◎◎ 来週の東京外国為替市場見通し=FOMCや日銀金融政策決定会合に注目、自民党総裁選も
2020/09/11 17:37
☆☆☆ 予想レンジ:1ドル=105円00銭-107円20銭
7-10日のドル・円は小幅に下落した。週明け7日は米国が祝日だったため見送りムードが広がり、ドル・円は方向感なくもみ合った。
8日、米中対立懸念に加えて米ハイテク株安を受けて米国債が買われ、ドル売りが優勢となった。
9日は前日に大きく下落した米国株が反発したためドルを買い戻す動きが優勢となったが、
10日は再びハイテク株を中心に米国株が軟調に推移したため、リスクオフのドル売りが優勢となった。また、ECB(欧州中央銀行)理事会やラガルドECB総裁の会見が想定ほどハト派ではなかったとの見方からユーロに対してドルが売られ、対円にもドル売りが波及した。
◇◇ 目先、15-16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)や、16-17日の日銀金融政策決定会合が注目となる。FOMCでは、量的緩和策の拡大や、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作)の是非などが議論される見通し。大規模緩和の長期化が見込まれるなか、さらなる緩和となればドル・円は下値模索の動きを強める可能性が高い。一方、安倍晋三首相の辞任表明を受け、日銀の今後の金融政策の行方にも関心が高まっているが、14日の自民党総裁選投開票で「アベノミクス」の継承を宣言する菅義偉官房長官が勝利すれば大幅な方針転換はないとみる。
□□⇨ このほか、15日には中国で8月小売売上高や8月鉱工業生産など重要な経済指標が発表される。市場は改善を見込んでいるが、足元では一部の指標で回復の勢いに鈍化がみられているだけに、予想を下回るとリスクオフの円買いで反応しそうだ。
◐◐ ドル・円の上値めどは26週移動平均線近辺の107円20銭、下値めどは心理的フシ目の105円ちょうど。
[ 株式新聞ニュース/KABDAS-EXPRESS ]
提供:モーニングスター社 (2020-09-11 17:27)