針ノ木岳 標高 2820.6m 蓮華岳 2798.6m 長野県
2001年8月4日(土)~8月5日(日) 初日 2日目
メンバー 山の神と私
コースタイム 8月4日 10:30扇沢駐車場10:50--11:40沢11:55--12:25大沢小屋13:15--13:55針ノ木大雪渓取付14:10--15:05雪渓尻15:20--16:00休憩16:15--16:55針ノ木小屋
8月5日 針ノ木小屋5:15--6:00針ノ木岳山頂6:25--6:55針ノ木小屋(朝食)8:05--9:10蓮華岳9:35--10:20針ノ木小屋10:45--11:30針ノ木大雪渓取付(昼食)11:55--12:30雪渓尻12:45--13:45休憩14:10--14:40扇沢駐車場
この頃はカーナビを備えていなかったから、道をよく間違え、初めての場所へ向かうときには、ここはどこ? なぜにここにいるのかしらんという、はなはだもって風まかせ、運まかせのところがあった。このときの拠点扇平はたしか2度目の来訪だったと思うが、道を間違えて、思わぬ時間ロスとなった。
10:30扇沢の駐車場に到着する。車はもうだいぶ停められていたこともあって、駐車場係の人に導かれて、登山口からは遠い場所に車を置くはめになった。それでも、ようやく着いたとホッとする。でも安心するのは早かった。空を見上げると低く垂れ込めたどんよりとした雲。昨日の天気予報では、晴れときどき曇りで、降水確率10-20%となっていたのだが、空は今にも泣き出しそうな感じだ。また気象庁にだまされたかと思いながら、準備していると、この時間でも歩き始める人はいて、ザックを背負って山にわけ入っていく。
歩き初めて小一時間で、とうとう雨が降り始めた。宿泊予定の針ノ木小屋はまだだいぶ先だ。雨具をつけて、出発となる。だんだん本降りになってきて、大沢小屋に逃げ込んだ。今はおそらくもういないだろうが、ここの小屋番は、立川談志ふうできわめて横柄でいばっていた。小屋に入るなり、「おい!おまえ」と呼ばれ、どこに行くんだ?ここに泊まっていくのか、泊まらないなら何時までにはここを出て行け、雨脚は変わらないから、この雨の中を歩くか、やめるか、早く決めろといわれる。あとから来た団体もやられていた。ただおばちゃん3人組は、何を言われても、どこ吹く風で、微動だにせず、平然としていた。かくあるべし。
山の神と昼食をとりながら、善後策を検討。ここに泊まると明日の行程が長くなるからと、雨のなか登高をふたたび開始する。13:55針ノ木の大雪渓が登場した。ここの取付で休憩し、アイゼンを装着する。まもなく、大沢小屋にいた団体16名が追いついてきて、にぎやかになる。
1時間ほどで雪渓を抜け、岩場に腰かけて休憩する。なかなかの急登で疲労困憊だ。でも小屋はもう目の前。水分補給して、最後のひと踏ん張り。16:55針ノ木小屋に着いた。
左:針ノ木小屋のある針ノ木峠 右:峠から見た早朝の北アルプス
針ノ木小屋は予想どおり混んでいた。8月はお盆までは大混雑だよね。天気がちょっと悪かったけど、予報はよかったから、皆来てしまってるしね。ということで、到着が遅かった山の神と私は部屋からはみ出して、食堂で寝ることになった。早朝、朝食の準備があるからと早々に追い出されることになったが、部屋に泊まっていた人たちよりは、スペースをゆったり使えてラッキーだった。
朝食前に針ノ木岳を往復することにした。5:15朝焼けの空を見ながら、小屋を出発する。6:00針ノ木岳山頂に到着。雲海の上で太陽がサンサンと輝く。最初は登山者はだれもおらず、山頂を独占し、その眺めを堪能した。
針ノ木小屋に戻り、朝食。素泊まりにしたから、気兼ねなく時間は使える。8:05小屋を出て、今度は反対側の尾根へとりつく。イワギキョウやコマクサの花を見ながら登っていき、9:10蓮華岳山頂に到着した。山頂ではクークーと小さくかわいらしい声がしていて、そのほうに目をやると、雷鳥の親子がいた。この辺りは多いのかな?
雷鳥と登山者。絵になる風景
9:35蓮華岳を出発。下り始めると、また別の個体の雷鳥がいた。体は小さくて、一瞬羽を広げて飛ぶマネをする。本当は飛べるのか?と思わせる動作だった。
10:20針ノ木小屋に下り休憩して、あとは昨日登ってきた道を引き返すだけだ。11:30大雪渓の取付地点で軽く昼食をとり、アイゼンを着け再び雪渓に入っていく。雪は硬く締まっているので、危ないことはないが、足元に気を配って下山する。12:30大雪渓を抜ける。足早に大沢小屋を通過し、14:40に扇沢の駐車場に着いた。
帰途、大町温泉郷の薬師の湯に立ち寄る。1人¥600(この当時は¥500)。ここはその後も行っているが、広くてなかなか快適だ。しかしゆっくりくつろいでしまうと、帰りの渋滞が恐い。山の神と私は中央道の渋滞40kmにはまり、帰宅は午前様となってしまった。