(ワニの猛撃(Adam Britton@adambritton))

(カンガルーの仲間のワラビーだって容赦しない(Adam Britton@adambritton) )

(オーストラリア北部のダーウィン周辺ではワニの襲撃事件がこれだけ報告されている(Adam Britton@adambritton) )

① ""最強ワニが共食い?釣りにきた親子が目撃した衝撃場面 豪州(動画)""
2018年06月23日 13時40分
② オーストラリア北部のダーウィン郊外で川に釣りにやってきた親子が、固有種のオーストラリアワニが、体がひとまわり大きなイリエワニに食われる場面に遭遇した。ワニ同士の争いは非常に珍しいが、繁殖期にオスが自分のテリトリーを守るために戦う場合もあるという。
この動画を撮影したのは、49歳の刑務官ビル・ヤンさん。今年4月1日のイースターの休日を利用して、16歳の息子のミッチェルくんとダーウィン郊外を流れるデイリー川に釣りにやってきたところ、ボートの先でまさに「もぐもぐタイム」中の1匹のイリエワニに気づいた。
その迫力ある食事風景をしばらく眺めていたミッチェルくんが突然「父さん、食べているのはワニじゃない?」と声をあげた。泥色の川の水と混じって最初はよくわからなかったが、確かにイリエワニの大きな口からは、この国を代表するオーストラリアワニの尻尾が見えたという。
川が海に注ぎ込む河口付近に生息するイリエワニは、淡水にも海水にも強く、ワニの仲間では最大級の種類で、親子が見たのは体長5メートル近く、一方、食われていたオーストラリアワニの方はひとまわり小さな3メートル。基本的には河川や池沼に生息する淡水種で、ワニのなかでは俊敏で最高時速60キロ近い速さで跳びはねるように移動することで知られるが、この戦いで速さは武器にならなかったようだ。
イリエワニは川の水を飲みに近づいてきた犬でもワラビーでも襲うワニで、フィリピンのミンダナオ島では2011年、12歳の少女と農民2人を食べて捕獲された「人食いワニロロン」の話が有名だが、その凶暴さゆえに乱獲され、オーストラリアでは1971年に保護動物に指定され、生息数の回復が進んでいる。
ダーウィンでワニを研究する専門家のアダム・ブリットン(Adam Britton)さんは、「確かにイリエワニは肉食なので、食えるものはなんでも獲物にしますが、ワニを襲うのはリスクを伴いますので、テリトリー争いだとしても、たいていは負けた方が立ち去るので、丸のみするのは滅多に見られません」と驚いている。