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『スターマン☆アルチ』所有『僕のRockアイテム』(その1) 1973年製 MORRIS B-20ー12弦ギター

2025-01-19 12:07:06 | 『スターマン★アルチ 』音楽コラム集

12弦ギターが好きだ!

唐突にすみません。今年からはギターなどのMYコレクションなどもドンドンと書いていこうと思う『スターマン☆アルチ』です。今年もご愛読よろしくお願い致します。ということで「良いんですよね~。12弦ギター。」と、ついつい呟く僕なのですが、皆さんはいかがご想像しますでしょうか?あまり馴染みのない方もいると思いますので、簡単に説明するとしましょう。要するに通常の倍!12本の弦が張られているギターなのです。

1弦と2弦には同じ弦が張られますが3~6弦には1オクターブ上の弦が張られています。「なんでそんなことするの?」と言われますと、「とにかく音の広がり方が欲しい!」という場合に多用することが多く、ロッド・スチュアート1971年の大ヒット作『Every picture tells a story』のイントロを聴いて頂ければ一目瞭然なのです。この曲でこそ「最も分かりやすく12弦ギターの持つ甘美な音を味わう事が出来るはず」なのです。

とは言え、多くのロックファンにとって、12弦ギターを知るきっかけとなったのはジョージ・ハリスンビートルズ第一弾映画『A Hard Days Night』で演奏していた『リッケンバッカー360』である事は間違いないでしょう。あの映画を見たロジャー・マッギンが、その影響で同じギターをすぐさま手に入れ、バーズを結成したのはあまりにも有名なお話です・。

他にもレッド・ツェッペリンジミー・ペイジが持つダブルネック『GIBSON EDS-1275』も片方が12弦ですし、ビーチ・ボーイズカール・ウィルソン『エピフォンのリヴィエラ12弦』を愛用していました。ただこれらは全てエレキギターでして、それに対し、あまり語られる事が少ないのがアコギの12弦と言えるでしょう。では「なぜなのか?」

そもそも現在では、圧倒的にプレイヤーが少ないコイツ!その一番の原因として、コンディションの維持の難しさがあるのではないでしょうか。僕自身かつて『SUZUKI VIOLIN』『エピフォン』のアコギ12弦を所有しておりましたが、当時から弦高が高く、弾きづらかった記憶があります。当たり前なのですが通常の2倍の弦が張られているので、当然ネックに張力が加わり反りやすくなります。しかも大きな調整が必要になるとギターは手放され残りにくい・・・その結果、弾きやすい弦高で、ある程度鳴る物が少ないという結果となるわけです。コンディション維持こそ12弦アコギの一番難しいところでしょう。

ただ、長い音楽の歴史を振り返ってみれば、意外と使用しているミュージシャン、曲が多い事に気付きます。前述の通り、初期のロッド・スチュアートのアルバムで多く使われ、フレッド・ニールピートシーガ―などのアメリカンフォークの方々も愛用しています。その性質上、ソロが弾きにくくストロークがメインのアコギ12弦ですが、ブラインド・ウィリー・マクテルのようなギターソロとヴォーカルを同時にやってしまうような別格な黒人ブルースマンも存在します(オールマンブラザーズのステイツボロ・ブルースの作者としてもお馴染みですね)

ただ僕個人がこのアコースティック12弦にこだわる理由は、何を隠そうデヴィッド・ボウイに他なりません。『スターマン』という名を借りているように、僕の中では圧倒的な存在のデヴィッド・ボウイなのですが、初期から近年のライヴやレコーディングまで、彼自身一貫してアコースティック12弦を奏でているのです。初期の曲『Quicksand』や1999年の『Seven』でも分かるように、ボウイは12弦の研ぎ澄まされた美しさを上手く取り入れております。あまり語られませんが、実はボウイはかなり12弦の音を好んでいた事が分かります。

さて、そんなわけで愛すべきアコースティック12弦なのですが、弦高の高さから、所有していた物はすべて手放し、何年も経っていました。「なかなか良い状態の12弦ってないですよね~」と随分前から編集長に話していたのですが、ある日、編集会議のためジェリーズギターを訪れたところ、こちらの『Morrisの12弦ギター』に出会ったのです。弾いてみると、とにかく弾きやすい!そして音の広がりも素晴らしい!「長年僕が求めていた音だ!」と、ようやく出会えたようなギターにワクワクし、すぐさま手に入れた次第です(当ギターについては後日編集長に細かく解説していただく予定です)。

何でも12弦ギターを愛用するミュージシャンが実際に使用していたとの事で、調整も行き届いており、長年弾かれているだけあり、ボディ全体で音が鳴っているのが良くわかります。まだまだ腕のおぼつかない僕には扱いきれない代物ですが、これからもこちらのギターで精進し、名手を目指したいと思います。「いや~、12弦ギターって本当に良いですね~。」と大御所映画評論家風に書かせて頂き、今回はペンを置きます。

「皆さんもぜひ一度コイツを手にして頂けると嬉しい限りです。」

では次回もお楽しみに!

《Starman★アルチ筆》

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