逆転の発想・・とか言われる。この逆転は、フツゥ~に勝ったよりも以上に負けていた側を明るく感激させる。逆に勝っていた方からすれば逆転負けでガックリ! と暗く肩を落とし、テンションが下がるのだが…。まあ、これは勝ちがあれば負けがある理屈で、仕方がないところだ。^^
とあるサッカー場である。片方のチームは負けが濃厚となっている後半である。
「さあ、帰るかっ! 負けは見たくないっ!」
「まあ、待てよっ! まだ5分はあるぜっ!」
「ダメダメっ!」
一人のサポーターが腰を上げ、場外へ去っていった。その直後、負けていたチームが得点し、同点とした。さらにその後、ロス・タイムに入り、逆転したのである。
「だろっ!」
残っていたもう一人のサポーターは、したり顔で呟(つぶや)いた。
逆転もあると信じ、最後まで諦(あきら)めてはいけない・・という人生の明るい訓である。その気概(きがい)で最後の最後まで奮闘(ふんとう)して負けたのなら、それはそれでなんの悔(く)いも残らない訳だ。これが人生のように思える。とかなんとか言っても、買った方がいいに決まっているのだが…。ズッコイことをしてまで…は、気分が暗く尾を引くからお勧(すす)めできない。^^
完