’201029 日本固有種の「ジンジソウ(人字草)」 別名:モミジバダイモンジソウ(紅葉葉大文字草)
ユキノシタ科の多年草。本州(関東以西)、四国、九州に分布。
花期:9~11月。花は白色で、上の3個の小さい花弁に黄色斑点がある。葯は橙黄色。
下に垂れた2個の花弁の長い形態を漢字の「人」の字に見立てたことに由来。
「ダイモンジソウ(大文字草)」と比較して、葉がやや深く切れ込んでおり、円腎形~円形。
葉が紫色(銅葉)の「ムラサキジンジソウ(紫人字草)」などの品種もあります。
「ダイモンジソウ(大文字草)」北海道から九州に分布し、山地の湿った岩上に生える。
草丈は10~30cm。花期:9~11月。花は漢字の「大」の字のように見え、花弁には斑点がない。
先端に花径約2~5cmの花を「円錐花序」でたくさんつけます。
多くの変種、品種があり、花色、花形など様々な「ダイモンジソウ」がある。
黄色や赤、ピンク・クリーム色などの花を咲かせる品種もあります。
切れ込みのある丸い葉は厚みがあって柔らかい。
「ウチワダイモンジソウ(団扇大文字草)」本州~九州に分布。
山地の谷沿いの岩上に生える「ダイモンジソウ」の変種。
花期:8~10月。白色の5弁花で「ジンジソウ」のような斑点はなく、開花直前の葯は橙赤色か暗紅色を帯びる。
花の形だけでは区別しにくく、「ダイモンジソウ」よりも草丈が低いのが特徴。
茎や葉に比べて花が大きくて、「大」の字の白い花が際立つ。
葉は倒卵形で3~7浅裂~中裂し、基部はくさび形で、鋸歯がある。
「センダイソウ(仙台草)」ユキノシタ科
花期:9~10月。本州(紀伊半島)、四国、九州に分布。
産地を仙台と誤解したためにこの名があるが、仙台には自生しない。
花は「ダイモンジソウ」と同じで花弁が細く、上部の3個の花弁が短く、下部の2個の花弁が長い「大」の文字の形をしている。
葉が卵円形で7~9浅裂し、質は厚く、光沢がある。「センダイソウ」の葉の切れ込みは変化が多い。
「モミジバダイモンジソウ (紅葉葉大文字草) 」
「センダイソウ」の変種で葉の切れ込みが深くなったもの。
【参考】同属で春(5~6月)に花が咲く「ユキノシタ(雪の下)」↓ 本州から九州に分布。
日本、中国から朝鮮半島に分布。BOSOのフルハウスの林縁にも沢山生えています。
下2枚の花びらだけが大きな白い5弁花。上3枚の花弁には濃紅色の斑点があります。
なお、花弁が下2枚と上3枚の同じくらいの長さで幅が狭い「ホシザキユキノシタ(星咲雪の下)」もあります。
高知城の石垣に生えていたユキノシタ
フルハウスのユキノシタ。
葉の模様や色合いに変化が多く、斑入り葉や八重咲きなどの花変わりも多い。