森羅万象・考える葦  インターネットは一つの小宇宙。想像、時には妄想まで翼を広げていきたい。

好きなアニメ・漫画、趣味の語学・数学・宇宙、真剣に防災・政治・少子高齢化まで興味の赴くまま自由に大胆に考えていきます。

【国立天文台】 11月25日、""ブラックホールの周りに広がる新たな「惑星」の世界””

2019-12-07 22:38:05 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…

 ※ 本日、最後の記事のUPです。

① ""ブラックホールの周りに広がる新たな「惑星」の世界””

2019年11月25日 |研究成果

 

【概要】

☀ ● ● 惑星は太陽のような恒星の周りを回る天体です.

 しかし,鹿児島大学と国立天文台の研究者からなるチームは,この常識を覆す理論を提案しました.まったく新しい「惑星」の種族が銀河中心の巨大ブラックホールの周囲に形成される可能性を世界ではじめて理論的に示したのです.

 現在,3000以上の恒星のまわりで太陽系外惑星が見つかっており,その形成理論が提唱されています.

 研究チームはこの理論が正しいならば,銀河の中心に存在している太陽の1000万倍もの質量をもつ巨大ブラックホールの周りにあるマイクロメートルサイズの塵から,地球質量の10倍程度の「惑星」が1万個以上も形成されることを明らかにしました.

 この「惑星」はブラックホールから約10光年ほど離れたところを周り,その形成には数億年ほどかかるとされます.

 今回の発見は,まったく新たな研究分野の創設につながり,将来の技術革新によって,この新天体が実際に検出されるのではないかと研究チームは期待しています. 

 本研究成果は,2019年11月26日のアメリカ天文学会誌 Astrophysical Journal に掲載されます. (2019年11月25日 プレスリリース)

 

 

 

図1:巨大ブラックホールの周りを回る「惑星」の想像図(クレジット:鹿児島大学)

 

【詳細】

● 惑星とは、どのような場所にある天体でしょうか.もっとも身近な惑星である地球は,他の7つの惑星と共に太陽の周りを回っています.

 1995年には,マイヨールとケローによってペガスス座51番星という恒星に惑星が発見され,太陽以外の恒星の周りにも惑星があることが初めて明らかになりました.

 この功績によって,二人は2019年のノーベル物理学賞を受賞しました.1995年以降現在までに,3000を超える恒星の周りで惑星が見つかっています,いまや「惑星は恒星の周りにある」というのは天文学のみならず,広く一般に知られていることです*1

 

👤👥 しかし,鹿児島大学の和田桂一教授と塚本裕介助教,国立天文台の小久保英一郎教授からなる研究チームは,銀河中心の巨大ブラックホールの周囲を回る岩石と氷からなる「惑星」という,これまでまったく考えられていなかった新しい天体が存在する可能性を,世界で初めて理論的に提唱しました*2 「惑星は恒星の周りにある」という常識を覆したのです.

 

 惑星が存在する場所は,その形成過程と密接に関わっています.太陽のような恒星が誕生する時,星の周りにはガスと塵でできた原始惑星系円盤が形成されます.

 惑星はこの円盤の物質を材料に作られると考えられています.太陽系や他の系外惑星系を回る惑星もこのようにして誕生し,現在もその星の周りを回っているのです.

 

 一方,ブラックホールは,光すらも脱出ができないほどの強力な重力を持った天体です.私たちが住むこの天の川銀河をはじめとするほとんどの銀河の中心には,太陽の重さの100万倍から10億倍もの巨大ブラックホールが存在していることが,近年の観測からわかってきました.

 巨大ブラックホールの一部は周囲から非常に大量のガスを飲み込み,その周りには大量のガスと塵からなる円盤が存在しています(図2).

 

 

図2:巨大ブラックホールと,その周囲をとりまくガスと塵の円盤の想像図(クレジット:鹿児島大学)

 

🔵 これまでは,巨大ブラックホールと惑星の誕生の間に接点があるとはまったく考えられていませんでした.

 しかし,巨大ブラックホールを取り巻く円盤には惑星の素となる塵が太陽の10万個分という莫大な量で存在していることに,研究チームは着目したのです.これは原始惑星系円盤に含まれる塵の10億倍にものぼります.

 「条件さえ整えば,どんな恒星の周りでも惑星の形成は起こりえます.ある時,われわれは巨大ブラックホールの周りにある塵の円盤で,惑星形成の条件は満たされるだろうか,という大胆な発想転換をしました」と和田氏は語ります.

 銀河や巨大ブラックホールを専門とする和田氏と,原始惑星系円盤での塵の成長や微惑星形成を専門とする塚本氏と小久保氏という,異なる分野の専門家同士が議論する中でこの着想を得たのです.

 

📘 まず,一般的な恒星の周りで惑星が作られる過程を見てみましょう.若い星の周りの原始惑星系円盤には,マイクロメートルサイズの塵が含まれています.中心星から遠く温度が低い場所では,岩石の塵が氷をまとった状態で存在しています(図3,左上).

 このような氷をまとった塵が互いにぶつかると,ふたつの塵がつながります.これが繰り返されると,たくさんの塵の粒がゆるやかにつながり,塵の集合体が成長するにつれて隙間がたくさんある「ふわふわ」な状態になります.これは「ふわふわダスト(高空隙率ダスト)」と呼ばれています.

 数センチメートル程度のふわふわダスト同士がさらに衝突を繰り返すと,今度は衝突の衝撃や自身の重力によって隙間がつぶれて密度が大きくなり,やがてキロメートルサイズの微惑星へと成長します.

 このようなふわふわダストの段階を経る惑星形成のメカニズムは,主に日本の研究者の一連の研究によって知られていました.

 

 

図3:[左] 太陽のような恒星の周りで起こる惑星形成の標準的なシナリオ.原始惑星系円盤は岩石や氷の塵とガスでできており,雪線と呼ばれる氷が昇華する温度の領域を境に,星から遠い側では氷で覆われた岩石の塵が,星より近い側では氷が融けて岩石のみでできた塵が分布している.このような塵が集積することで惑星が形成される. 

 [右] 巨大ブラックホールをとりまく円盤で起こると考えられる「惑星」の形成シナリオ.巨大ブラックホールのごく近傍には,降着円盤と呼ばれる高速で回転する高温のガス円盤が取り巻き,上下方向には高速のジェットが吹き出している.ブラックホールから離れた領域には,ドーナツ状に塵が分布し回転する「ダストトーラス」と呼ばれる構造が取り巻いている.このダストトーラスの赤道面は密度が大きく円盤状となり,円盤の低温な領域には氷で覆われた岩石の塵が分布している.この氷と岩石の塵から「惑星」が形成される.(クレジット:国立天文台,鹿児島大学) [カラー .png (2.16 MB)] [モノクロ .png (1.75 MB)]

 

📘 「われわれは,このふわふわダスト理論を巨大ブラックホールの周りに適用したらどうなるかという着想で,詳細な理論計算を行いました.すると驚いたことに,巨大ブラックホールから10光年くらいのところに,地球質量の10倍くらいの岩石と氷を主成分とする『惑星』が,1万個程度できることがわかったのです」と小久保氏は語ります.

 巨大ブラックホールに流れ込む大量のガスは,ブラックホールの直近では高温になり非常に明るく光りますが,その周りのガスと塵からなる円盤の内部では温度が低く,岩石でできた塵は氷をまとっていると考えられます.

 そのような塵は,原始惑星系円盤と同様にふわふわな構造をつくりながらメートルサイズまで成長します.その後,互いの衝突と自身の重力によって隙間が潰れます(図4,右上).

 そのあと重力によって一気に周りの物質を集めて大きくなることで,地球質量の10倍程度の「惑星」へと成長することが,研究チームの計算から導かれたのです(図3,右).

 

 

図4:[左] 太陽質量の1000万倍の巨大ブラックホールから15光年ほど離れた場所でどのように塵が成長するかを示した理論計算結果.

 (a) 塵の塊の成長にともなう密度とサイズの変化の計算結果.(b) 塵の大きさと,その大きさに成長するまでにかかる時間を計算したもの.

 ①マイクロメートルサイズの塵は,付着成長しながら密度の小さいふわふわな塵の塊を形成し,センチメートルサイズまで成長.②塵の塊同士が衝突をしたり,塊自身の重力によって収縮したりすることで,徐々に密度を大きくしながら更にメートルサイズの天体に成長.③重力によって一気に周囲の物質を取り込み,急速にキロメートルから地球サイズほどの「惑星」に成長する.(クレジット:Wada et al., ApJ, 2019を改変) [カラー .png (115 KB)] [モノクロ .png (206 KB)]

 

👤 塚本氏は「ブラックホールの大きさにもよりますが,惑星の成長時間は塵が合体成長をはじめてからおよそ数億年です.この時間は,銀河の年齢の100億年に比べれば短い時間です」と述べています.

 現在のところ,これらの新しい種類の「惑星」を発見する有効な観測手段はありません.通常の系外惑星とは異なり,はるか遠くの巨大ブラックホールの周りの小さな天体を検出する技術は今のところ存在しないからです.

 今回,巨大ブラックホールを回る「惑星」が存在するという理論的可能性が新しくみいだされたことにより,これまで考えられていなかったまったく新しい研究分野が開け,今後多くの研究者によって詳細な研究や,実際に「惑星」を検出する観測手段の研究が進むことが期待されています.

 

 今回の研究成果は,アメリカ天文学会誌「Astrophysical Journal」11月26日号に掲載されます.なお本研究は,2018-2020年度科学研究費補助金 18K18774「挑戦的研究 活動銀河核での惑星形成の可能性を探る」によってサポートされています.

 

[注釈] *1現在,太陽のような恒星以外にも,大質量の恒星が寿命を終えて爆発を起こした後に残される「パルサー」と呼ばれる超高密度天体の周りにも惑星が見つかっています.現在このような惑星系は4例報告されています.参考:NASA Exoplanet Catalog 

*2 ここでは,ブラックホールの周りに存在する惑星であることを,かぎ括弧つきの「惑星」として表すことにします.一般に考えられている惑星とは異なる新しい種類の天体であり,まだ名前がついていないので,通常の惑星と区別するために,ここではかぎ括弧をつけることにしました.


【論文について】

題名:Planet Formation around Super Massive Black Holes in the Active Galactic Nuclei 掲載誌:Astrophysical Journal 著者:Keiichi Wada, Yusuke Tsukamoto, and Eiichiro Kokubo DOI:https://doi.org/10.3847/1538-4357/ab4cf0


【画像の利用について】

【関連リンク】

 

 

 

 

 

 

 





【Bloomberg】 12月6日16:04分、""ソフトバンクと東大がAI研究所設立、ファンド投資先と連携も-孫社長””

2019-12-07 21:50:42 | 📲 インターネット、サイバー犯罪、SNS、量子パソコン、アプリ・プログラム

① ""ソフトバンクと東大がAI研究所設立、ファンド投資先と連携も-孫社長””

          
  2019年12月6日 13:55 JST       
  更新日時        
  2019年12月6日 16:04 JST                              
  •  10年規模のコストとして200億円拠出、研究と企業の結び付きが重要            
  •   米中が競い合う中で日本は「蚊帳の外」、起業チャンスを与える            

 

🏢 国内通信会社のソフトバンク東京大学は6日、世界最先端の人工知能(AI)技術の開発を目指し、「Beyond(ビヨンド) AI研究所」を開設すると発表した。研究成果の事業化に向け、協力して取り組む。

 👤 ソフトバンクグループの孫正義社長は記者会見し、「これからはAI。東大と組むことで学生たちにも学ぶ機会を増やし、起業するチャンスを与えていきたい」と語った。ソフトバンクGが運営するビジョンファンドの投資先とも連携する。

 

 

東大とAI研究所を設立する孫氏

 

👤 孫社長は、米国ではグーグルのように世界的なテクノロジー企業が次々誕生したが、日本では「世界にインパクトを与える会社が少ない」と指摘。

 AIを巡り米国と中国が競い合う中、「日本は蚊帳の外」だと述べた。研究所の設立により、「人材やアイデア、資金が回っていく仕組みを作りたい」という。

 🏢 ビヨンドAI研究所は拠点を2カ所に設置し、基礎研究領域を東大本郷キャンパス、応用研究領域をソフトバンクの竹芝新オフィスに置く。
 
 
 健康医療、公共・社会インフラ、製造分野をターゲットとし、大学と企業の迅速な合弁会社設立を後押しする経済産業省のCIP制度を積極的に活用する。
 
  ソフトバンクの宮川潤一副社長によると、10年規模のコストとして拠出額は200億円、研究員は150人程度を想定。「日本の学生の力量は世界に劣っているとは思わない。ただ、基礎研究に追われている印象があり、日本でAIに強い会社が出てくることを望んでいる」と述べた。

 

「若い起業家を支援」

  これに先立ち孫社長は、中国の電子商取引会社であるアリババ・グループ・ホールディング創業者の馬雲(ジャック・マー)氏と東大安田講堂で行われたフォーラムで対談した。

 

 

ジャック・マー氏と対談する孫氏

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  孫社長はAIへの投資について「私にとって重要なのは最も優れたテクノロジーの発見と若い起業家を支援することだ」と強調。

 世界のAI企業に対してはビジョンファンドで既に900億ドルを投資しており、「ファンド2を同じ規模で用意している。今回は若い起業家を助けるための大きな変化を起こすため、十分な資金を準備した」とも話した。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中          
 
             LEARN MORE        

 


【CNN】 12月7日18:11分、""今年押収した銃器は1万丁超える、47分に1丁のペース 米シカゴ""

2019-12-07 21:34:18 | アメリカ;政治、経済、企業、人物、銃による犯罪・悲劇、文化・歴史、美術…

① ""今年押収した銃器は1万丁超える、47分に1丁のペース 米シカゴ""

 

            

シカゴ市警のエディー・ジョンソン本部長/WLS

        

(CNN) 米シカゴ市警のエディー・ジョンソン本部長は7日までに、今年これまで押収した銃器は1万丁以上を記録したと報告した。単純計算では47分ごとに1丁を没収したことになる。

🚔  先月下旬の時点での数字となっている。本部長によると、9800丁だった昨年の記録を既に上回った。これまでの年間の平均記録は7000丁ともした。

 これらのデータを踏まえ、「シカゴは凶悪犯罪を伴う銃の問題に直面しているのが真相だ」とも記者会見で認めた。

 

🚔 市警は今年10月、市内における殺人や発砲事件は顕著に減少したとも報告していた。発砲は11%減ともなっていた。

👤 ただ、ジョンソン本部長は1回の週末の時期に52人が撃たれ、うち10人が死亡した今夏の状況に触れ、シカゴは依然、銃対策で試練を迎えているとの認識を表明してもいた。

 

📘 違法に入手した銃のまん延を阻止する強力な法的手段は市やシカゴがあるイリノイ州が打ち出すだけでなく、インディアナ、ウィスコンシンやミシシッピ各州など近隣の州で容易に銃が購入出来る法律を見直すことも必要と強調。

 これらの州で調達した銃はシカゴでの凶悪犯罪にもつながっているとした。

👤 シカゴ市では11月に強盗犯を追跡していた警官が頭部を撃たれる事件も起きていた。

 


17【CNN】 12月7日17:46分、""高さ23Mの巨大波出現、史上最大級 嵐襲来の米加州沖””

2019-12-07 17:59:13 | 地球環境・世界の気象、大規模災害、人類の未来を徹底的に考える。

 

① ""高さ23Mの巨大波出現、史上最大級 嵐襲来の米加州沖””

 

 

カリフォルニア州北部とオレゴン州に降雨や降雪をもたらした低気圧/National Weather Service Seattle

        

(CNN) 米カリフォルニア州沿岸部を先週襲った「爆弾サイクロン」とも呼ばれた大型の嵐に伴い、同州沖合では史上最高級となる高さ75フィート(約23メートル)の巨大な波が発生していたことが7日までにわかった。

 

🌊 カリフォルニア大学サンディエゴ校の沿岸部データ情報プログラムによると、同州北部のメンドシーノ岬から約20マイル(約32キロ)離れた海域で観測された。

🌊 今回の波の記録収集での高さの平均は約43フィートで、75フィートは最大のものだった。同プログラムの責任者はCNNの取材に、この時期でのこれほどの巨大さは間違いなく異例の事態と評した。

 📘 プログラムに伴うメンドシーノ岬の沖合での観測作業は開始から15年たったが、冬季でのデータでは高さ10フィートを通常超えない。今回のような一連の大波は普通なら海洋の中央部で風の発生に伴って探知されると説明した。

👤 米国家気象局の気象学者は、爆弾サイクロンは波が誕生する際、強風が同一の方向と速度で進む強力な現象をもたらしたとも述べた。

  同プログラムの責任者は、爆弾サイクロンは急速に勢力を強め、気圧を即座に低下させる嵐と説明。低い気圧はより強い風を生むが、今回のような大波が沿岸部近くで出現したのは異例ともした。

🏢 米国家気象局によると、米国西部に降雨と降雪をもたらした爆弾サイクロンはカリフォルニア州北部とオレゴン州の一部で記録的な低気圧を生じさせてもいた。

 オレゴン州ブランコ岬では今回の75フィートの巨大波が発生した11月26日にハリケーン並みの風速を記録してもいた。

 

 


【CNN】 12月7日17:08分、""イラン反政府デモ、参加者射殺狙う証拠の映像入手 国連主張””

2019-12-07 17:47:53 | イラン;政治、経済・原油、軍事、文化、歴史、美術…

  ① ""イラン反政府デモ、参加者射殺狙う証拠の映像入手 国連主張””

2019.12.07 Sat posted at 17:08 JST

 

 

 

 (CNN) ガソリン値上げを機にイラン全土で先月中旬に発生した反政府デモで国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は6日、デモ排除に出動した治安部隊が参加者の殺害を明らかに狙ったことを示すとみられるビデオ映像の証拠を入手したと発表した。

 




👤 OHCHRのミチェル・バチェレ高等弁務官は声明で、死傷者数について不透明な状況が続いていることや数千人規模の拘束者の処遇について危機感を表明した。

📘📘 治安部隊要員が走って逃げる非武装のデモ参加者を背後から銃撃し、他の参加者の顔面や急所を直接撃ったとみられる場面の映像を得たと指摘。「言い換えれば殺すための発砲」と強調した。