本書では、EUの統治機構、域内市場の理論的な考察(ヒト・モノの自由移動、加盟国内の移住に伴う権利問題、単一通貨であるユーロに関する問題)及びEUの国際的なルール形成力について、紹介や検討がなされている。
本書の初版は2007年10月なので、最近のユーロ危機については書かれていない。 . . . 本文を読む
下巻は、むつ小川原地区の大規模開発が挫折した後、国家石油備蓄基地が出来たこと、その基地ができる前の六ヶ所村弥栄地区の人々の話、1984年に電事連からの要請があった核燃料サイクル基地(ウラン濃縮工場、再処理工場、放射性廃棄物貯蔵施設)の計画を六ヶ所村が短期間で受け入れたこと、反対派への妨害などが書かれている。
「(青森県議会が政府の追随機関化していることから)放射能の危険が出現する前に、すでに民主主 . . . 本文を読む
著者は、元日本経済新聞の編集委員で、現在は米国カリフォルニア州に在住している。
本書の内容は、日米の大手の新聞の比較というところであり、タイトルほど日本の新聞を批判しているわけではないし、取り立てて未知の事柄が日本に関しては書かれていない。 . . . 本文を読む
本書は、五名の対談(本書の約8割)と各人の小論文の構成。
本書の目的は、「今後の運動のための議論の糧となること」である(210ページ)。
哲学の話が多く難解で、最後までたどりついたものの、内容はあまり理解出来ていない。時間をおいて読んだら、もう少しは理解できるかもしれない。 . . . 本文を読む
本書は、イギリスやフランスの植民地だった時代から現代の米国までの約400年間の歴史を、「好戦性」と「非戦性」の観点から考察している。
但し、注意すべきことは、「戦争の性格によって、「反戦派」に与したり、「好戦派」になったりする中間的な人々」が米国にはかなり多くいるということ(vページ)である。
具体的な内容は、第一章が植民地から独立まで、第二章が第二次米英戦争やアメリカ・メキシコ戦争と領土の拡大( . . . 本文を読む
今朝、渋谷区表参道にあるクレヨンハウスの一連の勉強会で、斎藤貴男さんの「原発と広告」と題する講演がありました。あまりこの方面に詳しくない方でも、内容はよく理解出来たと思います。 . . . 本文を読む
本書は、制度としての科学が転換期にあること、科学の歴史、科学制度の規模の問題、科学を通じた雇用拡大策などについて、書かれています。
科学の歴史に興味があれば、いい読書となるでしょう。 . . . 本文を読む
青森県の六ヶ所村には、現在、核燃料サイクルの一翼を担う再処理施設がある。原発の使用済み核燃料を取り扱うため、原発1基が1年間で放出する放射能をわずか1日で出すという、恐ろしい施設である。
本書によれば、最初は原発ではなく、大規模な工業地域の開発や製鉄工場の誘致だったが、当時の経済状況により、結局どれもうまくいかなかった。そのことから、核燃料再処理施設や原発の誘致につながっていくようだが、詳しくは下 . . . 本文を読む
本書は、恐らく2005年ごろに事故のあったチェルノブイリ原発の周辺の都市や人々(先天的な障害をもった子どもたちを含む。)をモノクロで撮影した写真集である。
福島第一原発事故によって、被害が少ない西日本の人々には読んでもらうといいかもしれない。なぜなら、そこには立ち入り禁止区域となっている原発周辺の現在そして今後(数十年後)を想像できる写真があるから。注意としては、4枚ほど、放射能の影響によると . . . 本文を読む