このような中にアレクサンドリア学派のユティケース(375-454)が登場し、 イエスの神性と人性を持って戦うことなく、イエスは「神性と人性が結合されて第三の本性に変化した方」として第三の本性という単一本性を強調しました。 しかし、これも一性論といって451年カルケドン会議で誤びゅうとされました。このカルケドン会議で「イエス様はどんな本性を持っておられたのか」ということに対する論争は終結しましたが、その結論は次のようです。
「われわれはみな、教父たちに従って、心を一つにして、次のように考え、宣言する。われわれの主イエス・キリストは唯一・同一の子である。同じかたが神性において完全であり、この同じかたが人間性においても完全である。
同じかたが真の神であり、同時に理性的霊魂と肉体とからなる真の人間である。
同じかたが神性において父と同一本質のものであるとともに、人間性においてわれわれと同一本質のものである。『罪のほかはすべてにおいてわれわれと同じである』。神性においては、この世の前に父から生まれたが、この同じかたが、人間性においては終わりの時代に、われわれのため、われわれの救いのために、神の母、処女マリアから生まれた。彼は、唯一・同一のキリスト、主、ひとり子として、二つの本性において混ぜ合わされることなく、変化することなく、分割されることなく、引き離されることなく知られるかたである。この結合によって二つの本性の差異が取り去られるのではなく、むしろ各々の本性の特質は保持され、唯一の位格、唯一の自立存在に共存している。彼は二つの位格に分けられたり、分割されたりはせず、唯一・同一のひとり子、神、ことば、イエス・キリストである」(カルケドン信条、ウイキペディアより)。