ハンセン病元患者家族訴訟の控訴断念…

　ハンセン病の患者を国が強制的に隔離した政策で、人権侵害された家族らが起こした訴訟は、熊本地裁で賠償請求が認められました。

　これに対して関係官庁は、時効などを理由に控訴する構えでしたが、安倍首相が昨日突然控訴断念を発表しました。

　元患者の家族が世間から受けてきた仕打ちに対して、間違った政策で多くの人の心を傷つけてきたのですから、当たり前と言えば当たり前です。

　先日行われた参院選の党首討論で野党からこの問題が出され、首相に「控訴断念」の決断を迫られたのが大きな理由でしょうが、どう見ても選挙対策としか思えないのは、じいちゃんの穿った見方でしょうか。

　官僚たちは、この訴訟は勝てるからと当然控訴を考えていたようですが、首相の鶴の一声には逆らうことはできません。

　控訴は断念したけど、選挙で勝ったら何もしないというのでは困ります。

　それをやりかねない人ですからね。

　参院選に入っても、選挙戦は中々盛り上がらないし、首相にとっては野党も反対できない点数稼ぎにはもってこいの判断でした。

　米国とイランの仲を取り持とうとイランに出かけたり、Ｇ２０での成功で人気を得ようとしたり、韓国への輸出規制で反韓の姿勢を見せたりしていますが、どれもこれも今一の印象しかありません。

　そこでもう一つ何かやったろうと小さな知恵を働かせたんでしょうね。

　まあ、普通の国民は安倍首相の一連の選挙対策に「よくやってるじゃ～ないか」という反応をするでしょう。

　こんな浅知恵で国民が踊らされ、将来の危険な国づくりの基礎となるようなことは避けなきゃ～いけないと思うのですが、結局はこれも犬の遠吠えで、与党が勝っちゃうんでしょう。

　野党があまりにもダラしないですから…。