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【AERA】 8月26日、五大栄養素と健康;""管理栄養士が明かす栄養補給の“隠し玉” 一方で要注意なのは“あの缶詰”""

2018-08-26 22:57:10 | 健康・病気; 新薬・新治療法、 老化、リコール、感染症コロナウィルス!

(料理家・管理栄養士 小山浩子さん/栄養コラム執筆、健康番組出演など幅広く活動。『目からウロコのおいしい減塩「乳和食」』など著書多数(写真:本人提供) )




(五大栄養素)




(五大栄養素の働き)




(まごわやさしい)




(食べる順番)




 ①  ""管理栄養士が明かす栄養補給の“隠し玉” 一方で要注意なのは“あの缶詰”""
2018/08/26 16:00

料理家・管理栄養士の小山浩子さんによると、食生活の主軸となるたんぱく質は、“5色”で考えてバランスよくとることが重要だという。肉の「赤」、魚の「青」、卵の「黄」、納豆など豆類の「茶」、乳製品の「白」といった具合だ。そしてそれにプラスして考えたいのが、野菜の摂取の仕方。これにも“5色”の分類が役立つという。

 タンパク質の重要性は分かったが、野菜や果物が持つ栄養素も重要だ。まずタンパク質を見直すところから入り、次のステージで野菜を考えるうえで、小山さんは野菜・果物も5色に分類した。こちらもひもづいてくる微量栄養素の機能別であり、外観ではなく切り口の断面の色をおおむね反映している。

「赤」のトマトやさくらんぼはリコピンが豊富で抗酸化作用が強い。「黄」グループはカロテンの多いかぼちゃやにんじんの他、みかんやオレンジなども含まれ、脂溶性ビタミンA、D、Eが豊富だ。「緑」のブロッコリーやキウイからはポリフェノールやクロロフィルなどの色素成分のほか、葉酸やカリウムが取れる。

「黒」は食物繊維が多く、「白」グループはビタミンCの含有量が高い。そしてこれらはみな、タンパク質とのチームワークで体内環境を整える機能を持つ。

「肉も魚も体内で酸化を促すので、リコピンの抗酸化作用が有効です。酸化は老化、イコール細胞のがんを作りやすい。そして肉に豊富な鉄分の吸収を助けるのがビタミンCです。じゃがいもや大根にたくさん含まれているので、ステーキをおろしポン酢で食べるのはとてもいいし、付け合わせのクレソンは山ほど食べたほうがいい。鉄の吸収を助けるとともに血圧を調整する葉酸も多く含んでいます」(同)

 他にも、カロテンやカリウム、ビタミンCを含む「黄」グループは、粘膜を保護し、免疫力を高め、風邪の予防にも役立つという。そして、認知症予防に効果的な魚に含まれる不飽和脂肪酸に、最も重要な働きをするのが「緑」グループだ。



② 「脳は6割が脂でできている『脂の海』で、40代から少しずつ萎縮していって、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)を取っていないとその分アミロイドβがたまって認知症になりやすい。魚の脂はとても体にいいのですが、体内で酸化しやすい。この酸化をブロックしてくれるのがビタミンEで、緑の濃い野菜にたくさん含まれているのです」(同)

 互いに補完し合い、体のバランスを整えてくれる5色プラス5色の食材管理術。なかでも最もオールマイティーで重要なのは、タンパク質では「白」、野菜・果物では「緑」で、青汁を牛乳で割って飲むと栄養価的に満たされるという。また、枝豆は緑黄色野菜と豆の栄養を兼ね備えたスーパービーンズで、タンパク質の「茶」と野菜・果物の「緑」の2色をカバーできる。

ここで、注意しなければならないのは塩分だ。DHAやEPAを多く含む健康食品として近年注目されるサバ缶は特に要注意だという。値段の安いサバ缶は、素材の味をごまかすために塩分濃度が高いからだ。

「サバもイワシもサンマも安い缶詰にはすごくしょっぱくて、1食あたりの摂取限度量を超える2.5グラムも塩分があるものがある。特に年配の方には塩分は1グラム程度のものを勧めています。塩分の取りすぎは血管の寿命も縮めるし、ミネラルバランスを崩して細胞のがん化にもつながります」(同)

 市販菓子にも注意が必要だ。ビタミンCの豊富なじゃがいもが原料だからといって、ポテトチップスを野菜・果物の「白」にリストアップしてはいけない。
 小山さんが「隠し球」として常備を勧めるのがナッツ(特に緑色のピスタチオがオススメ)、ドライフルーツ(プルーンやイチジクなど)、そして亜麻仁油などのオメガ3脂肪酸だ。

「ピスタチオは枝豆同様栄養価が高く、ドライフルーツは鉄分やカリウム、食物繊維が取れる。ただしオメガ3脂肪酸は熱に弱いので必ず低温圧搾したものにしてください。そして、『秘密兵器』はスキムミルクです。全ての栄養素が入っていますから。少し値は張りますが、大人用の粉ミルクもありますよ」(同)

 しかし、これらはあくまで非常時の「隠し球」だ。5色プラス5色の食材は、好みや買いやすさでマイリストをつくり、少しずつ実践に移していくことが大切だ。人間は食べたものからしかできていないのだから。(編集部・大平誠)

※AERA 2018年8月27日号より抜粋


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