標高 810.5m 北海道
2015年7月20日(月・祝) くもりのち晴れ →
メンバー 山の神と私
コースタイム 8:00前 アポイ岳ジオパーク ビジターセンター駐車場8:35--9:33第5休憩所9:42--5合目(山小屋)--馬の背--10:30 八合目10:35--11:00アポイ岳山頂(昼食)11:41--幌満のお花畑--12:36馬の背12:42--13:58駐車場
北海道に入ったのは、19日(土)の苫小牧着のフェリー。その日のうちに愛車エスクードで静内まで移動し、ビジネスホテルにチェックインした。日曜早朝から幌尻に向かう予定だったのだが、天候が安定しない。幌尻は延期と決め、1日観光&ドライブでつぶし、翌20日、襟裳岬周辺は晴れ間が出るという予報を信じて、アポイ岳を登ることにした。
静内を6:20に出て、霧雨が降る中海岸沿いの道路を移動した。8:00前にはアポイ岳ジオパークのビジターセンター前駐車場に到着。まだ時間が早いせいか閑散としている。山のほうを見ると、白いガスで覆われていて、すぐに出発する気はまったく起きなかった。山の神とともに少し待つことにした。駐車場にあった自販機の缶コーヒーを飲んで、時間をつぶしていると、後から来た人たちが出発していく。天気回復のきざしすら見えない空を見上げ、そろそろ行くかと山の神を促した。
左:アポイ岳ジオパーク ビジターセンター駐車場。近くにトイレがある 右:第5休憩所
8:35駐車場を後にした。登山口から広い林道を歩いていくと、登山届けのポストのあたりにアポイ岳の花案内があった。アポイ岳といえば、花の100名山だ。期待に胸を膨らませて林道から登山道へと足を踏み入れた。
雑木林のなかの登山道を進んでいくと、登山者がちらほらいる。もう下ってくる親子もいて、驚かされる。下のキャンプ場に泊まっていたのだろうか。そろそろ歩き始めて1時間というところで、第5休憩所が出てきた。ここでひと休み。地元の小学生の5・7・5の標語が掲げられていた。「アポイ岳小さな命が泣いている」様似小の児童作だ。高山植物の盗掘が多いようだ。登山口には、盗掘パトロール中の文字が踊っていた。
左:5合目の山小屋 右:まず現れたのが、イブキジャコウソウ
5合目の山小屋から開けた場所に出て、急登が始まる。同時にイブキジャコウソウ(右上)の花が目に飛び込んできた。ここから行っても行ってもイブキジャコウソウで、沿道を埋めつくしていた。
左:エゾシャクナゲ 右:キンロバイ
山の神がなんでシャクナゲが咲いているんだ?というので視線を上げると、たしかに咲いている。調べてみたら、本州のシャクナゲとは種類が違っていて、エゾシャクナゲ。それにしても7月の下旬にシャクナゲの花が見られるとは。次に目を引いたのは、鮮やかな黄色い花を咲かせていたキンロバイ。大きくて自己主張をする花だ。
登山道から見える草むらには、ところどころにエゾシカの食害調査と称して、ハエ帳もどきの網がかけてあった。見た感じ、それほど網の中の植物と周囲の植物の丈は変わらない。エゾシカの進出はあまりないようにも思える。
山頂への最後の急登
馬の背を通過して、10:30八合目で休憩をとる。晴れていれば、道々景色を堪能できたはずだったのだが、相変わらず真っ白のままだ。気温は20℃くらいで決して高くはない。しかし湿度が高く、非常に蒸していた。
最後の急登を上がって、11:00アポイ岳山頂に到着した。地元の若者らしき3人パーティと年配の夫婦、単独行の方がいた。樹林帯の中で眺望はなく、面白みにかける山頂だ。
左:山頂から幌満へ下り始める 右:エゾルリムラサキ
山頂で簡単に昼食をとり、11:41幌満のお花畑に向けて下り始めた。このお花畑は、以前は、アポイ固有種のお花が大群落をつくっていたとガイドブックに出ていた。いまはといえば、かなりさびしい状態になっている。心無い人たちが片っ端から盗掘をした結果、こんなことに。さびしい状態ながらも、最近は回復傾向にあるようだ。スカイブルーの可憐な花、エゾルリムラサキ(右上)がひっそりと咲いていた。ちょっとだけなごみます。
馬の背で最後の休憩
幌満を回って、再び馬の背に出てくると、雲が切れて晴れ間が出てきた。やはり山は晴れていないと! 馬の背で最後の休憩をとる。
左:登山道には2箇所、熊よけの鐘が設置されていた 右:アポイ山麓ファミリーキャンプ場
馬の背から一気に下って13:58駐車場に戻った。本日のお宿は、アポイ山麓ファミリーパークキャンプ場。さっそくビジターセンターで大人2人分を申し込んだ(大人1人600円)。リヤカーで荷物一式をテントサイトに運んで設営する。張ったら、風呂だ。車ですぐ上にあるアポイ山荘に乗りつけ、日帰り入浴で汗を流した。大人1人500円。アポイ山荘で缶ビールを買い込み、テントに戻って山の神と夕餉となった。