阿部ブログ

日々思うこと

頑張れ!下町ボブスレー

2013年05月11日 | 日記
下町ボブスレーは、東京都大田区の町工場が中心となって、純粋な日本の技術のみによる国産ボブスレーを開発して、2014年の冬季オリンピック(ロシア・ソチ)で優勝を目指すプロジェクトで、第183回通常国会の施政方針演説でも言及されている。

ボブスレーは、「氷上のF1」と呼ばれ、2012年1月に発足した下町ボブスレー・プロジェクトは、男子2人乗りボブスレーマシンを開発し、オリンピックでの初メダル獲得を目指すが、中心は、東京大田区の(株)マテリアル、(株)昭和製作所、(株)上島熱処理工業所などが中心となって活動を開始し、今は約30社の町工場が無償で部品加工等に協力している。既に2012年11月に第1号の試作マシンを完成させている。

ボブスレー競技は、1924年第1回冬季オリンピックからの正式種目で歴史あるものだが、未だに日本人は未だ入賞を果たしていない。ボブスレーは、最高時速130km~140kmにも達する競技で、欧米諸国は、政府機関や民間企業が協力してボブスレーを開発してオリンピックなど競技に臨んでいるが、今まで日本はボブスレーをEUから輸入していた。これを純国産技術で設計・開発したボブスレーでソチ冬期オリンピックに参加するのだ。そして優勝!

ボブスレーで重要なのはカウルの設計だと言う。カウル (cowl) とは、ボブスレー本体を流れる空気の流れを整流させ、安定させる覆いの事で、航空機などにも装備されている。カウルは、炭素繊維強化樹脂(CFRP)で成形し、4本のランナーと呼ばれるエッジを付ける。このランナーもまた重要なのだ。ランナーの善し悪しで、100分の1と言う微妙なタイム差が出ると言われ入賞の可否に関わるので、ランナーには非常に神経を使う。このランナーは、F1カーと同じ精度の精密切削加工が必要であるが、これは大田区の精密加工技術が最大限に動員される。

さて、ボブスレーを製造できる企業は、世界広しと雖も3社と言われるが、下町ボブスレーの成功可否を決めるのは、大田区の加工技術と併せて流体数値シミュレーション(CFD)を駆使する事も重要なのだが、このCFD分野に秀でた童夢カーボンマジック社も満を持して参画。それと流体解析ソフトベンダーのソフトウェアクレイドル社も参加。勿論、同社の「SCRYU/Tetra®」は完全なる純国産ソフトで、ボブスレーの車体設計や流体解析で全面支援している。SCRYU/Tetraの入力データは、3次元CAD「CATIA V5」。フランスのダッソー・システムズ社の有名なソフトでモデリングした3Dデータだ。このデータをSCRYU/Tetraで解析し、この解析結果をベースにボブスレーの形状を微妙修正していくプロセスを経る。

ボブスレーの車体は、左右対称なので、ハーフモデルをCATIAで設計する。この時の3D要素数は約1000万要素、節点数は250万に達すると言う。この莫大なデータを、48個のCPUをクラスタリングした高性能コンピュータで解析する。下町ボブスレーの例でも1設計パターン当たり解析時間は、1時間半が掛かる程、この手の解析は処理が重い。入賞を目指して解析を繰り返し最適な形状設計を行い、大田区の精密加工技術で、実際のボブスレーを製造する事となる。
フレー、フレー下町ボブスレー!
                        
最後に、下町ボブスレー・プロジェクトを支援している「さわやか信用金庫」は「ボブスレー応援定期預金」と言う商品を販売している。30万円からの定期預金となるが、下町ボブスレーに技術貢献が出来ない、一般ピープルには比較的ハードルの低い貢献支援となるだろう。

TBSのある赤坂サカスは、近衛歩兵第三聯隊の衛戍地

2013年05月11日 | 日記
昨日の午後、GEを訪問した。GEは発明王エジソンが創った会社。
少々早く赤坂に到着したので、GEが入居しているTBSの隣にある赤坂パークビルの敷地内にある銀杏ヶ丘を訪れた。この銀杏ヶ丘には、近衛歩兵第三聯隊の碑がある。

            

現在TBSのある赤坂サカス一体の一ツ木の丘は、近衛歩兵第三聯隊の衛戍地で、皇居北の丸に衛戍する近衛歩兵第一聯隊、近衛歩兵第二聯隊とは異なり、帝都防衛が主任務の歩兵聯隊だった。初代聯隊長は不敗の立見尚文。

さてGEを辞去してからは、そのまま千代田線赤坂駅には向かわず、少し遠回りだが一ツ木の丘を円通寺通りを下って行く。
                      
そこには「陸軍省管轄」の境界立柱が今でも2カ所残っている。それがコレだ↓