なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

嬉しかった思い出

2010-03-03 01:42:50 | Weblog
 私学生時代には植物関係のクラブの顧問のK先生に懇意にして戴いていました。
  私が学問的に見所がったとか、熱心な学生と言う事では・・・残念ながら・・・ありませんで、先生から見てどこか面白いところがあったか、放って置けないような危うさがあったか、あるいは両方だったのかもしれません。
 ともかく昼間は研究室には出入り御免。
  マア研究の役には立てませんが、お茶の相手か標本整理の手伝いくらいです。
 生物形態学・・・植物分類・・・シダ植物が専門ですから私は全くの門外漢ですから、いろんなところに出没していたいい加減な学生だったと言うことです。
 私を探す場合教室では見つかりません。
  部室か学外の麻雀店か先生の研究室・・・

 先生は干支で1回り上、私は実の兄が11才上なので、兄に遊んでもらっている気分だったかも知れません。
 先生とは同県の出身というくらいで、とりたて私の取り柄も無かったですが、先生の住んでいた官舎と私のアパートが比較的近かったので(歩いて10分くらい)、夜中にも遊びに来てくれました。
  先生も当時は独身でしたので、囲碁を打って戴いたり。
 自称初段の先生に先では勝てた。
  要するに先生超インフレ段位であり、脳神経の芯まで麻痺するくらいアルコールが回っていたのでしょうね。
 ですから私も初段に勝ったから私も初段とは思わなかった。
  今思うと多少不思議ですが「段にはインフレがある」と当時から感じていたようです。

 K先生の関連で当時の文部省の催しに参加する機会がありました。
  外国からの留学生と日本人学生との親睦旅行・・・1泊のバス旅行でした。
 宿泊したホテルで、夕食後に同行した教授に囲碁を打って貰いました。
  先生2段と言う事で本当は3つ置きたかったのですが2つで対局。
 結果は1勝2敗・・・一つ勝てたのが嬉しかったです・・・この時の嬉しい気持ちは思い出に残っています。

 泊ったのが河口湖のほとりにあるホテルで。
  囲碁を打ち終わってから深夜一人でお風呂に入りに行きました。
 大浴場はその時間は閉じていて、ホテルの最上階にある小さな浴室だったと記憶しています。
  展望風呂と言うような洒落たものでは無く、周りに窓なども無いおそらく従業員用のお風呂・・・時間が遅くてそれしか無かったような記憶がある。
 それでも湯に浸りながら先ほどまでの囲碁を思い浮かべて満足感に浸った思い出があります。

 厳密に言えば私は3級打ててのかどうか分かりませんし、2段と言う先生も自称初段のK先生よりは相当強かったにせよどちらもインフレだったでしょうネ。
 でもその夜はその時の全力でぶつかった満足感があったのでしょう。
  こういう気持ちは忘れてはいけませんね・・・そこのところは棋力は違っても同じでなくてはいけないでしょう。