④.キリスト教会の中に深く入って来た降神術
悪魔が背後で操る奇跡と神秘的な現象が、世界を深い欺瞞(ぎまん)の中へ追いやっています。その上、いくつかの大きなキリスト教団も、このような超自然的な現象を真理の道として薦めているのです。新しい生まれ変わりや、心の改変を経験しない信仰者の要求を満足させるために、偽りの牧師たちは、奇跡や超自然的な現象を追求し、様々な偽りの賜物を、神様の神聖な教会へ引き入れました。キリスト教会のある指導者たちは、そのような現象を神様から来たものだと教えています。多くのクリスチャンたちが、すでにこのような教会指導者の言葉によって悪霊の働きを神様と呼ぶ致命的な影響を受けています。
死者の魂が生きているので、死者と会って対話ができ、彼らの能力を利用して奇跡を起こせると教える降神術の基本教理は何でしょうか?降神術の根本思想は、死者は本当に死んだのではなく、もっと高い知恵と理解力をもって、ある異なる世界で生きているということです。また、降神術は、生者と死者の間で意志疎通が可能だということを教えています。
メソジスト教会の月刊誌である『トゥギャザー(Together)』に掲載された驚くべき文章を見ていきましょう。「私たちは死者たちのために祈祷しなければならないのか?」という読者の質問について、ネル博士は次のように答えました。「彼らが私たちのために祈祷しているという事実を信じるのなら、私たちも彼らのために祈祷するべきではなかろうか!死者たちのために行う祈祷によって、見えるものと見えないもの、そして私たちすべてを一つに結んで、永遠の友情連合を築けるのである。死者のための祈祷は、神と私たちを連合させるのだ」。プロテスタント教会で、影響力のあるこの牧師の発言は、霊魂不滅や降神術の力がどんなに大きな勢力へ成長しているかを見せてくれる氷山の一角です。
少し前に、イギリス国教会はある委員会を設置して、降神術について調査させました。2年間の研究の後、この問題について驚きの報告書が出され、それはロンドン市と世界中を揺るがしました。その報告書の主要な内容は次のようになっています。
「私たちがしっかり覚えていなければならないことは、聖書が教える教理や信条は、死者の霊と意思疎通出来るという教えと相反しないということです。死者の状態についての教理を正しく理解すれば、亡くなった家族や友人たちの経験を正しい視点から見ることができるでしょう」。
今日、降神術がどれほど驚くべき勢力で、教会指導者たちの考えを虜にしているか分かりますか?彼らが受け入れている降神術の教理は“神様の言葉”に一致しているでしょうか?聖書は降神術について何と言っていますか?少し降神術の歴史を見ていきましょう。
降神術の起源はエデンの園にあります。歴史上最初の霊媒者はサタンでした。神様は最初の人類に、不服従には必ず死が臨むと言われましたが、サタンはエバに「あなたがたは決して死ぬことはない」と言いました。しかし、神様の言葉通りに、アダムとエバが永遠に生きることなく死ぬとすぐ、サタンは直ちに自身の嘘を隠そうとして、次の手を打ってきました。
その日からサタンは、人の死は本当の死ではなく、実際はその魂が永遠の生を得ることなのだと説得することに努めました。サタンがそのような偽りを絶えず広げようとしたので、神様はそれを防ぐために、死者との交流や、霊媒、占いなどの偽りの霊との交信を厳しく禁じられました。
「あなたがたは口寄せ、または占い師のもとにおもむいてはならない。彼らに問うて汚されてはならない。わたしはあなたがたの神、主である」(レビ記19:31)。「男または女で、口寄せ、または占いをする者は、必ず殺されなければならない。すなわち、石で撃ち殺さなければならない。その血は彼らに帰するであろう」(レビ記 20:27)。
神様がなぜ降神術をそれほど厳しく禁じられたのでしょうか?なぜそんなにも残酷な刑罰が、降神術を行う者たちに与えられたのでしょうか?なぜなら、肉体は死んでもその魂はずっと生き続け、現実世界と交流することが出来ると信じる人たちの前に、サタンの悪霊たちが死者の魂になりすまして、彼らを完全に欺くからです。
死者は決して現実世界に関わることが出来ないということが、聖書の真理ですが、では、死者が現世に現れるという神秘的な現象をどう説明したらよいのでしょうか?死者と対話したというような多くの証言をどう受け入れたらいいのでしょうか?結局それは、死者の霊などではなく、サタンと悪霊たちの仕業という以外にありません!