田舎へ行ってご/見てご!

二地域居住(田舎暮らし)、花・写真、古民家めぐり、カード収集、旅、日々のあれこれなど。

掩体壕:茂原市

2018年01月21日 | 気になる物(乗物・建造物・構造物:巨木など)
掩体壕:えんたいごうと読みます。

茂原市本小轡(コグツワ)大字東ノ妻1108-1にあり、市内に11基あるそうですが、この掩体壕以外は基本的に私有地(農地、住宅敷地内)であり、敷地に勝手に立ち入ることができません。

この掩体壕は戦争中に作られた施設で茂原海軍航空基地の零戦などの飛行機を敵機の攻撃から隠し、守るためのものです。
コンクリートの厚さは30~50㎝で、均等ではないようです。

大型のものでは面積365平方メートル、高さ6.7メートルあります。近辺に11基残る掩体壕のうち、写真の掩体壕は茂原市で保存・管理しているものです。
中には入れないようにロープが張ってありました。

以前行った館行市でも掩体壕を見学したことがあります。
「館山海軍航空隊」と「洲ノ埼海軍航空隊」の周辺には40以上の掩体壕が造られ、現在残っているのは、大型の掩体壕の2つ(城のものと、香(こうやつ))だけだそうです。
どちらを見に行ったか忘れました。

<追録:平成30年2月17日>
民有地にある掩体壕を見てきました。





個人所有なので耕運機などが置かれています。


竜神大吊橋:常陸太田市

2018年01月20日 | 気になる物(乗物・建造物・構造物:巨木など)
「竜神大吊橋」は竜神峡にひろがるV字形の美しい渓谷の中を流れる竜神川をせき止めた竜神ダムの上に架けられています。
(撮影:平成21年12月)

この橋は歩行者専用で、トラスト補剛型式で作られ、全長446m、中央支間は375mあります。



下流方向の風景。棚田と農村風景が広がっています。

上流方向の風景。ダム湖面よりの高さは100mあり、橋の上からのパノラマは四季折々の変化が素晴らしく眺望は抜群です。

この橋は「九重“夢”大吊橋」(大分県玖珠郡九重町)や「三島大吊橋(三島スカイウォーク)」(静岡県三島市)が完成するまで、「日本一長い人道吊り橋」でした。
※三島スカイウォークは、別に紹介していますのでそちらをご覧下さい。
因みに4位は「水の郷大吊り橋」(神奈川県愛甲郡清川村)、5位は「もみじ谷大吊橋」(栃木県那須塩原市)です。


主塔は、竜神峡にちなんで「竜」を形どっています。
竜神大吊橋は、一度に3,500人が渡っても大丈夫なように細心の工夫がこなされており、架橋地点附近で100年に1回程度吹くと想定される30メートル/秒(10分間平均風速)の状況下で安全な設計になっています。

橋を渡ると対岸に「木精の鐘」(もりのかね)というカリヨン施設があり、愛・希望・幸福の3種類の音色が鳴ります。
愛の鐘は2人でボタンを押さないとならないため、カップルに人気があるそうです。

駐車場方向(渡り始め)。右端に見える建物は「水府物産センター(1F)」&「レストラン森の風(2F)」で、お土産や農産物などを販売しています。

旧吉田家住宅:柏市

2018年01月18日 | 古民家っていいなぁ。(千葉県内)

吉田家は代々名主の役を務める大型農家で、建造物は、江戸末期から明治期前半にはほぼ現代と同様の構成となりました。

名字帯刀を許された士分格の家柄・豪農・商家といった3つの側面をもった大型民家の屋敷構えが特徴です。
現在の屋敷構えは、銅版画(明治27年)に描かれた姿がほぼそのまま残っています。

敷地面積6,518坪(21,511㎡)という広大な土地に、建築面積330坪(1,178㎡)の邸宅が建っています。

平成22年には、敷地内の8棟(主屋、書院、新座敷、向蔵、新蔵、道具蔵、長屋門、西門)が国指定重要文化財になりました。

「主屋」。寄棟造、茅葺。左側が土間、中央に張り出している「帳場座敷」、その右に式台のある玄関。

平成16年に柏市に遺贈され、修理工事の後、平成21年11月に「旧吉田家住宅歴史公園」として開園しました。屋敷前面に広大な芝生広場もあり、文化と自然をゆったり満喫できる公園です。
生け垣・板塀の後ろに見える建物は、元は醤油醸造場があったところで跡地は現在も吉田家の方がお住まいです。

主屋(1,854年築)。国指定重要文化財(※以前の建物からの建て替え)
およそ20mにもおよぶ構えの巨大な茅葺き民家。重厚な茅葺屋根は軒先で厚みが1mもあるそうです。

主屋の3間飛ばしの差鴨居と大黒柱(高さ約7m)

主屋の小屋組み。防火対策として漆喰を塗った梁。下には昔、5連のカマドがあったそうです。

主屋の右側に「式台」を設けた武家風の「玄関」(10畳)

この玄関は来客専用で家人、使用人は使用できません。

真ん中に突出した「帳場座敷(3畳)」。琉球畳が敷かれ、外から室内が見えにくいよう緑のガラスが使用されています。

土間から見て右が「店」、左が「台所」、奥が「茶の間」。梁も大黒柱も格段に太いものが使用されています。

右側が「長屋門」(1,831年築)、左は「向蔵」

 
門入り口の左右には、“馬つなぎ”と思われる三角形の石が等間隔にが並びます。

全長25m、幅5mにも及ぶ巨大な「長屋門」です。

門構えは総欅造り。門扉は欅(けやき)の一枚板で、門柱と「八双金具」で支えられています。門前の」「ソメイヨシノ」は樹齢80年といわれています。
※八双金物(はっそうかなもの):門扉・板戸などに打ち付ける装飾用の金具。

長屋門西蔵・東蔵(米蔵)の内壁は白漆喰仕上げの真壁で、米俵などで壁が傷まないように内壁全体に斜め方向に板が張り詰められています。

長屋門西蔵には、「長屋門カフェ」があり、喫茶・休憩スぺースとして活用されています。

敷地内から見た長屋門。唐草瓦と鬼瓦に吉田家の家紋「剣片喰(けんかたばみ)」が使われています。

「新蔵」(1,833年築)。国指定重要文化財 ※向蔵と同時期に建設
木造2階建て。柱に厚板を落とし込んだ板倉構法。1階の壁はねずみ漆喰、2階は白漆喰仕上げ。
“ねずみ漆喰”とは漆喰に灰を混ぜたもの。徐々に水分が抜け色が薄くなる。

主に農具類を納めていおり、壁にかけられている梯子なども当時のものです。現在1階は展示室として活用されています。

「向蔵」(1,833年築)。敷地内に現存する唯一の土蔵。2階建てで主に宝物類を納めており、𠮷田家の蔵の中でも最も格式の高い上質な造りとなっています。

「向蔵の鬼瓦」。吉田家の家紋「丸に剣片喰」の左右と下に波模様がデザイン。大棟は「青海波積み」


 
「書院」(1,854年築)。(主屋建替え時に新築)

書院庭園の「アオギリ」。青桐は中国では鳳凰が住む樹とされ、松戸の「戸定邸」などにも植栽されています。
 
12畳半の前座敷(西室)と同じく12畳半の奥座敷(東室)からなります。
奥座敷(東室)には床の間と脇に「付け書院」が設けられ、三方に120㎝の広縁を設けた正統派の客座敷です。

花菱組子の欄間。

釘隠し。他に「柏の二ツ葉」と「鶴」の釘隠しもありました。今ついている物はレプリカだそうです。

新座敷へ渡る廊下。絨毯が敷かれ、窓はサッシになっています。

「新座敷(西室、東室各2部屋)」(1,865年築)。家人の住まいなので書院に比べると質素な造りになっているそうです。

庭園の入口。奥に見えるのが「書院」です。

書院から見た「書院庭園」。左側に「アオギリ」が植栽され、中央に「七重の塔」が据えられています。

南東から見た書院庭園。奥が書院。右側に「松の木の庭門」が見えます。

平成24年9月には庭園及び屋敷林などが「旧吉田氏庭園と」して「国登録記念物(名勝)」に登録されました。

新座敷前の枯山水の庭園

吉田家は大規模な農業を営みながら代々名主の役を務め、穀物商を営むなど在郷商人として成長。
江戸後期には醤油醸造業に進出し、醤油の醸造は大正11年(1,922)に経営権を野田醤油㈱(現キッコーマン)に譲渡し廃業するまで、約100年間営んでいました。
1,826年からは幕府の軍用馬を放牧する「小金牧」の管理にあたる「牧士(もくし)」を務め、士分格の地位(名字帯刀、乗馬、鉄砲所持)が与えられていました。


旧吉田家の入園料は、60歳以上(大学生、高校生も)は100円とありがたい料金です。(大人:200円、中学生以下・障害者:無料)
今年開園10年目を迎え、総来場者数12万人を突破しました。「華之井市場」や「富士見軒森シェフのランチ」、「箏の演奏・体験」、「写真展・ 教室」などの催しも多彩です。
所在地は常磐道柏I.Cから約4Kmです。
(解説の一部は、公式HPより。詳細は公式HPをご覧下さい)

<追録>


 
長屋門前の「ソメイヨシノ(染井吉野)」が咲いた時の写真が見つかりました。


Boeing 747(ジャンボ):成田市(さくらの山公園)

2018年01月16日 | 気になる物(乗物・建造物・構造物:巨木など)

「ボーイング747-400」、アメリカ・ボーイング社開発の超大型旅客機。

’090725 成田市「さくらの山公園」で撮影した「JAL747-400型機 機番JA8918」。
機体の垂直尾翼のマークが、今は「鶴丸」ですが、当時は「The Arc of the Sun(太陽のアーク(円弧))」と呼ばれるロゴでした。
左側に見える建物は「マロウドインターナショナルホテル成田」。

’1990年(平成2年)の就航開始以来、21年にわたって活躍してきた、日本航空のジャンボジェット・ボーイング747-400型機(通称ダッシュ400)が、’1102の最終運航をもって、全機退役となり、41年にわたる日航ジャンボ機の歴史に、終止符が打たれました。
最後の運行は、ホノルルからのJL75便と那覇からのJL3098便です。

’091004撮影

 The Final Touch Down ありがとうジャンボ

 Farewell to JAL Boeing 747-400

「さくらの山公園」から見た成田国際空港。

この公園は、空港に隣接(北側)していることから飛行機を間近で見れます。

園内には、成田国際空港建設によって失われた、サクラの木が植栽されていて、公園の名称となっています。

飛行機のエンジン音が凄く、迫力満点です。(写真:「コリアンエアー:大韓航空機」)

公園所在地:成田市駒井野字山ノ台1338-1

<追録>
ボーイング747は、旅客機としては国内で運行していませんが、日本貨物航空(NCA:Nippon Cargo Airlines)が、日本の航空会社で唯一「ジャンボ」(13機)を運行しています。
NCAは日本郵船グループで、日本唯一の国際線貨物専門の航空会社。
アジア、アメリカ、ヨーロッパに週60便を運航しているそうです。
因みに、日本政府専用機も「ジャンボ」(747-400)ですが、こちらは航空会社ではなく国が所有しています。

<追録>日本政府専用機「ボーイング747-400」の後継機として、「ボーイング777-300ER」が選定され、平成29年度から運用されます。

<追録>
ANA国際線ジャンボ、最後まで残ったJA8958の写真が見つかりました。

(撮影:’091004:さくらの山公園)





機体記号: JA8958

<追録>
「航空科学博物館」(’091004撮影)所在地:千葉県山武郡芝山町岩山111-3(成田空港隣接地)

ボーイング747-400 大型模型

世界最大(当時)の可動する模型(1/8)で、外形や各部の動きも可能な限り実物と同様に再現。

 

<追録>'200730 共同通信

米航空機大手ボーイングは29日、「ジャンボ」の愛称で親しまれた大型機「747」シリーズの生産を2022年に終了すると発表。

1970年に就航し、大量輸送を担って海外旅行を身近にした立役者が、半世紀にわたる歴史に幕を下ろす。

ジェットエンジンを4基備え、機体前方2階建てが特徴だった。


古民家カフェ&ベーカリー「おちちや」:いすみ市

2018年01月14日 | お気に入りのお店(BOSO編)
昨日(1/13)、予てから行きたいと思っていた古民家カフェ&ベーカリー「おちちや」に行って来ました。我が家からは、車で約1時間かかります。

カテゴリーを「古民家っていいなぁ。」(千葉県内)」にしようか、「お気に入りのお店」(BOSO編)にしようか迷いましたが、「お気に入りのお店」(BOSO編)にしました。

写真の右側が砂利道で、こんもりとした森の奥が「おちちや」です。

以前紹介した手打ち蕎麦「幸七」(築200年の古民家)のすぐ近くですが、県道から細い道を入り、更に砂利道を進んだ先にあります。

「幸七」は、御宿町上布施ですが、「おちちや」は、いすみ市上布施にあります。(昔、このあたりは布施村でした。市町村合併の結果でしょうか?)

砂利道に入る曲がり角には、「おちちや」の看板がありますが、建物(店舗)が見えないので見落とすところでした。

周辺は田園風景が広がり、とても長閑な雰囲気の場所にあります。

店に通じる砂利道を入って行くと、入口に「以文会発祥之地」と「薫陶学舎跡」という 2本の石碑が建っていす。

「以文会」は 千葉県の夷隅(いすみ)地方に結成された 自由民権派の政治結社で、以文会の主宰者である井上幹は豪農の子として生まれ、以文会の教育機関としてこの地に“薫陶学舎”を設立して人材の育成にあたり、また産業結社“精農舎”を設立して農業の改革を目指したとのことです。

店内の壁には、昔の建物(井上邸)の鳥瞰図(右側が薫陶学舎)が掲示されおり、往時の様子が偲ばれます。

“おちちや”は 築300年の豪農(井上家)の古民家を改装したカフェ兼パン屋さんです。





正面のドアが店の入り口。

蔵。

敷地面積はなんと2,000坪もあるとか。大きな蔵や昔の井戸も残り、周囲には風除けに大木が植えられています。

入母屋造りの大屋根は、茅葺にトタンを被せてあり、かなり大きな建物です。

店内は石油ストーブ3台がフル稼働していましたが、古民家特有の隙間風で寒く、暖房効率が悪そうです。炬燵もあります。

大黒柱。真黒ですね。

伝統工法で建てられた古民家は、夏は涼しく過ごせますが、冬の寒さはある種の宿命と言えます。昔は、囲炉裏や釜など、屋内で火を焚き、その熱で暖を取っていたので、柱や梁などは煤で真っ黒になり、磨いて黒光りし古民家特有の雰囲気を醸し出しています。古民家に住むにはそれなりの覚悟と対策が必要になります。

梁や柱が巨大と言えるほど太く、これぞ「The 古民家」という重厚感ある佇まいです。

古民家は大きな地震が起きても、躯体が束石の上に乗っているだけなので、壁が落ちたり、建付けが悪くなったりしますが、倒壊することはないそうです。
300年前にどうやってこんなに大きい梁・桁を組み上げたのか不思議です。

店内は、古民家に相応しい家具・調度品が設えてあり、パンやタルト、スコーンなどが入ったショーケースはとても味のある古い家具でした。

店主のセンスが感じられる店内です。春から秋はゆっくり寛げそうです。



床はあとで張ったようです。

入口脇のテーブル席。
私は、ホットコーヒーに「桜あんぱん」、あーちゃんは、紅茶と「リンゴジャムパン」を頂きました。御馳走様でした。

店主(奥様)の方はとても気さくな方で、この古民家のことなど色々と話してくれました。
この家を借りて住み始めて15年以上になるそうですが、前の住人も20年位借りて住んでしたそうです。

建物は、東向きに建てられており、南側は風が強く、潮風で樹木の葉が黒くなってしまうそうです。この地方の古い建物は東向きに建てられている家が多いそうです。
また、敷地が広大であるため草刈がかなり大変だとか。最初に刈ったところは2週間後には元の状態に戻ってしまうそうです。
お風呂は、今でも毎日、薪で沸かしているそうです。トイレを利用させていただきましたがとてもレトロな仕様でした。
私も、いつか古民家に住みたいと思っていましたが、色々な事情から今の家になってしまいました。

「おちちや」は、JR外房線御宿駅から約5km(車で約8分)のところにあり、木曜日と土曜日の11:30~15:30の4時間の営業です。念のため、fasebookで確認して下さい。

帰りに大多喜町の道の駅「たけゆらの里おおたき」立ち寄り、農産物を購入して帰路につきました。「おちちや」から30分位です。

勝浦に向かう国道297号線沿いにあり、少し小さめの道の駅です。大多喜といえば「筍」なので、シーズンに寄ってみて下さい。

入口にかなり大きな牛のオブジェがあります。なぜ?(お勧めがソフトクリームなので?)

休憩所とトイレを跨ぐようにかけられた屋根のてっぺんにある風見鶏。