川塵録

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母の一言 「読んだ本を活かせ」

2024年11月23日 | 親孝行
母の一言を思い出すことはあまりない。「これ」と言った一言を。

あるとすれば、25年くらい前、司法試験に落ちたときに、「今まで読んできた本を活かして、立ち直りなさい」的に言われたこと。

その頃から私は本の虫でして、安岡正篤とかの古典や人生論ばっかりを読んでいた。

本というのは、落ち込んだとき、挫折したとき、浮かばれぬとき、そういうイザというときのためのもの。

当時にそう認識していたわけではないけれど、50歳になって、そう思う。イザと言うときに役に立たぬのでは、何のための読書か、わからない。

私の時代の司法試験の合格率は、2~3%。

受からぬために自裁した友人・先輩を2名は知っている。

厳しい世界でした。

今の私が、合格してなんとか暮らしているのも、読んだ本のお陰であろう。母の一言のお陰であろう。

母には改めて感謝。

80歳になったので、温泉でもお連れしたいと思っているのですが、いつも「仕事があるから」的におっしゃって、息子の申し出を受けようとしない。

80歳になっても、世のため人のために毎日汗をかいている。

頭が上がらぬ。

____________

ちなみにこの我がたらちねの母は、80歳なのに、今でも、8勤1休くらいで、元旦から、1日中、10時間くらい、座らずに、グループホームの施設長をしている。

80歳だから、介護されてもいい年齢なんですが、毎日、孜々として、介護に勤しんでいる。

私のワーカホリックさは、この母譲りだろう。

ちなみに最近、私の兄を知る方から、「お兄さんも働き過ぎで、、、、 たまには休めって言っているんですがねえ」的に聞いた。

中山家はみな勤勉らしい。私が母の影響だろう。

親の教育は、言葉ではなく、背中でするもの。行動によって感化する。
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