芸能界の体質改善

　ジャニーズ事務所や吉本興業などの芸能事務所には、コンプライアンスに引っ掛かりそうな不祥事が内包されているというのは一般的にもよく知られた話です。

　芸能興業なんて本来の発生が地元の興業士（ヤクザさんたち）が芸人を引っ張ってきて、一般人に娯楽を楽しんでもらったということがほとんどで、大相撲の地方巡業なども、昔は（今もか？）この手の人たちが絡んでいることが多かったのです。

　現在では、強面の人たちは水面下に潜んで、真っ当な会社として運営されていますが、一歩間違えばヤバい世界に変わりありません。

　ジャニーズ事務所がＴＶ各局に元ＳＭＡＰメンバーの出演の妨害したり、吉本興業が闇営業を見て見ぬふりをしたり、芸人を恫喝したりするのは、未だに古き悪しき時代をその体内に潜めているからです。

　海外の契約社会においては、契約書によって労働者と雇用者の関係がハッキリと明記されていますが、日本の場合には広告代理店が絡む契約ぐらいで、所属する俳優や女優、タレントなどとの契約書は一部しか結ばれていないのではないでしょうか。

　またＴＶ局などと芸能事務所のギャラなども口約束が多いのでは…。

　アイドルたちの契約でも、事務所は売るために多額の費用をかけるのだからと言って、爆発的な人気を短期間で得ると安い月給で酷使するという構造が定着しています。

　毎年何十人ものアイドルやタレントを売りだそうという事務所では、その中から稼ぎ頭が一人出れば儲けもので、ＴＶやラジオ、地方営業などなど倒れるまでしゃぶり尽くすのです。

　こうした奴隷のような一面を持つ芸能界の体質改善は、果たして必要なのか？

　売れ続ければ、大金持ちになれるし、楽しい未来が待っていますが、売れなきゃ～やめるか、社会の底辺で生き抜いて行くしかありません。

　芸人なんて、売れるのは一握り…。

　苦節３０年でやっと日の目を見たという人も多いのです（一生売れなくてやめてく人はその何十倍もいる）。

　こういう特殊な社会を形成している芸能界に必要な体質改善とは一体どんなものでしょうか？

　じいちゃんが思うに、まず、第一にいつまでも売れないのに芸能活動する人たちに「あんたはもうやめた方がいい」という印篭を渡してあげること。

　二つ目は、売れるために使った予算を回収したら（これはタレントさんにキチンとこれだけの予算を使うと初めに報告し、納得を得ることが必要。）売出予算を使い切っても売れなかったら、やめさせるべきで、売れたら新たな歩合制の契約書を取り交わすこと。

　三つ目に売れない時代に闇営業したり、バイトするのは見逃してるんだから、事務所経由でない仕事を受けてもいいのか、ダメなのかを契約書に明記することも必要。

　そして最後に、何を持って契約を打ち切るのかという所では、本人の意思と事務所の意思をよく突き合わせて、簡単に言えば事務所にとって必要のない人材はリストラするということしかないでしょう。

　仕事もないのに、売れるかもと引き留めておくのは事務所にとっても負担でしょうからね。

　本人が続けたければ、次の事務所を探すしかないんです。

　それほど厳しい世界だということを一般の人たちには分って欲しい。

　売れてる人たちは、何か特別な才能を持った天才たちだけなんですから…。