フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

安徳 シーズン1

2012-11-17 09:04:23 | Weblog
「うちはヒコネ城。山田城から来たそうな」と麓で蜜柑の木の世話をしているおじさんに御在所山の道を聞いたらこう言ってから教えてくれたとバジルが後で言ってた。「いい天気だから軽く御在所山登ろう?」って朝バジルからメールが来てあわててお茶沸かし水筒に入れて出かけた。道は二通りあってどっちがいいかなと思ってたらバジルがそこにいるおじさんに聞いてみるといって聞きにいったんだ。車の窓を開けて「ありがとうございます」というと「これ持って行き」というて蜜柑をちぎってくれた。

久しぶりの「平家伝説アントンを追って」のはじまりだ。御在所というくらいだからアントンが居た山だ。入り口の鳥居に立つと参道が見た目70度くらいの傾斜で上のほうに真っ直ぐ続いている。これを上りきったところに神殿があって頂上があるんだ。高知のB級の山は峻険で本格登山が楽しめるというけれどここもその一つだ。最短距離で登山道を作っているのかとても急坂だ。なるほど「尻見坂」か。



やっとの思いで神殿に着いて

頂上の裏に回ると積もった雪と剣山系のパノラマが迎えてくれた。山に来てよかったと思う瞬間だ。平家伝説のある土地の神社に行くと必ず出会う象の飾り柱。ここにもあった。

この山を越え在所に行きそこから本山に向かったのだろうか。「殺す源氏」に追われて「歌う平家」は。僕はウルヴァリンの靴を履いてこの坂を登ったんだが当時の人は「わらじ」か「はだし」でこの道を越えたのかと思うとなんともやるせないというかつらいものを感じた。それしかなければそれで対応するのが人間なんだけど。それにしてもね。山を降りて車に乗るとバジルが「やっぱり車はラクだね」と一言。この山のキツサが身に沁みたみたい。
コメント
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