ものすごく久しぶりにブログの記事を書いてみる。他に書かなければいけないものがあるのだけれど、勢いを付けるために何か書くのだ。
昨日のことだが、田沢湖線の春木場駅に行った。何しにいったかというと、企画会議をしにだ。
何のことやらさっぱり分からないので、その経緯から説明しよう。
去年、ふと、あくまでも「ふと」、無人駅でなんかしたら面白いんじゃないか? と思い立った。
何をするかは分からないのだが、とにかく無人駅に行って、その無人駅の様子や、周辺などを観察、撮影、で、何かする。
そういうことをするとなんか面白いんじゃないかと思ったのだ。
何しろ岩手には無人駅がたくさんある。うちの近所も無人駅だ。で、鉄のKちゃんと、とりあえず変なことをするのが好きな、Hに声をかけた。
「無人駅に行って何かするんだけど一緒に行かない?」
鉄のKちゃんは二つ返事で
「俺、行きます!」
Hも
「いいっすよ」
と軽く応じてくれた。
冬の間は寒いので、とりあえず雪が消えたら行ってみるかなぁ、ってくらいのつもりで考えていた。
で、まずはどこに行くかだ。Kちゃんにその話をしながら何となく
「近くて遠い……」
とつぶやくと、二人同時に
「大志田駅」
と声が揃った。
んじゃまあ、第一回目は大志田駅ってことで、なんて軽いノリで場所を決定し、雪も消えたので、さて行ってみるかなどと、予定を組んでみることにした。
鉄のKちゃんは鉄道で、俺とHは車で、駅で待ち合わせる、ということにして、山田線の時刻表を調べてみると、なんと、盛岡から大志田に午前中に行く車両は無い。午後も無い。夕方5時過ぎに1本あるだけ。
あららっ、夕方行って、そりゃちょっとなんか、夕方かぁ……。
宮古側から来るのは……あらら、午前中に、あるけど、6時台?
いや驚きました。って当たり前なのかも知れないけど、早朝か夕方しかダメとなると、ちょっとこのゆるゆる気分の企画には合わない気がする。
というわけで、KちゃんとHに、どっか違うところ無いかしら? と打診すると、Kちゃんは鉄らしく「ちと遠いのですが八戸線の久慈の北、有家駅も秘境駅としては評価高いですよ」との提案。
Hは、近場の田沢湖線春木場駅を提案。
まあ初回なので、近場でということにして、で、春木場になったのだ。
で、何をするかというと
「企画会議」
これから俺たちは、無人駅に行って何をすべきなのか、ということを話し合うために無人駅に行ったのだ。
車班が先乗りして、周辺を撮影した。天気は曇り、気温は途中の道路にあった温度計で4℃だった。結構寒い。最初、駅の北側の道路から、線路を挟んでホームを撮影し、待合室のある南側へまわる。
駅の手前には「ネージュ」というパン屋さんがあって
「おう、なんだかパン屋があるぞ、知ってるか?」
「あ、道の駅とかで売ってます」
とどうでもいい会話をしていたら、うっかり駅に入る道を通り過ぎた。すると右側にいい感じにレトロな酒屋がある。なんかの撮影で使えそうないい雰囲気だ。かといってそこで買い物をするわけでもなく、車をUターンさせて、駅前に入っていく。
まず看板から始まり、待合室の中や、駅前のトイレなども撮影。一体何に使うのか、それとも使わないのか、多分使わないんだろうなぁと思いながらも、とりあえず撮影。
そうこうするうちに突然放送が入り、上り「こまち」が警笛を鳴らして通り過ぎたり、白鳥が近くの田んぼに舞い降りたり、10分ほど経つと下りこまちが通り過ぎたり、盛岡へ向かう乗客がやってきたりした。もちろんそれもビデオで撮影する。
そして何故か俺がそういうモノを撮影する姿をHが撮る。
俺を「撮り鉄」に見立て「撮り鉄撮り」という、これもまたなんだかよく分からない撮影をしているのだ。
そんなこんなと、どうでもいいことをしながらKちゃんの到着を待つ。
「2両編成かな?」
「いや、昼間だし1両だよな」
とか何とか言いながら待っていると、Kちゃんから
「5分ほど遅れてます」
とのメール。
「何で遅れてんの?」
と返事を返すと
「新幹線の待ち合わせで、原因は不明」
と返信。
「こっちは待合室でおやつ食べてる」
と返すと
「こちらは駅弁を食べ終わりました」
と来た。
盛岡駅から春木場駅までの間は約20分。その間に駅弁を食べるとは強者である。
「Kちゃん駅弁食ったって」
とHに言うと
「満喫してんなぁ」
メールも会話もまったくもってどうでもいいやりとりだ。
1両編成だとすると、止まるのはホームのこの辺だろうか? と当たりをつけて、列車を待つ。
お、5分遅れくらいで到着だ。おお、来た来た。と、撮影していたら、2両編成だった。運転席が撮影している俺たちを通り過ぎる。
で、どこだ? どこのドアから出てくるんだ?
運転席近くか?
と、運転席のドアを撮影していると、2両目から降りて来やがった。
慌ててビデオを構え直してKちゃんを撮る。すると向こうも、デジタル一眼レフカメラを構えてこちらを撮る。お互いカメラを構え合って撮っている。
まるで訳の分からない光景だ。
さて、待合室で企画会議だ。帰りの列車は約30分後。それまでに次に行く無人駅と、何をするかを決めなければいけない。車でKちゃんを乗せて帰ってもいいのだが、ヤツは鉄なのでどうしても鉄で帰りたいらしい。
無人駅には何もないので、何かをするとしたら何かを持って行かなければならない。
何を持って行って何をするのか?
・将棋「無人戦」
・オセロ
・鍋←火気は厳禁らしいので、外でなら可能か?
・ビデオ撮影。写真撮影←もうやってる
・夏に日光浴←海パン一丁で
・昆虫採集←Hは虫が嫌い
・デスティネーションキャンペーンの特別列車「ジパング」で無人駅に行く←これいいんじゃない
世界遺産平泉のイメージでつくられた「ジパング」という愛称の特別列車が、盛岡-一関間を走っている。運行日は限られているのだが、6月末まで走っている。
これで無人駅に行ければ、と調べてみると、ジパングの走る東北本線沿いには、無人駅が無い。
早朝夜間無人になるところはあるのだが、基本的に昼間は無人になるところは無いようだ。
となると、ジパングで、花巻か北上あるいは一関に行って、横のローカル線に入るしかない。
花巻から釜石線、北上から横手線、一関からは大船渡線だ。
Hが言った。
「北上から立川目ってのはどうすか?」
「いいんじゃない」
「問題は、何をするかだな」
「横手線に行くんだったら、ほっとゆだで温泉入りましょう」
「でも、ほっとゆだは人いる駅だよな」
「んじゃ、立川目で降りて、車でほっとゆだに行って、温泉入ってきましょう」
というわけで、立川目で降りて温泉に行くことになった。
あれ? 立川目駅では何をするの?
そうだね、駅で何かしなきゃいけないから、それはこれから考えましょう。なんかやって、それから温泉行かないと。
そんなわけで、これから季節に一回ずつくらい、無人駅で何かをするのだ。
昨日のことだが、田沢湖線の春木場駅に行った。何しにいったかというと、企画会議をしにだ。
何のことやらさっぱり分からないので、その経緯から説明しよう。
去年、ふと、あくまでも「ふと」、無人駅でなんかしたら面白いんじゃないか? と思い立った。
何をするかは分からないのだが、とにかく無人駅に行って、その無人駅の様子や、周辺などを観察、撮影、で、何かする。
そういうことをするとなんか面白いんじゃないかと思ったのだ。
何しろ岩手には無人駅がたくさんある。うちの近所も無人駅だ。で、鉄のKちゃんと、とりあえず変なことをするのが好きな、Hに声をかけた。
「無人駅に行って何かするんだけど一緒に行かない?」
鉄のKちゃんは二つ返事で
「俺、行きます!」
Hも
「いいっすよ」
と軽く応じてくれた。
冬の間は寒いので、とりあえず雪が消えたら行ってみるかなぁ、ってくらいのつもりで考えていた。
で、まずはどこに行くかだ。Kちゃんにその話をしながら何となく
「近くて遠い……」
とつぶやくと、二人同時に
「大志田駅」
と声が揃った。
んじゃまあ、第一回目は大志田駅ってことで、なんて軽いノリで場所を決定し、雪も消えたので、さて行ってみるかなどと、予定を組んでみることにした。
鉄のKちゃんは鉄道で、俺とHは車で、駅で待ち合わせる、ということにして、山田線の時刻表を調べてみると、なんと、盛岡から大志田に午前中に行く車両は無い。午後も無い。夕方5時過ぎに1本あるだけ。
あららっ、夕方行って、そりゃちょっとなんか、夕方かぁ……。
宮古側から来るのは……あらら、午前中に、あるけど、6時台?
いや驚きました。って当たり前なのかも知れないけど、早朝か夕方しかダメとなると、ちょっとこのゆるゆる気分の企画には合わない気がする。
というわけで、KちゃんとHに、どっか違うところ無いかしら? と打診すると、Kちゃんは鉄らしく「ちと遠いのですが八戸線の久慈の北、有家駅も秘境駅としては評価高いですよ」との提案。
Hは、近場の田沢湖線春木場駅を提案。
まあ初回なので、近場でということにして、で、春木場になったのだ。
で、何をするかというと
「企画会議」
これから俺たちは、無人駅に行って何をすべきなのか、ということを話し合うために無人駅に行ったのだ。
車班が先乗りして、周辺を撮影した。天気は曇り、気温は途中の道路にあった温度計で4℃だった。結構寒い。最初、駅の北側の道路から、線路を挟んでホームを撮影し、待合室のある南側へまわる。
駅の手前には「ネージュ」というパン屋さんがあって
「おう、なんだかパン屋があるぞ、知ってるか?」
「あ、道の駅とかで売ってます」
とどうでもいい会話をしていたら、うっかり駅に入る道を通り過ぎた。すると右側にいい感じにレトロな酒屋がある。なんかの撮影で使えそうないい雰囲気だ。かといってそこで買い物をするわけでもなく、車をUターンさせて、駅前に入っていく。
まず看板から始まり、待合室の中や、駅前のトイレなども撮影。一体何に使うのか、それとも使わないのか、多分使わないんだろうなぁと思いながらも、とりあえず撮影。
そうこうするうちに突然放送が入り、上り「こまち」が警笛を鳴らして通り過ぎたり、白鳥が近くの田んぼに舞い降りたり、10分ほど経つと下りこまちが通り過ぎたり、盛岡へ向かう乗客がやってきたりした。もちろんそれもビデオで撮影する。
そして何故か俺がそういうモノを撮影する姿をHが撮る。
俺を「撮り鉄」に見立て「撮り鉄撮り」という、これもまたなんだかよく分からない撮影をしているのだ。
そんなこんなと、どうでもいいことをしながらKちゃんの到着を待つ。
「2両編成かな?」
「いや、昼間だし1両だよな」
とか何とか言いながら待っていると、Kちゃんから
「5分ほど遅れてます」
とのメール。
「何で遅れてんの?」
と返事を返すと
「新幹線の待ち合わせで、原因は不明」
と返信。
「こっちは待合室でおやつ食べてる」
と返すと
「こちらは駅弁を食べ終わりました」
と来た。
盛岡駅から春木場駅までの間は約20分。その間に駅弁を食べるとは強者である。
「Kちゃん駅弁食ったって」
とHに言うと
「満喫してんなぁ」
メールも会話もまったくもってどうでもいいやりとりだ。
1両編成だとすると、止まるのはホームのこの辺だろうか? と当たりをつけて、列車を待つ。
お、5分遅れくらいで到着だ。おお、来た来た。と、撮影していたら、2両編成だった。運転席が撮影している俺たちを通り過ぎる。
で、どこだ? どこのドアから出てくるんだ?
運転席近くか?
と、運転席のドアを撮影していると、2両目から降りて来やがった。
慌ててビデオを構え直してKちゃんを撮る。すると向こうも、デジタル一眼レフカメラを構えてこちらを撮る。お互いカメラを構え合って撮っている。
まるで訳の分からない光景だ。
さて、待合室で企画会議だ。帰りの列車は約30分後。それまでに次に行く無人駅と、何をするかを決めなければいけない。車でKちゃんを乗せて帰ってもいいのだが、ヤツは鉄なのでどうしても鉄で帰りたいらしい。
無人駅には何もないので、何かをするとしたら何かを持って行かなければならない。
何を持って行って何をするのか?
・将棋「無人戦」
・オセロ
・鍋←火気は厳禁らしいので、外でなら可能か?
・ビデオ撮影。写真撮影←もうやってる
・夏に日光浴←海パン一丁で
・昆虫採集←Hは虫が嫌い
・デスティネーションキャンペーンの特別列車「ジパング」で無人駅に行く←これいいんじゃない
世界遺産平泉のイメージでつくられた「ジパング」という愛称の特別列車が、盛岡-一関間を走っている。運行日は限られているのだが、6月末まで走っている。
これで無人駅に行ければ、と調べてみると、ジパングの走る東北本線沿いには、無人駅が無い。
早朝夜間無人になるところはあるのだが、基本的に昼間は無人になるところは無いようだ。
となると、ジパングで、花巻か北上あるいは一関に行って、横のローカル線に入るしかない。
花巻から釜石線、北上から横手線、一関からは大船渡線だ。
Hが言った。
「北上から立川目ってのはどうすか?」
「いいんじゃない」
「問題は、何をするかだな」
「横手線に行くんだったら、ほっとゆだで温泉入りましょう」
「でも、ほっとゆだは人いる駅だよな」
「んじゃ、立川目で降りて、車でほっとゆだに行って、温泉入ってきましょう」
というわけで、立川目で降りて温泉に行くことになった。
あれ? 立川目駅では何をするの?
そうだね、駅で何かしなきゃいけないから、それはこれから考えましょう。なんかやって、それから温泉行かないと。
そんなわけで、これから季節に一回ずつくらい、無人駅で何かをするのだ。