フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

ゴミ当番

2018-11-12 09:49:08 | Weblog

今日は不燃物と大型ゴミの日。近所のスミノフが当番なんだけど85歳だし朝寝坊だしというわけで代わりにゴミ当番をした。今朝のゴミは新聞が少なくてビンが多い。新聞が少ないのは昨日回収業者がこの地域を回ったからだってみんな出したんだ。ビンが多いのは酒ビンではなくドリンクのビン。みんなやる気なんだ。もはや限界集落に近いこの地区で年寄りがドリンク飲んで頑張ってるなんて滑稽を通り越してるけど今年の地区運動会では見事「優勝」を果たしているからこのエリアは「侮れない」。どこにそんなパワーがあるのかな。ドリンクのおかげかそれとも噂話のおかげか?よくしゃべり、よく歩く年寄りがドリンク飲んで走るんだものそりゃぁ運動会でもいけるやろ。ちなみに去年は2位だった。そこへこの夏に屋根の修理をしてて落ちたおジイがゴミを持ってきた。すかさずオバぁが突っ込む。「どうぞね、まだ痛いかね」骨折して入院してたんだもの痛いだろうねとみると「この年になると6カ月は辛抱せんといかんと。まだ痛いが辛抱セエといわれてもなぁ」と笑っている。この地区は超人ばかりが住んでいるのだろうか。そこへ一輪車を押してサブちゃんがキタ。84歳補聴器付き。線画を描いてるおジイだ。「日本画ってどう描く?」と聞いてくるから膠を温めて絵具を溶いてと教えてやる。まだまだ好奇心旺盛。絵は元々上手いらしく旧制中学の時に描いた絵は先輩に盗られたと言っていた。「昔は先輩が怖うてなんちゃぁ言えなんだ」と昔話を始める。長くなりそうと当番のみんなが散っていく。さすが町内、引き際を心得ている。どうせ時間までいなくてはいけないんだからと話を聞いてやると喜んで帰って行った。たった2時間の当番だけど町内の1ヶ月分の詳細な情報はここに集まるから地域はまだまだ活発に動いているんだと安心する。

コメント
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