本書は、重症心身障害児(者)の身体の状態、彼らの存在状態、彼らに対する取り組みが紹介されている。
1970年代、「障害焼け跡」論が蔓延していたようだ。それは、「医療は火事の最中のような「病気」に対しては出動して病気を治そうとするが、燃え尽きて焼け跡「障害」になれば、医療は出動しないというものである。 . . . 本文を読む
本書は、雑誌等に掲載されたエッセイが数十収められている。
「他の生物と仲間であることを、ぼくは忘れずに生きたいと思う」(243ページ)と書く作家は、そんなに多くはないのではないだろうか。
ブックオフで本書を購入したが、著者のサインがある。多分、本物だと思う。 . . . 本文を読む
昨年末に放送されたTBSの報道の日特集を昨晩途中まで見た。久しぶりに震災当日の映像をみたが、やはり津波が恐ろしかった。あっと言う間に濁流が押し寄せ、車や家をいとも簡単に押し流してしまう。 海や川の近くでは、大きなゆれがあれば、直ちに逃げなければならない。時間は思っているよりもないから。 . . . 本文を読む
本書は、原発報道とマスメディアの現状について分析をしている。
しかし、作者の意見には組みできない点がある。
原発のリスクの高まりは、「反原発運動と原発推進の国策、電力会社の施策が絡み合」った結果だという。なぜ、反原発運動もそのリスクを高めたかというと、新たな原発用地の確保が難しくなり、原発が現在ある場所で増設及び使用済み核燃料の保管をしなくてはならなくなったからだという。これは説得力がない、な . . . 本文を読む
本書は、原発のコストとして、発電コストだけではなく、福島原発事故の損害賠償費用、電源三法交付金及び使用済み核燃料の処理費用もコストとして、検討している。結果は、言うまでもないが、原発には「経済性がない」のである(128ページ)。また、原発の安全性を軽視した「原子力ムラ」に対する批判及び脱原発の可能性への言及もされている。
原発推進派は、使用済み核燃料の処理費用(「バックエンドコスト」)だけで何十 . . . 本文を読む
本書では、弁護士の日隅さんと、フリージャーナリストの木野さんが東電・政府の記者会見を通じての「情報公開」過程を検証している。
本書の目的は、本書の副題でもあるとおり、「東電・政府は何を隠したか」を解明することである。そして、その答えは、「組織のトップは責任は回避し、反省の言葉は出しても、再発を防ぐための具体的な手段は講ずることができず、そして、これまで通り組織を傷つけることなく守ることにすべての . . . 本文を読む
先々週の土曜日の夜に、子どもと一緒に、千葉県袖ケ浦市にある東京ドイツ村のイルミネーションを見に行った。思ったよりも、綺麗で数が多かった。寒いのは仕方ないが、6時くらいまでなら、厳しい寒さではないから、日没前から行くのも一案だ。なお、夜8時までと、ちょっと早くおわる。 . . . 本文を読む
福島第一原発が現在どうなっているのか、また以前の状態と比較して現状はどうなのかを知るのに便利な東京新聞のHPがあります。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/condition/list/
これは、毎週日曜日版の新聞にその1週間の出来事、各原子力建屋内の放射線量値及び汚染水の量が記載されていますものです。
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本書は、雑誌『SIGHT』2011年夏号及び冬号に掲載されたインタビュー集である。その雑誌の編集長渋谷陽一さんと著者たちとの対談なので、読みやすいです。本書の目的は、「原発利権の上に成立してしまっている」「社会全体の構造」を明らかにすることである(まえがき2ページ目)。
本書の著者は、飯田哲也、上杉隆、内田樹、開沼博、小出裕章、古賀茂明、坂本龍一、高橋源一郎、田中三彦、藤原帰一、保坂展人、丸山重 . . . 本文を読む
本書は、明治創業の大手商社が経営不振から、会社更正法の申請により、裁判所から保全管理人に選任された弁護士宮野が様々な困難を乗り越え、見事に会社を立ち直した過程が描かれている。
宮野の高校時代のクラスメートという設定の有沢のセリフに、「撤退の号令は勇気が要ります。しかし、それこそが経営判断なんです。」(89ページ)というものがある。日本には、この経営判断がきちんと出来る経営者は残念ながら、多くはな . . . 本文を読む