テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

恋しくて仕方ない

2013-07-26 23:56:12 | 日記
平均余命からすると、もう余すところは半分もないブログ主ではありますが、不思議と子供の頃のことは良く憶えています。

まだ小学校にあがるまえ、私立の幼稚園で知り合ったかわいい女の子、トモちゃんに、卒園後、偶然に会って、はずみで仲良くなって、一度きり、とことん遊んだこと。
冬の屋外プールで夢中になってヤゴを採ったこと。
学校ですっころんで、前歯が少し欠けたこと。
校庭で割ったガラス瓶の切り口が、その後の長い経験のなかでも比肩するものが全くないほど鋭い切れ味で、鳥の羽が触れたときほどの感触もないのに、指先の皮膚をスッパリと切り裂いたこと。
コマを空中に回し投げて、手のひらで受け取るのがなかなか出来なかったこと。
上級生や府下屈指の水泳部の黒い弾丸選手を差し置いて、見事なキックとストロークのブレストで泳いだこと。

その他、いままでにもいろんなことを、このブログでも、紹介というか、恥さらししてきましたが、そんな昔のことを思い出すときの気持ちが今回のタイトルです。
過去に囚われすぎているつもりはなく、これから先にも、やりたいこと、たのしみたいこと、知り合いたいことはあるのですが、記憶の深いところから、上に挙げたような情景が浮かんできたとき、満たされた感覚とともに、もう繰り返しては味わえない諦観が湧いてきます。なかには、苦い思いや、いまでも恥ずかしくなるような情動を伴うものもありますが、おそらくは、自分以外には誰にも分かち合えない、瞬く光のような記憶です。
自分とともにありながら、手の届かない、そんなものごとたちに対する気持ちなのです。