室堂に来たのは学生時代以来でした。
その時は室堂から雄山に登り、その後は1週間程かけて薬師岳・黒部五郎岳・鷲羽岳を経由し槍ヶ岳まで縦走しました。
我が家を出たのは昨日(9/20)の夕方で、室堂に降り立ったのは次の日の午前9時前です。
私がこの地を再訪するのに40年以上の年月を要した訳ですが、いざ行くと決心したら何とたったの16時間で着いてしまうのですから不思議な気持ちでした。
今回は立山連峰を右手に見ながら劔沢へ向かいます。
天気次第ですが次の日に剱岳の山頂に立つためには、今日はテントを張る予定の劔沢キャンブ場まで重いザックを背負って歩かなければなりません。
室堂から雷鳥沢辺りまでは、ザックを背負った登山者に混じって軽装の観光客も見かけられました。
この辺はコンクリートで石を固めた石畳の道や階段が1時間ほど続きます。
その整備された石の道を登ったり降ったりしながら雷鳥沢キャンブ場まで来ました。
『帰りはこのキャンブ場にテントを張るんだな… 』
と思いながら、休憩もとらずに先を目指しました。
これから先は上り坂(写真中の赤線)です。
それも、私が考えていた以上に長く辛い急登だったのです。
この別山乗越に続く急坂で、今年7月に馬見山の急登を登った時の “悪夢” を再び体験することになってしまいました。
両足が攣ってしまい動けなくなってしまったのです。
◯前日の睡眠時間が少なかったこと
◯水分補給が充分でなかったこと
◯足に負担がかかる歩き方をしていたこと
等々、さまざまな理由が重なったのだと思われます。
でも、あの馬見山での経験があったので私は冷静に対処することができました。
◎焦らずに充分な休憩をとり
◎買ったいたおにぎりをお腹に入れ
◎魔法の薬「68」を飲み
◎この日の為に揃えたステッキを使って
◎ゆっくり小さく刻むように足を運ぶ
過去の失敗を活かし、この重大な危機を乗り越えることができたのでした。
コースタイムの2倍近い3時間以上の時間を費やしましたが、室堂到着が予定より早かったために劔沢キャンブ場には予定していた時間に、無事辿り着くことが出来たのでした。
いろいろと心配をおかけしたと思いましたが、何とか『旅』を無事に終えることができました。
旅の途中で旧友の皆さんとLINEメールをやり取りできたので本当に心強かったです。
あの薬の存在は山岳会で知りました。私も最初は『嘘でしょー!』と思ってましたが、歩荷縦走で足が攣ってしまった時に同行者から分けてもらい飲んでみると…
その後は山に行く時はいつも持ち歩いています。足が攣る前から(登る前に)2包飲んでいる人もいてまさに「魔法の薬」ですよ!
なんか怪しいなと思って調べてみたら、あるんですね!
つらい足のつりに効くとありました。
さすが
「備えあれば憂いなし」
「転ばぬ先のステッキ」
続きが楽しみです。