オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)

スピーカー工房「オーディフィル(AudiFill)」の公式ブログ。
リアルで心地よい音の【ひのきスピーカー】を製作中。

スピーカーユニットの固定方法(01)

2022年08月06日 15時20分52秒 | オーディオ
今回からは、少しニッチなテーマである
スピーカーユニットの固定方法」について考えてみたいと思います。




スピーカーユニットとは、スピーカーのなかで音が出る部品です。

音はすなわち空気の振動なので、
スピーカーユニットは振動の影響をシビアに受けることが知られており、
固定方法も様々なパターンが存在します。

 

一番シンプルでオーソドックスなのは、
スピーカーユニットのフレームにネジ穴を開け、
スピーカー正面のフロントバッフルにネジ止めする方法です。

大半の市販スピーカーはこの方式をとっており、
イメージしやすいと思います。




ただ、スピーカーユニットの動作原理から考えて、
振動の基点となる、磁石のところを支えるべきじゃないの?
という考え方もあります。

ならば、後ろから引っ張ったらどうか。

   

確かに、これは良さそうです。
スピーカーユニットを支えるフレームの強度が十分でなくても、
磁石のところを固定してしまえばOKなのです。




先ほどの図を見ると、
磁石と背面の板が固定されている構造になっています。

   

振動の基点となる磁石を支えるのは良くても、
背面の板の【剛性】は十分なのか
という問題があります。

せっかく磁石を支える構造にしても、
その支柱が揺れてしまっては意味がありません。


なるほど。
では、下から支えてみるのはどうでしょうか。

   

下から支えれば、あとは地面が強固であればOKです。
確かに、これは良さそうです。





こんな風に、歴史的に色々なアイディアが生み出されて、
数々のスピーカーが生み出されてきました。

たとえ現代のハイエンドスピーカーでもスピーカーユニットの固定方法は様々です。


この連載では、「これが最高の固定方法だ」と結論づけるつもりはありません。

様々な方式と、その主張や実例を学んでみることで、
より広い視点でスピーカーを見ることができるのではないかと思っています。


どうぞお楽しみに。




ひのきスピーカー「SOLA Mk2」の詳細はこちら。





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