

ずっと以前に紹介したオリンパスのC-2100UZで撮ったアオサギとチュウサギです。
1/2インチ211万画素、バリアングルプリズムの手ぶれ補正、10倍ズーム機で、補色フィルターCCDなので、緑色系の表現が苦手なカメラです。
このカメラ、結構優秀で、今でも、jpg撮ってだしで、充分鑑賞に耐える絵を吐きます。
2枚の写真はオリジナルをリンクしてるのでExifを確認していただければ判るのですが、望遠端の70mm(380mm相当)で撮影してほぼブレなく写っています。
また、流石に拡大すれば粗さが目立ってしまいますが、チュウサギの白い羽根、アオサギの青灰色の羽根のグラデーションの出方、立体感が見事です。最近の高画素機で、このくらいの表現をする機種はいくらでもありますが、200万画素のカメラでもこれだけ表現できるのです。
もっともこのC-2100UZは販売的には失敗したカメラでした。コンパクトデジカメの域を超えたボディサイズで頂点を目指した機種でしたが、鳴かず飛ばずで、叩き売りされた代表格の機種でもあります。
ただ、その性能は、数年以上経って、画素数やら、画像エンジンやらが時代遅れになっても、中庸としての機能を維持し続け、記録メディア(スマートメディア)の不利を越えて、愛好者には長く使われた機種でもあります。
いまやケータイやスマホのカメラでさえ800~1000万画素超の素子を積んでます。
たしかに、充実したカメラアプリやWebサービスのおかげで、いっそう便利になったのですが、絵としてはのっぺりとしていて、レリーズ感はシャッターチャンスという概念すら語れないほど、プアです。
もちろん真っ当なカメラでは、古いC-2100UZよりずっとましな写真が撮れます。解像感も比べものになりません。ビューファインダーもニコンやソニーなどのミラーレス一眼の液晶ファインダーはC-2100UZとは比べものにならないくらい優秀です。
ただ、この写真のデータサイズは1.2MB位です。このくらいのサイズでこの表現が出来るカメラ(というかレンズ)は限られてしまいます。
ネオパンSSよりトライXのかっちりとした粗さが好きだったオッサンの懐古趣味なのかもしれませんが、双眼鏡の6倍(低倍率)に勝間光学さんの製品などがあるように、200~600万画素で、レンズとファインダーとレリーズが良く、マニュアルでの補正機能(ピント、露出)が優れたカメラ、が普段撮りにちょうど良いと思うのです。低画素=トイカメラという図式ができあがり、写りを追求した低~中画素のカメラなんて、望むべくもないのかなぁなんて思います。