目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

十勝岳悪天下山。そして眼福と舌鼓と湯気のひととき

2011-08-07 | 山行~北海道

7月6日3:55起床。今日は下山のみで気楽な気持ちでいたのだが、テントから外を覗くと、いつ降りだしてもおかしくないような一面の白いガス。視界はほとんどなく最悪だ。早く出発して雨が降り出す前に駐車場まで下りようと、パンとスープの朝飯をかきこんで、テントをたたんだ。5:35上ホロ避難小屋のテント場を後にする。

上富良野岳近くまで上がると、風が強くなってきた。天気は悪化の一途をたどる。ここで十勝岳温泉から登ってきた夫婦に出会った。これから天気は崩れるから、登るのはやめたほうがいいと告げると、どうしようかと逡巡している。仮にこのまま十勝岳に登っても、ただ濡れるだけで山頂からの展望はないし、足元も危ういから何もいいことはないのだが。その後会わなかったから、たぶん山頂に向かったんだろうね。

山の神と私は、霧で足元が濡れてきて面倒だなと不平をいいながら、仕方なくスパッツを装着した。そのうち霧雨になり、ふつうに雨になり、雨具をつけての下山となった。風は強いままで大荒れの様相になる。

しかし上富良野岳から下っていくと、下山路の先に青空が見えた。どうやら、この山の稜線から東側に雲がかかり、雨が降っている模様だ。しばらく下っていくと、また複数の登山者とすれ違い、声をかける。上は雨と風だといっても半信半疑のようだった。青空のもと歩いてくれば、そりゃあ、稜線に雲がかかっていても、荒天だなんて想像できないだろうね。皆自分の目で確かめるべく行ってしまった。

01_145 02_147
左:雪渓下りで泥だらけ 右:富良野岳への分岐

分岐から富良野岳方面へは団体が登っていった。ツアーなのかな。ツアーだとなかなか中止の決断はできないからねえ。

われわれは8:00に下山。3歩で忘れる手合いで、キケンを冒してあえて登っていった人たちのことはいつの間にやらきれいさっぱり忘れていて、今日の宿、そしてこれからどこへ行くかに集中する。まず宿は、奮発して温泉宿に泊まってしまえということで、カミホロ荘のフロントへ直行して予約を済ます。それにしても今回の北海道では、予定のテント泊ができず、思わぬ散財となってしまった。でもカミホロ荘はコストパフォーマンスがよく快適だった。

04_150 03_154
左:美瑛でルピナス畑を見る 右:カミホロ荘と山の神

宿にチェックインできるまでは観光に徹することにした。美瑛の丘巡りをし、ルピナスのお花畑をめでたり、日本画の巨匠、後藤純男の美術館で観光ツアー客にまぎれて解説を聞いたり、皆空窯に立ち寄り羅漢仏の姿にほれて購入したりと時間は瞬く間に過ぎた。昼飯は、歩人(ホビット)でソーセージ入りのホビットカレー。人気店なのか店内は混んでいた。お店の道挟んだ真向かいには昔泊まったペンションビビがあった。なつかしい。

カミホロ荘の温泉を堪能した翌日は、小樽からフェリーに乗るため、ひたすら移動となる。是が非でも昼は小樽で寿司と決めていたから、根性で大移動だ。そしてあの紀宮様もSPを大勢引き連れて食べにいったという寛(ひろ)寿司へ入る。ボタンエビは最高に美味だった。晩はあぶり焼きの店で死ぬほど海鮮料理を食べて満腹さま。小樽の倉庫街を散歩し、ホテルのバーでくつろいだのであった。極楽。極楽。

05_158 06_166
左:小樽の夜は更けていく 右:小樽行きのフェリーとすれ違う

帰りのフェリーでは、これから小樽へと向かうフェリーとすれ違った。甲板に出てその姿を目で追う。これから小樽か。また小樽に行きたいなとつぶやいてみた。

十勝岳前編へ戻る

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする