なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

首を洗って対局場

2007-10-11 18:43:47 | Weblog
 「二日かかりの碁を打ちました」・・・と言ってみたかっただけで、中身はいつも通りの素人です。
 しかも二日かかりには違いないけれど、昨日の昼から碁盤と石を片付けづに、部屋の隅にそのまま放置していただけのことである。
 足掛け2日の対局では有るが、所要時間は昨日の昼休での消費時間40分余り+数分だから、まるで迫力が無いです。
 さて昨日の昼休み職場碁は
  向こう4子で立ち上がり黒の大石を取ったところから雲行きがやや怪しくなる
 この辺りは毎回難しいと感じながら打っているのです。
  4つですから、ある程度は黒石を取って実質的に儲けなければ、なかなか追いつくのは難しい。
 それに相手に「石を取られた」と言う意識を持たせることが後の展開に影響してくるはず。
  マア、そんなことから品があろうが無かろうが「石は取れたほうが良い」と思っています
 現実に昨日の碁では序盤から戦いが始まって黒の大石を取る形になりました。
  「取った」と胸を張れるかどうか微妙な感じで外も黒が厚いし白の後手取り
  それでも、「捨てたと」黒が威張れるほど小さくも無い・・・
 マア好い加減な別れ・・・いや黒が損なはずです。
 と言うのも、地合いで白が追いつく目がチラチラ見えてきているのだから、黒としてはここまでは失敗なはず。
 でも今後の頑張りでは辛うじて逃げ切れるかも知れない局面。
  
 白のヤヤ大きな石が黒から手がありそうな形
  白は後手でも黒の大石の息の根を止めた尚ですから黒の手番です
 やはり「代償を遣せ」とばかり黒が攻めてきます。
  さて、生きに行けば生きられそうではあるが、黒の言いなりになるしかないから黒にも超大地が確定しそう。
 昼休の時間の無い碁ではこういうのは計算が難しい
  本来なら大雑把にでも計算するところなのですが・・・
 しかし一見20個の石が取られても、本来白の大地になるところで、白がある程度の地を持っていきられれば損は無いはず。
 そういうことで、後は細かな寄せを残すのみと言うところでタイムアップ

 ここからきちんと寄せを打って計算までしたら大幅に昼休みの枠を突き抜ける
  マア、「崩すしか無いか」と手を伸ばしたところで黒さんから待ったがかかった。
 「これは地はどうですか?」
 「細かいんではないですか」
これがいけなかった・・・私の「細かい」は信用が無いらしい
 先日も「細かいのでは」と言った碁を数えて実際は5目差だったのを咎めららています。
 「細かいって言うのは何目から言うのですか、2目程度なら分かるけれど5目は細かいとは言わないのでは?」
 要するに自分が不利なのを誤魔化すために「細かい」などとカッコをつけているだけではないかと言う追及です。
 だから今日も「細かいってどのくらいの差なんですか?」
『素人の昼休碁でそれが分かれば苦労は無い』と言いたいのはヤマヤマ
 「実際に計算できるほど精密には数えてはいませんが、感じとして細かいと思って打ってきました・・・」そういうしかないでしょう
 黒さん少し勢いが出たみたいに「それでは碁盤をこのままにしてこの部屋に置いてきましょう」と言う提案です。
 好い加減な白の鼻を折ろうと言うのが見え見えですね。
  マア私としても断る理由も無いから成り行きでそうなった。

 考えてみると、『黒さんがこんなに言うのだから形勢に自信が有るのだろう』
 ということは『明日は打ち継いで結論が出たところで、いい加減なところをなじられそう』
 『まあ、それでもいいか』『勝敗とかソコまで細かなところに拘るような碁ではないはずだから』
  とは言うものの、やや気が重いですね
 やはり負けているより勝っているほうが好い
一晩気が重くて、そのあくる日が今日というわけです
  昼食を食べ終わって並んで対局室に下りていきます
 『首を洗って着ましたよ』そういう感じ(相手があそこまで言うのだからきっと地に自信があるのでしょう・・・だから打ち継ぐといっても黒の勝ちを確認するだけかも知れない)
 オーバーに言うとプロの挑戦手合い7番勝負で3連敗して4戦目の朝の気分はこんなかも知れない・・・大胆にも素人が勝手に想像しました。
  マアダメならダメで「恐れ入りました」と最敬礼するしかない覚悟
 さて、打ち継いで見ると・・・目算では白がはっきり良いと言える
  『おかしい、そんなはずはないでしょう?、これなら黒さんの提案が・・・』
 実際は白の9目勝ちだった
 流石に黒さん「9目は細かいと言うのですか?」とは言わなかった
  『なーんだ』と言う感じでは有ったけれど、昨日からのもやもやはいっぺんに晴れたような気がします。
  すると、黒氏の自信はどういう根拠によるものだったのだろうか?
 今にして思うと、私が「細かいでしょう」と言ったのが根拠だったかも知れない
  あのいい加減な白が見栄を張ったのだから結果は逆に黒の勝ち・・・
 白の見栄を突いたのは良い読みだったけれど、「白(私)のいい加減さ]を見落としたようです。