2月29日

日々の思いつき及び読書の感想

読書 吉弘憲介 検証大阪維新の会 ちくま新書

2024-07-16 21:41:00 | 読書
大阪維新の会の政策に焦点を当てた本書。「身を切る改革」がスローガンの政党であるので、いわゆる小さい政府志向と思いきや、一方で教育費の無償化を実施していたりする。本書の副題に含まれている「財政ポピュリズム」とは「既存の配分を取り上げ、頭割りに配り直すことで人びとの支持を調達する」ことです(147ページ)。この問題点は「困難を抱えた人びとから資源を取り上げてしまう」ということです(148ページ)。ちく . . . 本文を読む

読書 山口周 劣化するオッサン社会の処方箋  光文社新書

2024-07-13 22:25:00 | 読書
兵庫県で内部告発をした方が自殺された。その方が読んでいた本が本書。どんな思いで読んでいたのか。2018年出版とちょっと古い本だったので、図書館で借りた。光文社のリンクhttps://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334043735 . . . 本文を読む

読書 沖縄タイムズ社編 鉄の暴風  ちくま学芸文庫

2024-07-04 17:17:00 | 読書
1945年の沖縄戦を記録した『鉄の暴風』は1950年に米軍の承認を得て、朝日新聞社から出版され、何度か重版を重ねた。筑摩書房からの申出があり、2024年6月に文庫として出版された。6月23日は日本軍の組織的抵抗が終わった日だが、その日から読み始めて今日で読み終えた。ページ数は524。それも、字のフォントサイズは大きくない。本の帯には「日本人必読の書」とあるが、決して過言ではない。今後、「集団自決」 . . . 本文を読む

読書 暉峻淑子 承認をひらく 岩波書店

2024-06-23 22:01:00 | 読書
岩波新書である『豊かさとは何か』の著者である暉峻さんの最新書。「承認」とは、「公正であり、妥当性があると認める行為」で、一つ一つの承認を考えていくことで「民主主義に新しい命が吹き込まれ、人権というキャパシティを広げ深めることになるのでないか」という考えに基づいて書いたと暉峻さんはおっしゃっています。岩波書店のリンクhttps://www.iwanami.co.jp/smp/book/b643139 . . . 本文を読む

読書 千葉勝美 同性婚と司法  岩波新書

2024-06-11 21:54:00 | 読書
元最高裁判所の裁判官であった千葉弁護士による著作。本書は、同性婚にかかる憲法問題を取り扱っているので、専門的な内容になっているが、普通の人が理解できないというものではない。千葉弁護士は、同性婚を認める二つの提案をしている。今後、この2つの提案の線にそって、解決がされると思われます。岩波新書のリンクhttps://www.iwanami.co.jp/smp/book/b639923.html . . . 本文を読む

読書 姫岡とし子 ジェンダー史10講  岩波新書

2024-06-06 21:04:00 | 読書
ドイツの話がよく出てくると思ったら、著者の姫岡さんはドイツ史の専門家だった。日本では、女性史というものは1980年代半なって、ようやくアカメディアで位置を獲得したという。遅すぎる。。岩波新書のリンクhttps://www.iwanami.co.jp/smp/book/b639924.html . . . 本文を読む

読書 飯島渉 感染症の歴史学  岩波新書

2024-05-25 10:57:00 | 読書
天然痘、ペスト、マラリアといった感染症の歴史を概観して、新型コロナウイルスという新しい感染症が登場した後のことを考える一冊。天然痘は根絶され、次に根絶が期待されたマラリアは根絶できていない。気温が上昇している地域が増えているので、蚊を媒介するマラリアの根絶は難しくなっている。マラリアの語源はイタリア語の「悪い空気」だそうだ。著者の飯島さんは感染症で亡くなる人を減らすには「国際強調を軸にその歩みを進 . . . 本文を読む

読書 川名晉史 在日米軍基地  中公新書

2024-05-23 14:25:00 | 読書
日米地位協定は知っているが、国連軍地位協定というものがあるのは本書で初めて知った。米軍基地は国連軍基地でもある。このことが問題を複雑化させている。中公新書のリンクhttps://www.chuko.co.jp/shinsho/2024/01/102789.html . . . 本文を読む

読書 布施祐仁 日米同盟・最後のリスク 創元社

2024-05-06 11:29:00 | 読書
ジャーナリスト布施さんは本書で、中国の軍事力に対抗するため、在日米軍基地に中距離ミサイルが配備されることがいかに危険かを訴えています。そのミサイルは沖縄だけでなく、日本全土に配備されるから、日本全土が中国軍からの反撃目標になるからです。また、自衛隊が米軍の作戦の一部を負う形で、米軍との一体化が進み、米中対立が間接的に日中対立になってしまう危険もある。そのような背景があって、防衛費の2倍増という話が . . . 本文を読む

読書 渋谷秀樹 憲法を読み解く  有斐閣

2024-05-03 16:39:00 | 読書
日本国憲法の全条文の解説がされている。単にかく条文の趣旨だけでなく、その背景や条文中の単語についての解説も記載されていて、理解を深めることができる。今日は憲法の日ということもあり、以前から読み途中だった本書を読み終えたいと朝から考えていたが、最後まで目を通すことができた。有斐閣のリンクhttps://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641228108 . . . 本文を読む