ミューズの方舟主催の自作スピーカーコンテスト2013の様子を連載しています。
今回は、連載2回目。
気合の入った力作の登場です。
まずは、藤澤さん。
市販スピーカーのような美しい仕上がりのスピーカーで、
搭載されているユニットは見慣れないものでした。
このツイーターはMUNDORFの「AMT 21CM 2.1」というもの。
ググってみると、海外で3~4万円/本ぐらいで流通している高級品のようでした。
動作原理としては、いわゆる「ハイルドライバー」で、
ELACや、ADAM Audioのツイーターと似たようなものだと思います。
「測定に拘った」という藤澤さんは、
まず、TSパラメーターの測定を実施し、FW108Nの特性をFs=59Hz、Qts=0.29、Vas=3.3Lとして、エンクロージュアの設計を進めていったとのこと。
まず、ユニット単独でのf特を測定し、そこから2.5kHzのクロスが最適と判断したそうです。
たしかに、FW108Nの6kHzのピークは厄介ですね。
周波数特性の測定は「ARTA」というソフトを使用。
このソフトは、各ユニットの特性を加算するなど、様々なことができるようです。
ネットワークに関しては、
2.5kHz、-36dB/oct.のカットオフ、ツイーターにノッチフィルタ、ウーハーにはインピーダンス補正回路とバッフル補正…が含まれるよう、
ソフト「SoundEasy」を使用して決定していった結果がこちら。
うーん、フルレンジ派の私にはサッパリですが、「グラウンド」に落としている表記が玄人感満点だと思いました。(適当な感想でスミマセンw)
こうして、出来上がった特性はこちら。
(近接測定での結果を加算したf特)
フラットな素晴らしい特性に仕上がっていますね!
ちなみに、バスレフダクトのチューニングはこんな感じ。
さて、前置きが長くなりましたが、
試聴してみると、やはり市販スピーカーと張り合えるだけの完成度の高い音でした。
AMT型のツイーターは、トランペットの張り出し感を演出しつつも上品さを失わない見事な鳴りっぷりでした。
チェンバロも伸びやかで、高価なユニットではありますが、価格相応以上のサウンドだなぁ~と思いました。
適切な箱容量と、ダクトチューニングにより、低音には深みとスピード感が見事に両立していました。ティンパニーも素早く立ち上がる感じで、かなり完成度の高いバスレフ箱だと感じましたね。
しっかりとした測定と、基本に忠実な作りの本機は、いわゆる「高級オーディオ」の音がしていたと感じました。
高級といっても、ペア15万以下で(たぶん)作れるのだろうから、そこは自作スピーカーのSP比の勝利だなぁ~と感じてしまいました。
さて、お次は、毎度オリジナリティに溢れる作品を持ってくる白須さんです。
「今年はイオンだ」という題名のとおり、「イオン」に着目した創意工夫満載の作品となっています。
目につくのは、左右の白い吸音材みたいなもの。
建築用の断熱材で、水分を吸ってイオンを放出する!らしいです。
さらに、怪しげなムードを漂わす「ロウソク」ですが、これも燃えるときにイオンを発生して、劇的な音質改善をもたらすとか。
なんだか信じがたい話でもありますが、実際に効果があるのですから、搭載しない訳にはいかないでしょう♪
もちろん、昨年から続けている「除電」「ラジウム」も全力投入なので、外見だけでなく、中身もいろいろと凄いことになっているようです。
詳細は、ブログ「白須のブログ」を見て頂ければと思います。
http://d.hatena.ne.jp/arcs2006/
ツイーターとして使用するユニットは、FOSETXのFE83En。
非常にメジャーなユニットですが、墨塗装でイオン化(除電?)対策もバッチリです!
エンクロージュア自体は、FE83En用に作製したもので、
FE83Enの取説に載っている、一般的なダブルバスレフとのこと。
そんな強烈な外観(いや中身も凄いw)の本機ですが、
いざ鳴らしてみると、案外素直な音がしていました。
「普通」と言ってしまえば、一言で感想が終わってしまうのですが、
バイオリンの切れ込み感など、毎年感じる白須さんらしいサウンド(これが除電&イオン化の音?)だなぁと思いました。
情報量が多く、歪みが少ないためなのか、
パワーアンプが悲鳴を上げるような電力をスピーカーに入れても、意外に違和感なく聴けてしまうのです。
普通なようで、なんか不思議な感じ。これがイオン化のミソなのでしょうか。
スピーカーの特性に着目して、丹念に作りこむスピーカーづくりがあれば、
自分の感覚とアイディアから、至上の音を目指すスピーカーづくりもある。
そんな自作スピーカーの楽しさを、改めて感じさせてくれた2作品でした。
まだまだスピーカーコンテストは続きます!
今回は、連載2回目。
気合の入った力作の登場です。
まずは、藤澤さん。
市販スピーカーのような美しい仕上がりのスピーカーで、
搭載されているユニットは見慣れないものでした。
このツイーターはMUNDORFの「AMT 21CM 2.1」というもの。
ググってみると、海外で3~4万円/本ぐらいで流通している高級品のようでした。
動作原理としては、いわゆる「ハイルドライバー」で、
ELACや、ADAM Audioのツイーターと似たようなものだと思います。
「測定に拘った」という藤澤さんは、
まず、TSパラメーターの測定を実施し、FW108Nの特性をFs=59Hz、Qts=0.29、Vas=3.3Lとして、エンクロージュアの設計を進めていったとのこと。
まず、ユニット単独でのf特を測定し、そこから2.5kHzのクロスが最適と判断したそうです。
たしかに、FW108Nの6kHzのピークは厄介ですね。
周波数特性の測定は「ARTA」というソフトを使用。
このソフトは、各ユニットの特性を加算するなど、様々なことができるようです。
ネットワークに関しては、
2.5kHz、-36dB/oct.のカットオフ、ツイーターにノッチフィルタ、ウーハーにはインピーダンス補正回路とバッフル補正…が含まれるよう、
ソフト「SoundEasy」を使用して決定していった結果がこちら。
うーん、フルレンジ派の私にはサッパリですが、「グラウンド」に落としている表記が玄人感満点だと思いました。(適当な感想でスミマセンw)
こうして、出来上がった特性はこちら。
(近接測定での結果を加算したf特)
フラットな素晴らしい特性に仕上がっていますね!
ちなみに、バスレフダクトのチューニングはこんな感じ。
さて、前置きが長くなりましたが、
試聴してみると、やはり市販スピーカーと張り合えるだけの完成度の高い音でした。
AMT型のツイーターは、トランペットの張り出し感を演出しつつも上品さを失わない見事な鳴りっぷりでした。
チェンバロも伸びやかで、高価なユニットではありますが、価格相応以上のサウンドだなぁ~と思いました。
適切な箱容量と、ダクトチューニングにより、低音には深みとスピード感が見事に両立していました。ティンパニーも素早く立ち上がる感じで、かなり完成度の高いバスレフ箱だと感じましたね。
しっかりとした測定と、基本に忠実な作りの本機は、いわゆる「高級オーディオ」の音がしていたと感じました。
高級といっても、ペア15万以下で(たぶん)作れるのだろうから、そこは自作スピーカーのSP比の勝利だなぁ~と感じてしまいました。
さて、お次は、毎度オリジナリティに溢れる作品を持ってくる白須さんです。
「今年はイオンだ」という題名のとおり、「イオン」に着目した創意工夫満載の作品となっています。
目につくのは、左右の白い吸音材みたいなもの。
建築用の断熱材で、水分を吸ってイオンを放出する!らしいです。
さらに、怪しげなムードを漂わす「ロウソク」ですが、これも燃えるときにイオンを発生して、劇的な音質改善をもたらすとか。
なんだか信じがたい話でもありますが、実際に効果があるのですから、搭載しない訳にはいかないでしょう♪
もちろん、昨年から続けている「除電」「ラジウム」も全力投入なので、外見だけでなく、中身もいろいろと凄いことになっているようです。
詳細は、ブログ「白須のブログ」を見て頂ければと思います。
http://d.hatena.ne.jp/arcs2006/
ツイーターとして使用するユニットは、FOSETXのFE83En。
非常にメジャーなユニットですが、墨塗装でイオン化(除電?)対策もバッチリです!
エンクロージュア自体は、FE83En用に作製したもので、
FE83Enの取説に載っている、一般的なダブルバスレフとのこと。
そんな強烈な外観(いや中身も凄いw)の本機ですが、
いざ鳴らしてみると、案外素直な音がしていました。
「普通」と言ってしまえば、一言で感想が終わってしまうのですが、
バイオリンの切れ込み感など、毎年感じる白須さんらしいサウンド(これが除電&イオン化の音?)だなぁと思いました。
情報量が多く、歪みが少ないためなのか、
パワーアンプが悲鳴を上げるような電力をスピーカーに入れても、意外に違和感なく聴けてしまうのです。
普通なようで、なんか不思議な感じ。これがイオン化のミソなのでしょうか。
スピーカーの特性に着目して、丹念に作りこむスピーカーづくりがあれば、
自分の感覚とアイディアから、至上の音を目指すスピーカーづくりもある。
そんな自作スピーカーの楽しさを、改めて感じさせてくれた2作品でした。
まだまだスピーカーコンテストは続きます!
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