なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

渓流釣りから

2007-10-03 16:50:38 | Weblog
 先日TVで渓流釣りの番組を見ました。
 秋田県と青森県の県境辺りの川らしいのですが、普通の町中を流れる川でアマゴなどがつれると言うから羨ましいですね。
 少し山に入ってルアーでイワナやヤマメをヒット。
  掛からない時でも近くまでイワナがルアーを追ってくる魚影が見えている。
 私も若い頃は川に行ったものです。
  住んでいるところでは鮒か鯉だけですので川釣りでも渓流の方は車で出かけます。
  その頃勤めていた会社の先輩が川釣りファンで、私もその方の弟子みたいにして貰ってついて歩いていた時代です。
 山梨の奥か静岡県の伊豆狩野川の修善寺辺りがいつもの場所
  狩野川の場合は週末の夜に出発して東名を走り、夜中の3時には釣り始め、日が昇ったらお終いで、その後は仮眠を取ったり町営浴場に入ったりして帰ります。
 関東から修善寺は通うには都合が良いからシーズンには月に2回は行ったものです。
  尤も大きな声では言えませんが、当時父がその修善寺の温泉病院に入院してリハビリ療養中だったから「お見舞い」と言う絶好の口実がありました。
 お見舞いに釣り道具持参と言うことです
  実際には夜が明けて同行の釣り仲間が車で仮眠を取っている間、私は病院で食べるものを貰って、父のベッドでぬくぬく寝ていたのですからトンデモナイ息子でしたね、当時も。
 寝ている間に川で濡れた服を乾かしてもらったり、時には父のリハビリ用のジャージで帰って来たり・・・
  ともかく川釣りは懐かしい

 その時の先輩の名前と同姓同名の人がネットで打っています。
  先輩は碁を打たなかったし、住んでいる所も違うから別人だとは思うけれど
 ともかくネット碁と川釣りと先輩と・・・いろんなことが混ざり合って思い出されました。
  さて川釣りですがTVはルアーでやっていましたが、私はもっぱら餌釣り、時たま毛鉤でした。
 餌釣りの場合、餌の重さだけでやっていましたが、これが川の流れに従って流れていく・・・いかに自然に流してポイントの近くを流すかが問題
 で、魚は岩陰とか川底から流れていく餌を見ているわけで、本能的に餌を追うのです。
 そして餌をとるポイントで川下に回りこみ急反転して上流に向き、流れて来る餌を取る・・・(だから竿は川下側に振って当たりを取る)
 この自然な流れと、魚の本能をくすぐるのが腕の見せ所
  何だか碁にも通じませんか?
 勿論素人レベルの話です。
  
 たいてい安易に餌に食いつくとひどい目に遭うことになっています
  嵌め手という毒饅頭みたいな手はその代表です
   いかにも美味しそうな手ほど危ないことが多い
  嵌め手でなくても、勝手に欲張って勝手に転ぶと言うのもある・・・これに少し転びやすいお手伝いをすれば良い訳で。
 そんなことで、餌らしきものが投げられた時
  それが本当のチャンスなのか、疑似餌なのかを見極めなければなりませんね
   1も2も無く食いつく人と餌を針ごと強奪する自信のある人には関係ない話ですが
  マア美味しそうなお菓子が出たらまず、お茶を一服でしょうか
  以前通っていた碁会所には、カウンターのポットにウーロン茶が入っていたから、つと席を立って湯飲みにウーロン茶を注いで一服と言うのが定石でした
 人によっては、「一寸失礼」と言って席を立つ
  行き先はトイレで用足しですが、これは老人性の「近い」症状ではなくて気を鎮め冷静になる為の「間」でもあるのでしょう。
 ですから「Yさんがトイレに立ったからこの碁は終わり」みたいな笑い話もありました。

 尤も私には笑えない思いでもあります。
 対局で、中盤に相手の手が打たれて、どう考えても失着のように思える。
  どうやら、悪手に違いないのだけれど、間違いの無いように気持ちを落ち着けて冷静に見直すために定石どおり「トイレ」に立ちました。
 しばしの後碁盤の前に戻ると・・・
  先程の手が消えていた。
   そして相手が堂々と着手!! 何ということだ!。
  ルール違反だとかのレベルの話ではないですね。
   私はその後その人とは1年は打たなかった・・・打つ気になれなかった
 ところで知り合いのSさんはそういうことを絶対に相手にさせないために
  (当然ルール的にはそういうことは許されないのは当然なのですが)
 相手が明らかに失着と思しき手を打った時・・・
  彼はまるでコウ立てみたいな手を打つのです。
 当然「待った」とかさせませんし、現実に「待ったと言っても2手遡った待った」は無いでしょう
  それで相手は失着の補修は出来るけれど、「代償としてコウ立てみたいなところは戴きますよ」となる
 これはSさん得意の相手の失着へのお灸法です
  尤もマナー・ルールが守られていればそういう手立ては不要なのに・・・
 「待った」「はがし」「肉付き」などは低段辺りでは偶に見受けられる(勿論”そんなことをするくらいなら投了する”人もいますが)。
 当然段が上のクラスではそういうことは有り得ない・・・すると低段の人から高段者を見て「高段者は厳しい」とか「強いけれど冷たい」となるみたい・・・当たり前のことをやっているだけなのに。 
  今日もTVの渓流釣りから話はアチコチ飛びました