西南西に進路をとれ

　先週、ジュンク堂に行った時、まとめ買いした中の一冊・・・

　ファイアーキング・カフェという小さな店をベースに、そこを訪れる客と地元民との人間模様が展開されていく・・・東京をはじめとする本土から何かを求めて那覇にやってきた人たち・・・

　沖縄に来た理由はさまざまだが、共通して言えるのは、現状に幸せを見いだせず、自分のことを誰も知らない地へ行って何かを見つけたい、そんな淡い期待・・・

　以前、訪れたサルサバーの従業員にこんな話を聞いた。沖縄には年間約２０００人が本土から移住してくる。そんなに移住してきたら、この狭い島がパンクしそうだが、大丈夫、同じ数ほどのないちゃー（沖縄県外者）が、なじめず、本土に帰って行くそうだ。

　幼い頃、母が台所で茶碗を洗いながら、よく歌っていた曲がある・・・「ここは地の果てアルジェリア　どうせカスバの夜に咲く・・・」カスバの女だ。お母さん、その歌、いい歌だね。なんて曲なの？１０歳にも満たないわたしが、なぜ、あの曲が気になったのか・・？
私は、その頃から、ここじゃない何処かに自分自身を見いだせる場所を探していたのかもしれない・・・

　結局、それは幻影だった。自分はここにいる・・・ってことに気づくのか、それとも地の果てを見てここが楽園だと感じるのかは人それぞれだと思う。

　北海道から西南西に進路をとり、那覇にたどり着いた私が見る先は・・・（明日に続く）