変温動物のほんとうはあったかはーと

冷たくないよ、ちょっと心が暖かくなる話を書きます。

温泉での話

2007-09-18 14:12:46 | Weblog
連休の時、温泉に入ることができた。

温泉に入るのは、好きなのだ。

私の母も温泉がすき。父が亡くなる前は、「温泉友達」という仲間が4人いた。母の運転する乗用車に皆が乗って、市内のあちこちの温泉に通ったという。今は、その仲間もそれぞれ、体調を崩して、そういう機会がほとんどなくなった。歳をとるということは、そういうことだろう。

さて、話を戻す。

その母も連れて、少し足を伸ばして、古い温泉に入りに行った。

そこで聞いた会話。

「昔の人はなあ、、こんな思いをせずに、働いて働いてなあ、、」
「そうよなあ、、ええ思いができて、、」

脱衣所での二人のおばあさんたちの会話だ。
その二人は、察するに、80歳、いや90歳は近いかとと思う。

長生きできて、こうしてお休みの日にゆっくりと温泉に入ることができる幸せを実感しているのだろうと思う。

そんな会話を聞いたことを帰りの車の中で夫に話した。
すると、夫も面白かったと話し始めた。

4人のお年寄りたちが、安倍首相辞任劇を話し始めたという。
その内容は、たいした根拠もなく、でもまるで確信を持ったかのごとく話している。それが、結構面白い。やがて、夫がその場から離れ上がろうとした時、

「すまんのう、脱衣所のテレビ、相撲に変えるように、いうてくれまいか」
「え、、はあ」

夫は、まあ、分かりやすく言えば、観光地に行くと、必ず「すみません、シャッターを押してもらえませんか。」と頼まれるタイプ。

夫は、そういわれるまま、チャンネルを変えてもらったという。

この温泉は、入り口に、温泉の効能と共にその古い歴史を大きな看板にその由緒を書いている。

こうした地元の人達に愛されてきた温泉なのだろう。
お年寄り達のゆったりとした会話と少しぬるっととした肌触りが気持ちよくて、ほんわかとしてしまった。

そうそう、母が、帰りがけに無花果を買ったので、それも食べた。甘くて美味しかった。いい「おまけ」だった。