過してゆく。石城で下車したのは、海を見ながらお弁当を食べる他に、通過列車の写真を撮るのも目的なのだ。大満足のお弁当を食べ終えると、7月の台湾の太陽の下、列車が通過するのを待つ。炎天下、長時間はこうしていられない。


臺鐵 宜蘭線 自強 222次列車 〔普悠瑪列車〕 [TEMU2000型] (石城)


臺鐵 宜蘭線 自強 217次列車 〔普悠瑪列車〕 [TEMU2000型] (石城)



台湾の海沿いの線路を日本製の新型車両が行き交う。一方、山陽本線では末…真っ黄色の古い列車が走っている。この線路を走っている〔太魯閣列車〕を製造した山口県にある工場は、山陽本線から見えるのに。




台2線

台湾の省道です。


国道188号ではない!




沖合には龜山島!

甲島ではない。ちなみに亀さんみたいな龜山島は火山島なのだそう。




木陰にもテーブルが!

ここだと列車がよく見えない。


cat 猫は木陰で丸くなる…


鬼の洗濯板か千畳敷のような海岸!

悠遊卡を進站(入場)の簡易改札機にタッチして月台へ。弁当殻は利用客の少ない無人駅ではなく、頻繁に回収される大きな駅で捨てようかと思ったが、屑物入れをのぞいてみると、いくつも弁当殻が捨てられている。それなら同じ事なので弁当殻と空き缶を捨ててゆく。帰りの列車が入ってきた。冷房の効いた車内は気持ちいい。クロスシートの進行方向向き窓側(海側)の席に腰掛ける。海を眺め、長い隧道を抜け、今日来た道を戻ってゆく。台北の一つ手前の松山で下車する。もう伊予松山の予讃本線→予讃線松山駅より、台北の縱貫線松山車站の方が利用回数が多い。 (つづく)


臺灣鐵路管理局 縱貫線 區間車 4171次列車 [EMU700型] (松山)


metro 區間車で松山站到了symbol6
いずれも中華民國104年7月27日撮影

宜蘭線 區間車 4171次 石城(12:45)→松山(14:04) 40ET737
◆票價81元(電子票證票價73元?) ※八堵-樹林間は縱貫線。





十年目の台湾 深澳線

2017-09-14 21:00:00 | 台湾日記

朝食バイキング

中華民國104年7月27日星期一(月曜日)。台北の定宿で朝を迎える。白いご飯に味噌汁で朝ごはん。ただし味噌汁は即席である。


coffee 食後のコーヒーsymbol6


東呉大飯店 (台北市大同區延平北路)



東呉大飯店には2泊する。2泊朝食付きの宿泊料金は3,920元。後日、円換算されたカード会社からの請求を見ると15,698円。今回は円安でいいお値段になるが、ホテルが値上げしている訳ではない。もっと安いホテルにしようかとも思ったが、台湾初訪問から10年目の旅なので、毎回泊まっているこのホテルにしたのだ。連泊なので荷物はホテルに置いたままで、身軽に出掛ける。悠遊卡で大橋頭から台北捷運で台北車站へ。

新莊線 大橋頭(8:42)→民權西路(8:44) 1422
淡水線 民權西路(8:45)→台北車站(8:50) 2506
◆大橋頭-台北車站間の票價20元(悠遊卡16元)

台北駅構内の郵便局で切手を購入する。9時前から開いている。悠遊卡で入場して地下の月台(プラットフォーム)へ。目的の列車は入線している。車体は台湾の観光地などが描かれたデザイン。車内には空席がなかったので、つり革につかまり立っている。車内には日本人観光客の姿も見られる。この列車は人気の観光地、九份への入口となる瑞芳に停車する。自分も瑞芳まで乗車するが、今日は九份へは行かない。台北を出発。暫くは地下区間を走る。次の松山で席が空いたので腰掛ける。その次の南港を出ると、線路は地上に出る。車内には自転車を持ち込んだ一団が乗車している。日本では分解して輪行袋に入れるのが一般的だが、臺鐵ではそのまま持ち込めるようだ。彼らは自転車を持ったまま立っていたのだが、車掌に所定の場所に固定するよう言われたのだろう。語学力がないので憶測だが。その固定場所は座席の傍にある。自分の座っている目の前に自転車の車体が。落ち着かないが仕方がない。



區間快(快速に相当)の車両は區間車(普通列車に相当)と同じようだが、快速列車らしく通過駅もある。八堵で縱貫線から宜蘭線に入り、瑞芳に到着した。


metro 區間快で瑞芳站到了symbol6


臺灣鐵路管理局 宜蘭線 區間快 4018次列車 [EMU800型] (瑞芳)

宜蘭線 區間快 4018次 台北(9:05)→瑞芳(9:48) 45ED802
◆票價49元(電子票證票價45元?)
※八堵-台北間は縱貫線。


連結器収納部分にもイラストが!









8両ある各車両のデザインをゆっくり見てみたいが、じきに出発するだろう。


臺鐵 宜蘭線 自強 278次列車 〔太魯閣列車〕 [TEMU1000型] (瑞芳)



〔太魯閣列車〕が通過してゆく。自強號(特急に相当)の通過待ちだったのだ。宜蘭線を中心に走っている〔太魯閣列車〕は日立製作所で製造。山口県産の車両である。オレンジのラインは夏みかんの色を表している訳ではないと思う。


臺灣鐵路管理局 宜蘭線 區間快 4018次列車 [EMU800型] (瑞芳)



花蓮へ向けて區間快列車が出発していった。


臺灣鐵路管理局 宜蘭線 瑞芳車站 (新北市瑞芳區龍潭里明燈路)


駅頭の様子!

ちょっと時間があるので外に出てみる。用も足しておく。和式だった。




改札口

瑞芳にやってきたのは深澳線に乗るため。一応、一昨年に営業中の臺鐵全線の乗りつぶしは終わったはずだったが、昨年になって廃止となっていた深澳線の一部区間が復活して列車が走るようになった。臺鐵全線完乗を言うなら、ここも乗るしかない。数キロの短い路線に乗るために、わざわざやってきたのである。






臺灣鐵路管理局 深澳線 區間車 4713次列車 [DR1000型] (瑞芳)

深澳線は平溪線と直通運転している。十分方面から乗ってきた客は瑞芳で降りてしまい、深澳線を利用する客は少ない。


車体は海のイメージのデザイン!

海の博物館、國立海洋科技博物館へのアクセスとして深澳線は復活している。


車体はだいぶ草臥れている!

今回の台湾の旅でディーゼルカーに乗るのはこれが初めて。エンジンを唸らせて瑞芳を出発。暫く宜蘭線の八堵方へ併行して、大きく右に線路は分かれてゆく。ちょっとした山中でトンネルもあり、ゆるゆると列車は走る。わずかな距離だが、台湾にもこんな路線があったのかと思う。しかし残念な事に、わずか10分で次の駅で終点の海科館に着いてしまう。これで再び臺鐵全線完乗となった。


臺灣鐵路管理局 深澳線 區間車 4713次列車 [DR1000型] (海科館)

深澳線 區間車 4713次 瑞芳(10:20)→海科館(10:30) 45DR1029
◆票價15元(電子票證票價14元?)




臺灣鐵路管理局 深澳線 海科館車站 (臺灣省基隆市中正區)

海科館駅は無人駅で、出口には簡易改札機が設置してある。カードをタッチするのを忘れて、戻ってきてタッチする人も見られる。


國立海洋科技博物館方面へ道が伸びる!

今日は博物館へは行かない。そもそも月曜日は休館である。列車を降りた人達はどこへ行くのだろうか。博物館はお休みでも、この先には港町や公園があるそうだ。


駅の方を見る!

こちらには入場用の簡易改札機が。自動券売機のようなものは見当たらない。深澳線の列車には車掌が乗務しているので、車内で切符は買うのか。







深澳線には火力発電所への貨物列車が運転されていたが、民國96年(2007)に廃止となっていた。昨年、民國103年(2014)に復活したのは路線の一部区間。




瑞芳方を望む!






線路はまだ先に伸びている!


一號隧道

折り返し列車は、海科館の構内ではなく、トンネルの先まで行って待機している。そこは海沿いで景色が良いらしく、営業区間をそこまで延ばすような記事も目にしている。そうなればまた乗りつぶしに来なければなるまい。

※中華民國105年(2016)12月28日、深澳線海科館-八斗子間が開業しました。


月台(プラットフォーム)の様子!


臺灣鐵路管理局 深澳線 區間車 4718次列車 [DR1000型] (海科館)

列車が入線してきた。乗客もぽつぽつ集まってきた。


DR1000型の車内の様子!

2両編成だったので、往路とは別の車両に乗ってみる。先程は窓を背にしたベンチシート(ロングシート)の座席だったが、こちらは転換式クロスシートである。わずか10分しか乗車しないのが勿体無くなるような座席である。もともと自強號にでも使っていたのだろうか。



海科館は駅からは見えないけど海の近くにある。出発すると上り坂をゆるゆると登ってゆく。臺灣省基隆市と新北市の境を越え、基隆河の中流?の瑞芳に戻ってきた。


臺灣鐵路管理局 深澳線 區間車 4718次列車 [DR1000型] (瑞芳)

深澳線 區間車 4718次 海科館(10:47)→瑞芳(11:00) 45DR1035 票價15元

列車は観光客の多い平溪線に直通する。瑞芳に到着すると、我先に乗客が乗り込んできた。


臺鐵 宜蘭線 自強 218次列車 〔普悠瑪列車〕 [TEMU2000型] (瑞芳)

普悠瑪號(プユマ号)が通過する。太魯閣號(タロコ号)が日立製作所の山口県産に対し、普悠瑪號(プユマ号)日本車輛製造の愛知県産だったか。いずれの列車も自強號、特急に相当する。ふたつの列車は無座票(立席券)を発売しない。悠遊卡でも乗車出来ない。


臺灣鐵路管理局 平溪線 區間車 4718次列車 [DR1000型] (瑞芳)
※瑞芳-三貂嶺間は宜蘭線。

海科館から乗ってきた列車が平溪線として出発を待つ。


隣の月台(プラットフォーム)より望む!


臺灣鐵路管理局 宜蘭線 區間車 1183次列車 [EMU800型] (瑞芳)


臺灣鐵路管理局 宜蘭線 莒光 654次列車 (瑞芳)

瑞芳では改札を出ずに莒光號に乗り換える。區間車と莒光號では運賃体系が異なるが、悠遊卡を利用すると區間車として計算されるようだから大丈夫なような気がする。無座(立席)だが空席に腰掛ける。車掌が検札に回ってきたので、悠遊卡を出す。車掌は携帯端末にカードをかざし、戻してくれた。「謝謝」と言って受け取る。どうやら利用方法に問題はないのだろう。山間の瑞芳を出た列車は海沿いの福隆に到着。下車する。


臺灣鐵路管理局 宜蘭線 莒光 654次列車 (福隆)




metro 莒光號で福隆站到了symbol6

宜蘭線 莒光 654次 瑞芳(11:04)→福隆(11:32) 40FP10041(K)T 票價81元
◆海科館-福隆間の電子票證票價は不明。



臺鐵 宜蘭線 自強 271次列車 〔普悠瑪列車〕 [TEMU2000型] (福隆)
いずれも中華民國104年7月27日撮影

またまた普悠瑪號(プユマ号)が通過する。 (つづく)