今日、新しいエアコンがやって来て、我が家の同居人となった。
ピカピカの四角い顔をして、リビングの壁から、私を見下ろしている。
この家に引っ越しして来て、6年になる。
古いエアコンは、一緒に引っ越しして来て、ダイニングキッチンに取り付けているが、
リビングには、未だにエアコンが無いままになっていた。
今まで勤めていて、日中、家に居ない事や、
夏は風通しがよく、扇風機さえも、ほとんど使う事なく暮せた事や、
冬はストーブやホットカーペットや炬燵など、暖房器具が有り、
エアコンが無い事に、さほど不便を感じていなかった。
だが、消費税が4月から8%になる。
いずれ買うのなら、その前に・・・と、購入を決めた。
消費税が、購入を後押ししたことに間違いは無いが、私も今年66歳になる。
エアコンの寿命と、自分の寿命を比べて考えると、
購入を先延ばしにすることに、意味が無いと思えた。
ひょっとすると、エアコンの方が、長生きするかも知れないのだ。
「これから、よろしくね!」
これから何年、世話になるかわからないのだから、ここは新しい同居人に、きちんと挨拶をしておこう。
「出来るだけ長くあなたと仲良く暮らして居たいから、私より先に、へこたれたり、リタイヤしないで下さいね」
ダイニングキッチンの古いエアコンが、やきもちを焼くかな。
このエアコンは、20年以上前から一緒にいて、
子供の成長や、家族の泣き笑いをずっと見続けてくれた。
そんな思い出を手繰りよせてくれる物は、この家には、もう、このエアコンしか残っていない。
「あなたは、私と同じポンコツだけど、どちらが長く現役でいられるか、競争だね」
最近、物を買い替える時、ついつい自分の寿命と比べてしまう。
年の初めから、ネガティブな話で、すみません