ほぼ一週一ネタgoo

2016年の投稿を最後に滞っていたブログを提供元の閉鎖を機に引っ越し。今後の更新は不明瞭。

あけましてたおめでとうございます

2023-01-05 18:05:10 | 芝居

いつの間にか年が明けてましたおめでとうございます。そんなわけで今年もよろしくお願いします。今年は暦の並びが4日から働け! という感じで、わたしもご多分に漏れず働いております珍しい。

恒例の子ども演劇ワークショップで年明けの演劇活動が始まっていて、それだけでもなく、もりげき八時の芝居小屋で高校演劇リベンジ! チャレンジ! という企画の一応プロデューサーと言うことになってる。

昨年も同様の企画だったのだが、昨年は1月29、30という日程で募集したところ、1校しか応募がなかった。今年は年明けすぐの5、6、7という、普通に考えれば参加しにくい日程なのだが、さにあらず。現役高校生は、案外この日程の方が参加しやすいようである。昨年はどうやら模試の日程とかぶっていたと言うことで、参加できないようであった。

今年は3校の応募があり、その他にも問い合わせが2校あって、やはり年明けすぐの方が参加しやすいのだなと思った。ただ、3校参加で3作品となると仕込みが大変だということに、当初思いが至らず、そのためにアドバイザーのGちゃんにはものすごく頑張ってもらうことになった。ありがたいと同時に申し訳ない。

今回の子ども演劇ワークショップ冬組のテーマは「冬組今昔物語」というわけで、おとぎ話、昔話をテーマにしている。なので舞台には松羽目、そして定式幕に柝の音で開演を迎えようと計画している。

若いお父さんお母さんには、どれもなじみのないものだろう。折角だからこういう機会になじんでもらっておくのも悪くないと思うのだ。

面白いもので、やかましくて落ち着かない小学生も、柝の音が響き渡るとどうしても聞き入ってしまうようで、妙に静かになる。これは新しい発見だった。これからは静かにしてもらいたいときに柝を使うというのも悪くない。

さらに附け打ち(歌舞伎などで、バタバタっと鳴るやつ)なども入れて、和の雰囲気を高めてみようと思う。七五調のセリフも取り入れてみよう。ちょっと楽しみ。


仏具屋さん

2022-08-17 14:40:41 | 芝居

2年ぶりにお盆の帰省をしてきた。タイトルが仏具屋さんだからといって、お盆の帰省にそれほど内容が関係あるわけではない。

次の芝居で小道具にロウソクが必要なわけです。本火を使うロウソクだといろいろと面倒なので、LEDで炎がチラチラ揺らぐタイプのものがあったと思ったので、それを使うことにして小道具担当とか舞監とかと、主にネットで探していたのだが、なかなか良い具合のが見つからない。

とりあえず仏具屋さんを見て回ってみようと思い、近場から攻めてみる。

事情を話し、相談してみると「この間まではあったんだけど、お盆で売り切れちゃった」とのこと、何種類か見せてもらったのだが、やはりちょっと小さい。すまなそうに「一週間くらいすれば入ると思うんだけどね」と言ってくれたが、それでは心許ないので、お礼を言いつつ店を出た。いろいろと見せてくれたりもして親切。でもあんまり商売っ気はない。

そして二軒目はかつてタダでお鈴をもらってきたことがある、仙北町あたりの仏具屋さん。

何でタダでお鈴をもらうことになったかって? 

それは遠野物語100年のイベントでのこと。NHK盛岡放送局で、影絵と子ども語り部のコラボ、それからアナウンサーの語りでイベントをやることになり、その影絵と子ども語り部のコラボ部分の演出、ということでお話が来て、まあそういうのの演出をしたわけです。

影絵は、その当時の岩大特美の学生さんが作ってパソコンで動かすというもの。子ども語り部の話に合わせて影絵を動かすわけですね。で、その話に効果音なども付けようってんで、どうせなら生音の効果音にしようと思い、いろいろ楽器的なものや楽器じゃないけど音が鳴るものとかを探したりしていた。

ホースをぐるぐる回すと風っぽい音が出たり、ビブラスラップを使ったり、まあそんな流れで、仏壇のお鈴も欲しいなと、飛び込んでみた仏具屋さん。まあ、楽器として使いたいみたいな事情を話すと「これ、錆びちゃって売り物にならないから上げます」と言われ「いいんですか?」とありがたく頂戴してきたことがある仏具屋さん。

そんな縁があった仏具屋さんに飛び込む。店内は薄暗く、開店してるんだか閉まってるんだかわからない雰囲気なのだが、入り口が開いているということは営業しているのだろう。久しぶりなので恐る恐る足を踏み入れると、どうも昔と比べて品揃えが薄い。確か昔はもっといろいろあったはずだがと、奥へ進むも、店の人が出てくる雰囲気はない。

外は結構な雨。店の中も・・・雨? あちこちにバケツとかそういったものが置いてあり、ポチャンポチャンと水音がしている。上を見ると、天井板なんかもあちこちはがれていて、仏壇なんかもかろうじて雨のかからないところに置いてある、という感じである。

奥の方まで進むと、店主と覚しきご老人が「いらっしゃい」と、どういうわけかズボンのチャックを上げながら、ベルトを締めつつ迎えてくれた。

「LEDのロウソクありますか?」と聞くと

「?%~#&!?」となんだかよくわからないヒアリングをされたような答えが返ってきた。とっさのことだったので、なんと聞き間違えられたのか忘れてしまったのだが、なんだかとんでもなくかけ離れたことを言われた。

でまあ、よくよく説明して聞いてみるとやはり「お盆で売り切れちゃった」とのこと。人はお盆前にLEDロウソクを仕入れるものらしい。ここでも「一週間くらいすれば入ると思うけど」という。

「ホーマックとかでも売ってるよ」と親切にも教えてくれ、「ありがとうございます、行ってみます」と店を出た。やはり商売っ気はない。

薄暗い店内に仏壇仏具が雨漏りを避けて陳列され、あちこちのバケツやモップを洗って絞るローラーが付いてるやつ(名前を知らない)にたまった水と雨漏りの水音が響く様子は、まったくもってつげ義春の世界だった。

以前のつげ義春世界への扉は、岩手町のとある食堂だった。もう三十年前くらいになるだろうか?

のれんをくぐり、引き戸を開けると、昼間からビールを飲んでしゃっくりをしている小柄で目のぎらぎらした第三世界猿みたいな老人と、その隣のテーブルで、にこにこしている老婆がいた。

さらになんとも言えない据えたような臭いがして、店の人が出てくる前にそっと扉を閉めて出てきた思い出がある。まったくもってつげ義春世界だった。

岩手には、時折つげ義春の世界が口を開けている。

 


キャストが決まった

2022-05-10 15:53:45 | 芝居

次回公演のキャストが全員決定した。とりあえずめでたい。ホンも出来ているので、あとは粛々と稽古するだけである。しかし、コロナ禍がいまだ収まっていない状況で、本番の日にどうなっているかはわからないので、いろいろ気をつけることはまあ、あるだろう。

そんなわけで、駅まで散歩して電車で帰ってくることにする。(電車と書いたが正確には気動車である)と、これが正解だったのか間違いだったのか・・・。

駅の2階、北口のみどりの窓口前には、ワゴン販売で、地場の野菜やお土産などを売っている。案外高くもないので、たまに心惹かれるものがあったりするのだが・・・ありました。盛岡産タケノコなんと300円。ウルイも入手。で、ちょうど良い時間の山田線に乗り上盛岡を過ぎ、トンネルに入るあたりで、ちょっとした衝撃があった。

何かを轢いたような振動だ。

トンネルの出口あたりで止まり、確認作業になった。しばらく停車。運転士は指令とやりとりをして、オレを含めて数人の乗客は、何が起こったのかよくわからないので、くらいトンネルの前をのぞき込んだり、運転士の方を見たり、乗っていた車掌さんを見たりしている。電車に乗っていて、何かのトラブルで停車し、そのまま待機、という経験は、震災以来である。多分。

オレもとりあえず立ち上がって、轢いたであろう後ろの方を見たりするのだが、何しろトンネルなので何も見えない。暗い。で、若い女性の車掌さんに「何か轢きましたかね?」と聞くと「多分」ということで、とにかくなんか轢いたらしい。

そんなに大きな衝撃でもなかったし、運転士さんもパニックになってたりしないので、人ってことはないと思うが、とはいえあんまり気分の良いものではない。木の枝とかだったら、なんてことないんだけど、生き物はやだなぁ。

10分ほども停車しただろうか? とりあえず発車し山岸駅で車両の点検をするという。車両の点検・・・ここでも全く気づいていない。何のことかって? 

帰り際に生協で買い物をする。最近、レシートタイプのポイント券が廃止され、来店ポイントを自分でつけるという方式になっている。最近そのやり方を覚えたので、ポイント機械の前に行くと先客が。年配の女性が、なかなかポイントが付かないみたいで苦労している。ま、あとでいいかなと、スルーしようとしながらふと見ると、その人が機械にかざしているのは、生協のカードではなく、コジカカードだった。

お店違うよ! というか、カード違うよ! 何となく指摘するのも憚られたのだが、首をかしげながら何度もコジカカードをかざしている。自分のカードが違うということに気づかないのだ。手に持って、目の前で機械にかざしているというのに。しかしこれは恐らく認知バイアスがかかっていて、スーパーのカードという共通点があるため、なかなか気づかないのだろう。目に入っているようでいて入っていない。

このことは、スマホを見ているときに気づく。メールを見たりしようとしてスマホを見る。画面を閉じて、しまう。あ、何時だっけ? と思う。また開く。時間を確認する。このとき、メールを見ている視界の端には時計の時刻が表示されている。しかしこれを認知しようとしていないと、見えない。数センチしか離れていないし、目には入っているはずなのに見ていない。こういうことが人間には良くあるのだ。

で、件のコジカカードの人だが、後ろに並び始めちゃったので、思わず教えちゃいました。

「お母さん、それ、コジカカード」

いろいろご批判もあろうが、年配の女性に話しかけるとき、最も無難な呼びかけ方としては「お母さん」じゃないかと思うのだ。

「あらやだ!」と恥ずかしそうにしていたが、まあ、そんなこともあるものである。 

帰宅し、大谷翔平の試合を見ると、久しぶりのホームラン! しかも2打席連続で2本目は初の満塁ホームランというおまけまで付いた。

そんなこんなで、さて、来年の原作ものの芝居についてちょっといろいろ下準備をなどと思っていたら電話。「車のエンジンの修理、今日からだったんですけど・・・」

「ああ! 全く忘れていた! 頭の片隅にもなくなっていた! 忘れていることすら忘れていた!」

こういうことが10年くらい前は年に1回だったのが、最近は年に数回起こる。「電車の車両の点検」じゃ、全く海馬は動いてくれなかったようだ。

代車はアクアの新車である。ハイブリッドである。乗り込んでみると、シフトが・・・? えっと、どこにどうすれば? シフトレバーはある、しかし、それが直線状に下に引くタイプでもなければ、マニュアルみたいに上下と左右に動かすタイプでもない。短いシフトがただそこにあるだけである。ん? これどこをどうすればいいかわかんない・・・と雨に濡れた子犬のような目でお店の人を見上げてしまった。すると、気づいた店員さんがドアを開け、説明してくれた。

「横に動かしてから下に引くとドライブ、横に動かしてから上に上げるとバック。で、Pにしたい場合はこのボタンを・・・」そう、パーキングはボタンなのだ。

でまあ、帰宅して停車してからよくよく見ると、シフトレバーの横に矢印の図があって、こう動かすとD、こうやるとR、こうするとBと、書いてあって、Nにするには一度Dに入れてから、というのは速度が表示されるパネルに文字で案内が出る。

うーむ、なかなか難しい。そしてBってなんだ? 

とまあ、あたらしいテクノロジーというのは、年寄りを戸惑わせるのだな。そして、人は目に入っていても見えてないことが多いんだな。

 


戯曲ワークショップ

2016-06-12 20:18:00 | 芝居
一昨年から北上さくらホールでやっている戯曲ワークショップも、今年で3回目。
その第一回である。これから月一でワークショップをやっていき、年度末に上演する北上市民劇場の台本を作っていこうというわけだ。

受講生は昨年に引き続き、M君とMさんとSさん、そして今年あらたにCくん。盛岡ではWIREWORKでお馴染みの怪優である。

1回目は、大体戯曲についてレクチャーして、1回目までにこなしてもらう予定の宿題について検討する。

今回は、MさんとCくんが欠席ということらしい。でも、北上市民劇場を盛り上げる会やっぺしの若手の子にも聞かせたいとのことで、まあ、座学で聞くだけだとつまんないかもしれないので、ちょっとしたドリルも考えていく。

参加して書いてみたりした方が楽しいからね。

レクチャーは、まあ、戯曲とはどんな風に書かれているとか、どういう要素があるとか、どんな風に構築していくとか、発想と情熱をどのように形にしていくかという技術についてまあ簡単に解説する。
あとは宿題について検討。

どんな宿題を出しているかというと。

1.どんな芝居かという内容を一行で説明
2.それをやや詳しく三行で説明
3.A4一枚くらいであらすじ

と、この三つ。
これをそれぞれ書いてきた人にプレゼンしてもらい、みんなで検討して改善点を探していく。
ポイントはみんなで検討ってところで、これによって、自分ではわからないところが人にはわかるということ、自分でわかっているつもりのところが人にわからないこと、などを体感してもらうのだ。

んでまあ今回は、そのやっぺしの若手の子たちが三人加わり、事務局のMさん(女性)、さくらホールの担当TくんとSさん、もう北上はTばっかり。ぶっちゃけ高橋ね。
という面々もドリルに取り組んでもらう。

とりあえず一問目は以下のような感じ
「図書館」にいる二人の会話で「図書館」という言葉を使わずに、できる限り短いやりとりで「図書館」であることを伝える。

これは結構みんな上手。しかもいろいろベクトルが違っていて面白い。
「静かにしなければいけない場所」というコンセプトでやりとりを作る人。
「本を借りたり返したりする場所」として考える人。
「勉強する場所」として考える人。
そのいくつかをミックスして考える人。

さらに、場所と二人の関係をわからせるやりとりなども考えてもらう。
これはちょっと面白かったので、段階を踏んで、ドリルに取り組むだけで短い戯曲が書ける教材を考えてみよう。

そんな感じで、また来月も北上に行くわけだ。




ご近所

2016-05-20 11:03:00 | 芝居
「瓦礫と菓子パン~リストランテ震災篇」の舞台美術で藍染めを使わせてもらったわけですが、その藍染め作家の永守さんがご近所に引っ越してきた。
震災直後に一ノ倉邸のお隣でやってた展示会で知り合い。「瓦礫~」の取材もさせてもらい、勢いで、永守さんの藍染めを舞台美術に使わせてもらってからのおつきあいである。
引っ越す話は以前から聞いてはいたものの、どこら辺かはまだ聞いていなかった。今朝の岩手日報を見ると、いやびっくり、ご近所もご近所、歩いて3分くらいのところじゃないですか。
こりゃちょっとあいさつしてこようと、昨日かみさんがいただいてきた、卵とニラを手土産に徒歩3分。あっという間にたどり着いた。
まあ、時間もないので、あいさつそこそこで、何しろ重要なのは、ここで作品作りが出来るかというところ。藍がめもちゃんと引っ越し出来たみたいで安心する。

架空の15周年記念展示会では、永守さんの作品も展示させてもらう予定でいるので、ご近所になるといろいろありがたい。

手土産のお返しに、なんだか高級そうな外国製のチョコを「息子さんに」といわれていただいてしまう。なんだかいつもそんな感じだ。