張りつめるような澄んだ空気と静寂のなか、朝日が自信満々に現れる瞬間。
何とも微妙な色のグラデーション、そしてそれが一刻一刻変化しながら沈む夕日。
濃紺の空にキリリと輝く夜空の星々・・・
人類最高のテノール歌手だって、オーケストラだって、ピカソだって、かなわないと思っていた。 ピラミッドもサクラダファミリアもかなわないと思っていた。 しかも、自然はタダで誰にでも気前よくみせてくれる。 本当に自然は素晴らしいと思っていた。
だいぶ前の話になるが、宇宙飛行士の若田さんが、国際宇宙ステーションからみた地球の様子をテレビで語っておられた。
「青い海やジャングルの緑、砂漠地帯などの自然。 そして夜になると莫大な電気がきらめいている・・・・自然と人工、どちらも美しかった。」 と・・・
若田さんが感じたことは、いわゆる真理だろうな~と思った。
自然は確かに素晴らしい。
しかし、人の営みがある以上、生活を向上させることも道理である。 ”どちらが素晴らしいか” ではなくて、 ”どちらもがもっと素晴らしくなるように” というのが今の私の立ち位置です。