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安倍は絶対に許さない
当時の自民党代議士会でも、安倍の目の前で石破はこう発言している。
「首相は『反省すべきは反省する』と言ったが、何を反省し何をどう改めるのか、はっきりさせるべきだ!」
結果的に、安倍は体調不良で総理の座を投げ出した。
安倍にとって石破は一貫して憎悪の対象だ。
この1年間、モリカケ問題で石破が自分を批判し続けてきたことも、「後ろから鉄砲を撃つ」ことの再来なのだ。
「石破をぶっ潰す」ために安倍はなりふり構わない。とりわけ、地方票対策だ。
'12年の総裁選では、地方票300票のうち、石破165票、安倍87票。36都道府県で石破に負けている。
そこで安倍は4月20日の山口県議を皮切りに8月1日の浜松市議にいたるまで、16都道府県の地方議員と連続で面会。
さらに4月から大阪府、北海道、滋賀県、埼玉県と地方を月1回訪問、地方県連の幹部たちと直接相対している。
地方議員が宴会をやっていると聞けば側近議員を訪問させ酒を差し入れさせるなど、その行動は用意周到である。
石破派の代議士・後藤田正純は顔をしかめる。
「官邸の露骨な切り崩しはあるよね。
6月24日に、無派閥の愛知治郎参議院議員(宮城県選出)のパーティーに石破さんと俺が出席したときも、その話を官邸が事前に聞きつけ、わざわざ10日ほど前に総理が自民党宮城県議団と官邸で面会したんだ」
石破とて手をこまねいているわけではない。
――地方をまわっていての感触は?
「昨日も兵庫に行ったんですが新幹線に乗っていても話しかけられることがとても多くなりました。
なにかおかしいんじゃないか、っていう思いは国民の中にもあるんじゃないでしょうか」
とはいえ地方票をどう制したとしても議員票での闘いは、限りなく厳しい。
細田・麻生・二階の3派に加え、岸田派も安倍支持を打ち出したからだ。
そこで焦点は冒頭の青木幹雄になる。
7月25日、青木は参院幹事長の吉田博美に「石破で行け」と指示した。
約1週間後の31日に青木と会った派閥会長の竹下も「安倍に歯止めを掛けるためにも石破に闘わせたほうがいい」と命じられている。
「派閥内でも安倍シンパの茂木敏充や山口泰明は安倍にまわるが、拘束はしない。
だが参議院のみならず竹下派の石破支持は堅い」(竹下派議員)
むろん、青木とて現段階で石破が勝つとは本気では思っていない。
「青木さんは『本格的に動くのは総裁選が終わってからだ』と言っています。
来年の参院選では自民党の議席減は確実で、野党が統一候補を立ててきたら勝てない。
安倍が3選されても『支持率が落ちれば、お前を替えるよ』というブラフをかけ続け、参議院竹下派の干し上げを牽制しているわけです」(自民党幹部)
ドンの動きは老獪だ。
青木幹雄は岸田派のドン・古賀誠や、石原派のドン・山崎拓とも頻繁に接触している。
竹下派に加えて、2派の一部が加われば、勢力図は変わる。
何より、石破に近い小泉進次郎が動くならば可能性は出る。
石破に進次郎のことを訊ねた。
―小泉進次郎さんとは政策的にも協調できるのではないか?
「当選1回の若手だった6年前の進次郎さんと、今の進次郎さんでは立場も違う。
私が幹事長時代には青年局長として、どんな離島にも選挙応援に入ってくれた。
そういう積み重ねがあり当選4回の筆頭副幹事長、中堅幹部になられた。
その彼が今の自民党をどう思うのかということでしょう」
進次郎からの支持を待ちわびる声にも聞こえたが、その真意はわからなかった。
小泉進次郎は、8月上旬からインドに外遊する。
ここで「石破支持」を打ち出せば、状況は一気に変わる。
安倍も「怖いのは進次郎だな」と周囲に語っている。
だが、いま、本気で動きはじめている石破を安倍は絶対に許さない。
それは、安倍自身が衰え始めている自分の力を自覚しているからでもある。
政権幹部はこう語る。
「総裁選後、石破についた連中は徹底的に干される。
重要ポストは与えない、参議院ならば来年の選挙の第1次公認から外す、といったことだよ。人事は総裁選の論功行賞をもとに行う。
そうしないと、安倍さん自身も求心力を保てないだろう」
石破の政治生命は総裁選で負けるにしても『どれだけの差で負けるか』にかかっている。
地方票で8割をとるようなことがあれば、安倍にダメージを与え「次の次」の有資格者だ。
だが地方票でも大きく水をあけられてしまえば―。
ある細田派議員は、「石破は安倍さんに『丸焼き』にされるだろう」と言う。
「総裁選後、石破の無役は当然だが石破派そのものを徹底的に草刈り場にするね。
プライドの高い政策通が多いから彼らを部会などでも若手議員の下につけて『冷遇』する。『石破派なんかにいてもどうにもならない、こっちに来い』と引き抜きを行えば、石破派は一人ずつ奪われ派閥としての体を成さなくなる。
来年の参院選では石破派から新人擁立が困難になり『石破はもう終わった人』というイメージが定着する。事実上の『永田町追放』だよ」
これが残酷な現実となるかどうか、残り1ヵ月半が見逃せない。
☆
議員は裏切り者で後ろから鉄砲で撃つ、今までの行動が我慢ならず...。
もうテレビにも出番無くなり忘れ去られる運命となるのか。
麻生大臣も裏切り、鉄砲を撃たれたのでボロクソに言っているが、首相は暗い顔より明るい顔がマシ。
過去を知る議員は信用ならずか...。