楽しいブログ生活

日々感じた心の軌跡と手作りの品々のコレクション

知ってしまえば一瞬で世界は広がる

2011-04-17 20:41:42 | グルメ

以前にお話した“とりふね舞踏舎”の三上賀代さんの講演会があって「あわぎんホール」に出かけて来ました。
三上さんは暗黒舞踏の創始者である土方巽に師事し、“舞踏”を引き継ぐ形で舞踏集団「とりふね舞踏舎」を主宰、現在も海外公演など精力的な活動を続けている舞踏家です。
言いたいことは山ほどあったろうと思われますが、わずか30分ほどの講演でその世界のどれほどを伝えられましょうか。
本人の無念を慮ってしまいました。

さて、印象に残っている言葉に「硫酸の入った“たらい”を頭に乗せ、刃の敷かれた床を歩く」という如何にも極限の世界を想起させるものや、「詩文が非常に難解なんだが、開けていて独りよがりではない」(パープリンな記憶に基づいているので、少し違った表現だったかもしれない)という土方を賛美した言葉、また土方が書いた文章のこうしたくだり「びっこの犬が人目を避けて逃げるのを、子供が石や棒で追跡して、壁板の当りに追い詰めて、やたらに叩きのめしてるいるのを見ますと、私はある種の嫉妬を犬に感じます。なぜなら、得をしているのは犬の方だからです。犬が人の子を誘惑して、場所柄もわきまえず、あらん限りの姿態をさらしているからです。~以下略」に対して、土方は子供の目線を持ってたんですね、という解釈などがあります。

短絡的にマゾなどと切り捨ててしまうのが、いかに了見が狭く、感性が貧しいものであるかをオベンキョしたような気もします。
また野口体操の創始者、野口三千三にも師事していた関係で、舞踏舎の修行のひとつに「卵を立てる」というのがあって、目からうろこ的発想の転換と身体を全体コントロールすることによって、必ず成功するんだそうです。
野口三千三さんは彼の指導によって、生徒全員が大車輪が出来るようになったという伝説的逸話の持ち主で、日本人の身体をとことん研究してそのメカニズムを知り尽くした身体のスペシャリストらしいです。

で、短い講演のあとパネルディスカッションがあって、パネラーに三上賀代さんを始めとして
我が講師、宮田小夜子先生、徳島の芸術文化に多大な功績を残した故・檜瑛司氏の次女、檜千尋さん、北島町創世ホールの小西昌幸さん(ここで会うとは思ってもみませんでした)、コーディネーターとして浅香寿穂さん(徳島市文化センターの芸術監督)らが参加だったのですが、小西さんによると舞踏公演の音楽担当のJ・Aシーザーさんというのが、ロック界では知る人ぞ知る有名人なんだそうで、いろんな事を知れば知るほど自分がものを知らないという事を知るばかりです。

もっとも、全ての分野に通暁するというのは不可能な話で、知らなきゃそれまで、知ると不思議にまた関連の世界が開けていくのがおもしろいところですが。

実はこのあと「徳島そごう」でちょっとした催し物を見てきたんですが、何だか今日は長くなってしまったので、続きはまた明日のこころで、本日はこの辺でお終いといたします。

写真は昼食にいただいた、ホテルサンシャイン、アネックスの鳴門金時コロッケ定食。
お安いわりに品数があって、お得メニューです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする