目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

川場谷野営場から前武尊山

2018-09-30 | 山行~上州

標高 2040m 群馬県

2018年9月23日(日・祝) 曇りときどき晴れ |

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:45川場谷野営場駐車場9:00--9:22不動岳分岐--10:12天狗尾根取付10:21--10:35オグナほたかスキー場分岐--11:30前武尊(昼食)12:15--川場剣ヶ峰手前--前武尊12:25--13:08スキー場分岐13:15--14:05不動岳分岐--14:30駐車場

自宅を車で出発したのは5:03だった。高速に上がると、さすがは3連休、それなりにもう交通量はある。関越に入ると、もう渋滞一歩手前の様相を呈していた。朝食は当初の計画どおり、高坂SAを通り越して上里SAで済ました。

沼田ICを下りてまずは買出し。こんなところにローソンがあったのか、幸先いいなと出口に隣接している店舗に入る。しかしなんということだ、山の神とおにぎりの棚を見渡して愕然とした。ひとつもない! 目立つ店だから皆ここに入るからだろうと自分に言い聞かせ、少し遠回りになるけれども、川場への分岐を通り越したロマンチック街道のファミマへ行くことにした。だが、ここでもアンビリーバボーな光景が待っていた。またもやおにぎりの棚は空っぽ。昨日調べたところでは、この先にコンビニがもう1軒、セブンイレブンがあるはずだ。移動して3度びっくり。棚は隙間風が吹くくらい、がらんとしていた。おにぎりなしかよ。ないものは仕方がない。この先にもう一軒コンビニがあったような気もしたが、あきらめて主食はうどんとそばのカップめんに。いきなりのがっくりスタートとなった。

川場谷野営場に向かうにつれ、なぜなのか察しがついた。「上州武尊山スカイビュー・ウルトラトレイル」というトレランレースがこの23日と24日に開催と道沿いに出ていたのだ。おにぎりゼロの訳は、この大会参加者や関係者が買ったからなのだろう。とんだとばっちりを受けてしまった。

 
左:川場谷野営場 右:登山口

奥利根ゆけむり街道を進んでいくと、川場谷野営場の案内が出てきて、未舗装の林道へと曲がる。しばらくダートコースを走ると、右手に川場谷野営場駐車場の標示があった。かなり広いスペースにゆったりと車が駐車してあり、テントやターフも張られている。後から知ったが、駐車場兼テントサイトなのだ。

避難小屋の建物内にトイレはあるが、それとは別にかなり不衛生な別棟のトイレもある。知らずに不衛生なほうを使って、9:00山の神とともに駐車場を後にした。

 
左:不動岳分岐 右:足場の悪い急な上りが続く

林道をテクテクと歩いていくと、やがて山道になり、手付かずのきれいな樹林帯が出てくる。楽しいハイキング地帯だ。しかし、あっという間に不動岳への分岐に行き当たり、ここから魔の特訓コース(?)が始まる。地図で急登になることはわかっていたのだが、両手両足フル稼働で通過しなければならない箇所がやたらと出てくる。ロープや鎖が設置はされているが、足をどこにかけるか、何を手掛かりに体を引き上げるべきか、ちょっと迷うところもあった。山の神は帰りにまたここを通るかと思うと憂鬱だわとこぼす。

天狗尾根に出たら、休憩にしようと山の神に告げていたのだが、もしかしてまだまだ遠いのではと一瞬脳裏をよぎった。そのうち目の前に巨木が現れ、この木の下で休んでいきなよと言っているように聞こえる。それを振り切るように尾根を目指したのだが、危惧したとおり、いつまで経っても尾根に上がることはできなかった。

 
左:この巨木の下で休憩しようか迷った 右:青空は閉ざされ、真っ白な空に

1時間以上歩いて、ようやく天狗尾根らしきところに出て、そこで本日の初休憩とした。無理をするのは中高年にはよくないのはわかっているが、やはりこの後影響がモロに出た。

天狗尾根を歩き始めると、すぐにオグナほたかスキー場への分岐点に出た。さっき休んだばかりなのに、早くものどが渇いて水分補給。その後は、やたらと足が重い。シャリ欠のようだった。山の神はまったく腹は減っていないと豪語しているが、私はたまらずザックからドラ焼きを出してほおばり、少しばかり回復した。

 前武尊山山頂に鎮座する日本武尊像

登山道横にある祠やお地蔵様を拝みながら、11:30日本武尊像のある前武尊山山頂に着いた。残念ながら展望はなく、山頂近くから出てきたガスが濃くなってきていた。

山頂でくつろいでいた年配の方に話しかけた。もうここに1時間半ほどいるという。これから武尊山へ向かうというのだが、地図をもっていないのか、武尊山まであとどのくらいかかるのだろうかと聞かれる。たぶんここから往復で4時間くらいですよと答えると、時計を見て引き返すかとひとりごち、山の神と私がたったいま登ってきた道を振り返った。私は雨男でねえ、ここに来るといつも雨なんだ。そういい残すと、ザックを背負って下っていった。たしかに目の前の空は、いまにも泣き出しそうな嫌な雲行きだった。


川場剣ヶ峰全貌

山の神と私は、そのおじさんのいた場所に入れ替わりに座り昼食にした。2人でそばやうどんをすすっていると、厚い雲が徐々に流されていき、明るくなってきた。雨男が遠ざかっていくからなのか、、、

昼食を終え、12:15本日のメイン・イベント、川場剣ヶ峰をこの目で見ようと腰を上げた。剣ヶ峰方向に下り始めると、ガスが次々に麓から上がってきて視界は遮られる。たぶん真ん前に見えるはずなのだが……。と、突然ガスがさあっと流れていき、古民家の三角屋根よろしくその姿を突如現した。前武尊山で終了にせず、ここまで足を延ばしてよかった。この威容を見る価値は十分にある。

 
左:青空が覗くも 右:すぐにまたガスってくる

その後一瞬青空まで覗いて、きれいに晴れるのかと期待したが、それはかなわず、あっという間にまたガスが這い上がってきてしまった。さあ、引き返すかと山の神を促す。

引き返しがてら、また姿を現さないかとちらちら振り返っていると、出た!川場剣ヶ峰の再登場。それにしてもすごい岩峰だ!

 
左:前武尊山山頂付近は紅葉が始まっていた 右:再びガスがはれ、川場剣ヶ峰が見えた

この辺りは、少し葉が色づき始めていて、秋の香りを少しだけ感じられた気がする。

 
左:往路ではブラインドになっていて存在に気づかなったお地蔵様 右:回り込んでご尊顔を拝する

前武尊山に戻り、来た道を戻り始める。スキー場の分岐で水分補給。時計を見ると、足場が悪くその分モタモタしたせいか予定よりも少し遅れていた。

そこからしばらく下り、登るときには気づかなかったお地蔵様の後姿を発見した。ちょうどその位置はブラインドになっていたのだ。回り込んでご尊顔を拝すると、なんとも柔和なお顔立ちだった。そしてお地蔵様の視線の先には、山麓のパノラマが広がっていた。麓の集落やスキー客を見守っておられるのか。


樹木がなければ、お地蔵様の視線の先にはこんな風景が広がっている

駐車場に戻ったのは14:30。だいぶ足に応えた登山道だった。

帰途は、山の神のたっての願いを受け入れ、道の駅川場田園プラザに立ち寄った。広い道の駅でいくつも建物があるので、どこに何があるのか探すのがたいへんだ。右往左往して買いものをしているうちに時間は無常にも経過して、ここを出たのは15:00を回っていた。予定より30分くらい遅くなったものの、関越道だからだいじょうぶだろうと思ったのは、大間違いだった。3連休恐るべしだ。ベタベタに渋滞して家にたどり着いたのは、20:00。それから山の神と居酒屋に繰り出したのだった。


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